2025/05/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」に憂炎さんが現れました。
■憂炎 > 平民地区。大通りからは幾らか離れた川沿いの散歩道。
喧騒はやや遠く、涼やかな川のせせらぎが心地良く穏やかな日光が注ぎ鳩や小鳥が小気味よく歌う。
歩くには良い日和。散歩には言い塩梅。
ただ……
「な~んで急に吹き始めてくれるかね。ああもう、やかましい……杖持ってくれば良かったなぁ……」
びゅうびゅう、時折ごうごう、正午を過ぎたあたりから吹いてくる強い風が盲には問題だった。
川水で冷えた風は肌当たりは温かな日差しの中では丁度良いぐらいなのだけれど音のほうが辛い。
耳で、周囲の音で周囲を把握している為こうびゅうびゅうごうごうと強く吹かれると周りがまるで“視えない”。
暫くすれば慣れてもくるが暫く経たないと真っ暗なだけの視界に溜息一つ、
緩り緩りとおっかなびっくり足を進めていたら爪先にこつんと何かぶつかる。
「ん……?」
こんこん、と何度か爪先で小突けば硬い音。生き物じゃない。壁、でもない、ベンチだ。
「ああ、丁度いい」
よいしょ、と年寄りくさい掛け声を上げながら尻を落として少し休憩をする事にした。
■憂炎 > ぃよいしょ、と立ち上がる時にもやはりじじくさい掛け声が上がるし、しゃんと背筋は伸びているのに拳を作って腰を叩いたり、やたらのんびりとした仕草で背筋を伸ばしたりといちいち動作が若者のそれではない。見目も実年齢も勿論若人……とはいいがたくも老年では間違いなくないのだが色々と理由はある。兎角、風が少しばかり大人しくなったのを聞き取ればまたゆったりとした仕草で歩いて散歩に戻るのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」から憂炎さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にアイクさんが現れました。
■アイク > 平民地区にある冒険者ギルドの1つ。
貧民区からそう遠くない場所にあるせいか荒くれ者率が高めなのが玉に瑕なこと以外は至って普通のギルド。
そんなギルドも夕方となれば依頼を終えた冒険者たちの達成報告でごった返すことになる。
普段ならその時間帯を外して戻ってくるものの――薬草採取に赴いた先で明らかな格上モンスターと遭遇したものだから大回りをして逃げ帰ったものだからこんな時間と相成ったのだ。
それでも依頼達成に必要な分は採取してたのが幸いであった。
そんな"武勇伝"を語り終えた自分を微笑ましい見てくる受付嬢の目から逃れるように早々に受付から離れようとしたが、自分よりも体格の優れた冒険者たちが我先にと押しかけるものだから挟み込まれてしまう。
「…―― ちょ、ちょっともう出ますから……!」
懸命に冒険者たちの身体の間からすり抜けようとしつつ、少しでも隙間を空けてくれないかと期待した言葉は喧噪に飲まれ――
「――わ、とと。」
たかと思いきや、思わぬ拍子で自分半分程度の隙間ができた。
つい先ほどまで懸命に出ようとしたものだから、つんのめるように飛び出してしまっていて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にテッサさんが現れました。
■テッサ > 「これでお願いね。必要分はあるから」
依頼を終えギルドに戻れば真っ直ぐに依頼品が入った袋を渡す。
そして中を確認をした受付嬢から報酬を受け取る。
依頼よりも多少多く採取をしていたのを全て渡したので報酬に色も付き懐も温かくなり。
何か美味しいものを食べに行く、魔石を買い漁るかと考えてぶつかりそうになる先輩冒険者の間をすり抜けるようにしてその場を離れる。
「先ずは良い依頼がないか探す方が先…にした方がいいよね」
冒険者として考えるなら依頼、娯楽を優先するなら外へ。
そのどちらにするかと考えて冒険者の合間をすり抜けていたが、突然に飛び出してくるのは想定外。
別の冒険者が集まっている場所、そこから年下に見える少年が飛び出してくれば避けるに間に合わず少年から受け止めるようになってしまい。
「大丈夫?」
そんな少年に声をかけて、怪我をしていないかと確かめるように見つめて問いかける。
■アイク > 気を隠すなら森の中。
己が紛れるなら人混みの中――というよりも単純に体格を考えれば人の波に呑み込まれやすいだけである。
なんとか人混みから逃れようとして前方不注意だったのはいけなかった。
思わぬ形でつんのめるように飛び出してしまい、あわや視線は木の床。
荒くれ者集う冒険者たちが踏みつけてもびくともしないほどに頑丈で分厚そうな床にぶつかると思い、目を瞑る。
……けれども、いつまで経っても額を叩くような痛みが来なくて、そろりと目を開けると
「……あ、はい。大丈夫です……」
視界に移るのは己を具合を確かめるように視線を向ける少女の姿。
自分より年上、だろう。
自分と同じように依頼帰りだろうに纏う香りは――
そう一瞬だけ夢想しかけた意識が揺り戻り、
「ご、ごめんなさい!
