2025/01/26 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」にビデラさんが現れました。
ビデラ > ファルズフ大聖堂の礼拝の場
一般礼拝の時間の合間を縫って、聖天騎士の男も祈りを捧げる
いつも祈りを捧げているようなものではあるが、何事も形式は重要である
周囲では司祭や修道女が次の礼拝の準備をしているが、男の祈りが唐突なのはいつものことなので特に気にせず準備を進めている

「ああ、本当に聖女の腕に抱かれ集った信徒たちは素晴らしい……」

最近の聖堂は順調そのもの
不心得者も減り、信徒たちの士気…やる気も高い
けれど、油断してはならない
こういった時こそ、畏れ多くも聖天騎士の位を与えられた自分は気を引き締めなければならない

「――そういえば…私は休息など必要ありませんが、他の者はそうではないということを忘れそうになります
疲労を表に出すのを悪とする考えがはびこってはいけません
きっちりと休息を取らせ、より深く祈りを捧げられるように調整せねば…」

頭の中で、新たな聖女への上申を考える男
信徒も増えてきたからこそ、働きすぎていた人員を休ませることもできるのではないかという考えだ
誰も彼もが自分のように信心のみで動ける体ではないことを、彼自身も理解している故

(…理想だけ語るなら、私のようになってほし……馬鹿者…!!
今いる信徒は全て、余すところなく聖女の腕に抱かれた者…!その信心の否定は…大罪……!!
不信心が明らかになる以外で、疑ってはならない…!)


膝をついた祈りの体勢からいきなり立ち上がった男は自身の顔面を殴りつける

「…まだまだ、未熟ですね、私も」

そう言って唇から血を流しつつも、次の礼拝の手伝いを始める男
…これもまた、いつものことではある…異様な光景には違いないが

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」からビデラさんが去りました。