2025/06/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にカルムさんが現れました。
■カルム > 冒険者ギルドの扉を開き、一人の冒険者が入ってくる。どこにでもある風景で、何時もの風景。
入ってきた冒険者は、まずは受付の方へと足を運んで行った。
「おつかれさんです、戻りました。」
受付の人に声をかけて、今回の依頼の完了証を出す。
これを渡して初めて、依頼が完遂したという事となり、報酬が支払われる。
今回カルムが受けた依頼は、ギルド管理している小屋の木材調達と、防壁の再設置。
冒険者の上に、樵の技能を持ってて、簡易でも防壁を作れるという稀有な男だとおもう。
実力は並でもそれ以外の有能性があるという奴であった。
簡易防壁であれども、防御力は有るだろうし、正式な補修部隊が到着するまでのつなぎには十分。
という事で、依頼を受けて、男は防壁を作り、其れの完了を確認してもらい、戻ってきた。
「じゃあ、とりあえず報酬をくださいな。」
今回は、ギルドからの依頼だからこそ、普通の依頼よりもちょっと実入りが良い。
貰ったら、おいしいもの食べようかと、何時もの注文に、もう少し良い肉をとか、そんなことを考える。
にっこにっこしながら、ギルドの受付の人が持ってくるだろう、報酬をカウンターで待つ男。
■カルム > しばらく待っていたが、やってきた受付の人。
それが持ってきた袋はそれなりに大きくて、そして、重たかった。ずっしりとした重さは、その報酬の多さを教えてくれる。
「いやぁ、頑張った甲斐があったなぁ……。」
報酬の多さに、しみじみとつぶやいてしまう冒険者。
男は、強さでいえば並みだから、依頼としてもそこまで難しいものは選ばない。
無理をしないでとなると、赤字になることだってあるのだ。
今回は実力的には少し背伸びした状態になるものの……それでも、他に護衛なども居た。
なので、実入りがよくなる。
「これは、良い酒と、いいつまみは、許されるな……!」
誰にとは言わない、自分に。
早速、近くの冒険者ギルドの酒場に移動して、良い酒でも呷ろうではないか。
そう考えつつ併設の酒場へ。
まずは席を取るか、と、たくさんの冒険者たちがいる酒場の席を見回す。
■カルム > 「あ、あそこが良いか。」
丁度いい場所が見つけられたので、男は移動し、カウンター席に腰を掛ける。
直ぐに、ウエイトレスが注文を取りに来る。
まあ、たった今大きな報酬を手に入れてほくほくしてる冒険者だ。
どんな風に注文をしてくれるかを把握しきっているのだろう。
まあ、そうで無くても冒険者だからこそ、たくさん注文するようなものだし。
ついでに言えば、良いものを食べようと言っている所を聞かれていたかもしれない。
「じゃあ、いつもの……じゃないな。
ステーキセットをいつものよりもワンランク上で。
エールも大ジョッキで。
つまみも、……ああ、こいつを。」
いつもよりも、おいしいの、いつもよりも少し多めに。
流石に毎回そういうわけにはいかないし、今回だけのつもりなら、少し豪華に。
早く、来ないかな、と、男は、うむうむ、と嬉しそうに、食事を待つことに。
■カルム > 食事がやってきた。
「うおぉ……旨そう……!」
何時もの食事よりも、グレードの高いものを頼んだだけあった。
パンは柔らかくてふかふかしているし、肉も柔らかく、大きく、良いにおいがする。
本来は、安くても腹いっぱいになるものを頼んでいるからこそ、味とか食感は二の次だった。
だからこそ、高くていいものを頼んでみた時の食べ物の違いはものが違うな、と。
これでも、富裕地区の高級料理と比べるべくは無いが、良いものなのだ。
それに、酒場のマスターの気合の入れ方も違う。
「酒も……!?」
酒も、ワンランク上を頼んだ。
安酒が悪いと言う訳では無い、手っ取り早く酔うために必要なのだ。
しかし、酒も良いものを頼めば。
と、一口飲んで。男の眼が見開かれる。
「違うわ。」
言葉が出ない。
そんな、今まで食べていたものとの違い。
これを目的に、もう少し依頼を頑張る気にもなる。
たまにごちそう、男の中に刻まれたルーティン。