び、びっくりさせましたよね……」
自分が飛び出たところに少女がいるのだからあわや追突事故と成り得たことを思えば、直立してぺこぺこと頭を下げて。
■テッサ > ここが森や人の少ない場所ならば気配で何となく察する事もできる。
しかしこれだけ人が多ければ、気配で察するなど無理に近く、しかも目で探すのも難しい。
そんな状態で飛び出してきた少年を受け止めることが出来たのは運がよかったせいもあり。
もし受け止めていなければ、床で顔をぶつけるだけでなく踏まれている可能性もあり。
それを考えれば受け止めれてよかったと思い。
「そっか、それならよかった。気を付けないと駄目だよ」
そろりと目を開けては問いかけにこたえる少年に、よかったと笑みを向け。
自分よりも少し年下に見える少年でも冒険者として活動をしているのを見れば、大変だね、と口にして。
「大丈夫だよ。驚いたけどお互いに怪我もしていないし。
でも気を付けないとね?」
直立して頭を下げる少年に気にしていないと告げ。
今回は運がよかったけど、次は危ないよと口にして。
■アイク > 「それは……はい。
……仰る通りです。」
普段はこの混雑っぷりは回避するようにはしているんですが…と言い訳がましくなってしまうのを堪えるように頭を振って、その忠告には小さく頷いた。
いずれにせよ己の不注意が原因であり、何より、
「もう少し、ボクが鍛えていたら防げてたことですしね。」
ぐっ、ぐっ と力こぶを作るように腕を曲げてみせるものの――生来筋肉が付きにくいのか、少女のそれと変わらぬ細い腕を懸命に力ませているに留まっていた。
――まだまだ成長途中なのだと信じたい、まんじりとその腕を一瞥をくれ、誤魔化すように咳払いをしつつ、
「……それと、ありがとうございます。
お陰で頭に包帯を巻くようなことにならなく済みました」
遅ればせながらとばかりに礼を言いつつ、事なきを得た額を見せながら緩く微笑んで。
「そういえばお姉さんも……依頼終わったところですか?
もう依頼の報告は終わらせてます??」
周囲にいる冒険者と比べて可憐で幼げな容姿から想像しにくいが、この時間にこの場所にいるということは同業者だろう。
自分のせいでこれからの処理が滞ってしまっては申し訳ない、という気持ちもあって。
■テッサ > 自分の注意に頭を振って頷く姿に、いい子だね、と笑みを見せ。
今回は少年だったので受け止めれたが、もしこれが大の大人なら受け止める所か纏めて倒れていたので注意しないといけないと自分にも言い聞かせ。
「もう鍛えるだけだと無理じゃない…?」
力こぶを作るように腕を曲げる少年を見ては微笑ましく見てしまい。
鍛えるだけではなく成長もしなければ無理じゃないかと、つい口にしてしまい。
「本当に気にしなくていいよ。偶々だったし。
怪我をすると依頼を受けれなくなっちゃうから、よかった」
お礼を言われると偶々だからと気にしないように返し。
それよりも怪我をしないでよかったと、少年が依頼を受けれなくならなくてよかったと
「私?私は終わってるよ、君は?」
自分はもう終わっているから大丈夫と答え。
少年がまだなら一緒に受付まで同行する?と提案して。
■アイク > 「………い、いや……た、多分大丈夫……?」
流石にストレートに否定されてしまうと、ぐぬぬ、となってしまいつつ反論しようとするも、語尾は震えて自信なさげに萎れる。
これでも週に何度かは王都を出ているのだが、同世代の少年たちと比べれば……明らかに肉付きが遅れてしまっていることに思い至ったせいだ。
時間が解決してくれる、とは思いつつも、今の段階で未来の自分に期待するのは……少しばかり悔しい。
「良かった。ボクのせいで行きそびれてたのなら悪いなと思ったので…。
あ、ボクも終わってますよ。」
そう言葉を返して、
「じゃあお礼に……ご飯でもどうですか?あ、えっと……別にナンパとかそういうわけじゃ――」
『なんだ、アイク! こんな所でナンパか? 頑張れよ!』
口に出してからちょっとダメじゃないか?と脳裏を過り言い訳染みた言葉を紡ごうとした矢先、自分よりも一回り以上年の離れた先輩冒険者が茶かすように声を掛けてきて、通り過ぎ様に頭を乱暴に揺らすように撫で回していった。
■テッサ > 「先に期待だね」
多分大丈夫と自信なさげに萎れる姿に、先は長いよと返し。
自分が言った事が原因とは言え、落ち込んだ姿はかわいく見えてしまい。
余程に発育が悪いでなければ成長すれば自然と筋力も付くと口にして。
「行きそびれてても、間を抜ければ直ぐに行けるよ。
そっか、それならよかった」
お互いに依頼報告が済んでいるなら、混雑の中を行く必要がなくてよかったと口にし。
「ごはん?気にしなくていいのに……おませさんだね」
食事の後にナンパという少年、先輩冒険者がそれをちゃかせばくすくすと笑い。
いいよ、行こうかと誘いに乗って。
■アイク > 「…………そうですね」
若干不満げに唇を尖らせてはいるものの、そこまで尾を引くような話でもないのか肩を竦めてみせた矢先――頭が乱暴に撫でまわされた結果、少しばかり目が回っているかのよう。
「その、まあ……怪我してたら余計な出費も掛かってたことですし――って、違いますからね!?
