2025/06/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区・酒場」にハースニールさんが現れました。
■ハースニール >
「はい、これでおしまい♪ 次からはちゃんとお医者さんに行くのよ?」
冒険者酒場の一角。
椅子にかけた女は目の前の少年──駆け出しの冒険者だろうか──の手をとり、微笑えむ。
少し、背伸びをしてしまい手傷を追って帰ってきた少年冒険者。
仲間からも治療を進められたが、格好がつかずについそれを拒否してしまった。
大筋はこんなところであるが、それを酒場にふらりと来ていたこの女魔法使いに捕まったというわけである。
「気が強いのはいいけど、あんまり仲間の子に迷惑かけちゃダメよ?」
背中を向けさせて、ぽんぽんと背中を押して送り出す。
治療の魔法もお手の物。それなりに顔のしれた魔法使いの女は満足げに溜息を吐いて、馬乳酒のタンブラーを手にする。
■ハースニール >
女は時折こうやって酒場にやってきて、若い冒険者の話を聞いたり、世話を焼いたりするのが好きだった。
眩しくてきらきらしている様子にはなんだか自分まで若くなったような気がして。
勿論ギルドでは共に冒険に出ることもあれば、引率という立場でついていくこともあり、
共に仕事を終えて酒場で一杯。騒ぐ様子をのんびりとお酒を傾けながら眺めることも好きである。
今日はあまり良い依頼もなく、オフにすると決めて早い時間から酒場にいた。
「(最近は学校を出て冒険者に出る子も多いのね)」
酒場の隅から、賑やかなテーブルを眺める。
まだ十代と思しき若い男女がああでもないこうでもないと、本日の冒険について語り合っているようだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・酒場」からハースニールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレイさんが現れました。
■クレイ >
とある冒険者の宿。マスターと会話をしているのは冒険者ではない。しかし親し気に話している。
「だから言ったろ、問題ないって。俺の教え子の1人だしな」
なんて話している。
学園で教えていた一人が冒険者になるとの事でこの男に相談し、ここの宿がオススメだと紹介。結果良い結果を残していると聞いた。
男も男でその結果は素直に嬉しいわけで。
「じゃ、少し飲んだら帰るわ。あんまり傭兵がうろついても冒険者は嫌がるだろ」
なんてケラケラ笑う。男は傭兵が嫌われ者だと理解している。それはそれとして別にその生き方を恥じるつもりはないが。
男は適当な席で酒を注文する。
しかし一切の油断はなく、剣はすぐに抜ける位置。最悪財布すらも武器にするつもりなのか机の上の手元にあった。
その座り方だけで彼が冒険者……つまりは対魔物ではなく、常日頃から不意打ち前提の対人間をしているとわかるだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 「もー、ひと声。いやァ、おっさん、こりゃ高ェよ。なあ。」
休日の広場、賑わう人の中で、ひときわデカくて目立つ男が難癖付けていた。
正確には値段交渉――、なんでもありのがらくた市で、これを売れ、アレを値切れと言いまわって、笑っていた。
こっちの迫力に気おされたのか、高いと店主も思っていたのか、しぶしぶの値下げでよくわからない陶器を買う。
別に金が惜しいわけじゃあない、やり取りが楽しい。
「おう、ウン、掘り出しモン、掘り出しモン。よくわかんねェけども。
――さァて、これどうすッかね。」
小脇に紙袋を抱えて、中身をどうしたもんかと思案する。
どうせがらくた市の品物だ、いっそどっかに売り払ってもいい。値段相応の値が付くかは知らないが。
ついでに小腹でもすいてきた気がする。美味いメシ、なんかないか、――面白いものでもいい。
何かないだろうかと、視線をぐるりと回してみる。