ぼ、ボクはその…ただ、お礼をしたくて――」
ボサボサになった髪の毛を整えながら言い訳染みた言葉を紡ごうとするも、まさかの少女からの殻か交じりのそれには少しばかり慌てたかのよう。
けれどもその後続く言葉に目をぱちくりとして。
『良かったなー、アイク。がんばれよー』
また別の先輩冒険者が茶化す。
柄が悪くともタチの悪い冒険者がいなかったことは幸いか否か。
「ええっと……じゃあ隣の酒場か……少し離れた酒場とか……
お姉さんの行きたいところがあるなら……そこで。」
少し頬を赤らめながらも、ポツポツと紡ぐ。
冒険者を相手にしているような酒場であれば値段は似たり寄ったりだろう。
周囲の目に少し気まずそうにしてしまいつつ、少女の言葉を待っていて。
■テッサ > 成長について話していると頭を乱暴に撫でまわされる少年。
その姿に皆に可愛がられて居るのがよくわかり。
「怪我をした場所次第で長く依頼もいけなくなることもあるよね。
年頃の男の子は女の子に興味を持つのは当たり前だよ」
言い訳染みた言葉を聞けば、当たり前の事だからと少年を楽しそうに見返し。
食事の誘い、少年からは邪なものは感じないので気軽に受けて。
自分が受けたことで茶化されている事が微笑ましく。
絡んでくる面倒な冒険者がいないのは本当に運が良くて。
「隣でどう?離れた酒場だと着いたときに混んでるとあれだしね。
そうそう、私はテッサ。よろしくアイク君」
ポツポツと話す少年の提案に隣でどう?ともし離れた酒場で混雑していれば食事にならないという理由で。
そして少年の名前は先ほどから先輩冒険者が口にしているので分かったので自分の名前を告げて。
■アイク > 「そうそう。2~3日出かけられないだけでそれはそれで痛いですし――って、それだったらボクがお姉さんへの興味で食事に誘ったみたいじゃないですか……。」
フォローしているつもりなのだろうが、地味にフォローになっていない言葉にぐぬぬ、と悔しそうな表情をしつつ、緩くため息を零した。
下手に騒げばまた周りに揶揄われてしまう――それが目に見えているから押し黙ってしまいつつも、
「あ、はい。じゃあ隣の酒場に行きましょう。
―― ええっと、此方こそよろしくです。テッサさん。」
そんな自己紹介をし合う様子に揶揄い交じりの口笛が聞こえてくれば、恥ずかしげな表情のまま――少女の手を取ってギルドの入り口へと向かおうとする。
その場から少しでも早く離れたい――赤くなった耳朶からそんな気配が伝わってくることだろう。
■テッサ > 「骨折とかしたらそれじゃすまないよ?さっきのお礼だよね、わかってるから大丈夫大丈夫」
フォローをしているつもりなのだが完全に逆になっているかもしれず。
少年の悔しそうな表情と周囲の冷やかし、少年が緩くため息を吐くのを見れば、揶揄うのを止め。
「そうしようね。
うん、よろしくね」
少年と自己紹介を終え、揶揄い交じりの口笛や声を聴いては軽く手を振って答え。
恥ずかしそうな少年に手を取られてギルドを後にし酒場へ。
耳朶まで赤く染めた姿は揶揄いたくなるがそれはせず。
酒場につけば店内を見回し、隅にあった空き席を見つければ、あそこにしようと告げて。
■アイク > 「……分かってくれてたら良いんですが。」
じとり、と見てしまうのはつい先ほどまで揶揄ってきたことを根に持っているせいか。
とはいえ半分以上は照れ隠しによるものだからそこまで長続きはせず。
或いはそんな余裕もないのかもしれない。
後から気付けば手を引いて歩いていく、というのもある意味積極的にも見える行動にまた慌ててしまうことになるのだが――それに気付くのは少女が見つけてくれた空き席に座ろうとしたとき。
さて、調子が狂いっぱなしで始まった食事会。
何事もなく終わるか否かは――若干空回ってしまっている己とそんな己と食事に付き合ってくれる少女次第で。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からアイクさんが去りました。
■テッサ > 根に持っているような言葉に笑みで返し。
そんな様子ではあるが赤くなっている耳朶に照れているのかなと見て。
そして手を引かれて歩く事に抵抗もせずに楽しそうに歩き。
そして席に座る時になり慌てた様子を見せられてはくすくすと笑い。
そして食事会が始まると差しさわりのない話から始め,色々と話し。
その食事会がどうなったかは二人だけが知ることで。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からテッサさんが去りました。