2025/01/18 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」に聖バティスタさんが現れました。
■聖バティスタ >
本日も行われた、大聖堂での大礼拝の儀…。
神秘そのものが形を為したようだとすら形容される、聖女の声を耳にしようと大勢が礼拝堂へと集っていた。
支障なく大礼拝は終わり、王族や貴族といった、騎士修道会と繋がりのある為政者達が寄与・献金をを行い──その返礼として、聖薬"神の塩粒"を受取り、大聖堂を後にしてゆく。
人を堕落させ、行く末は国を腐敗させる麻薬。
享楽と快楽に堕ちた時の一部の為政者はこうして、王国に根腐れを起こしてゆく。
少しずつ、少しずつ──枝上で懸命に生きる者達には気付けないほどに、ゆっくりと。
「ご厚意に感謝致します…神のご加護があらんことを」
鈴の音の様に清らかな声で紡ぐ、定型句。
白銀を梳いた様な髪、神秘を色に映した様な瞳、可憐なる少女のような見目…。
聖女モード、全開である。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」にフェブラリアさんが現れました。
■フェブラリア >
「……はてさて、ここが噂のファルズフ大聖堂で間違いありませんかね?」
人が去り行く大聖堂に、新たな人影が交差するように歩み寄る。
”人ではない尾”を揺らし、されども貴族然とした装いに、礼装ある立ち振る舞いとその口調。
水を彩るような青と白のドレスを浮かせる長い尾だけが、この人物の人ならざる証。
「失礼、この様子ですと、礼拝の儀が丁度終わったところでしたか。
いやはや、この大聖堂の噂を聞きつけて、遠路遥々足を運んだ甲斐がありました。
よもや噂の聖女様と謁見できるとは思ってもおりませんでしたよ」
その少女らしき姿の竜はゆらゆらと、尾を揺らす。
スカートの裾を両手で持ち上げ、その礼の姿勢と共に頭を下げる。
「初めて目にかかります。私、フェブラリア=フェブルリア=フェブルアーリア。
この度は、この大聖堂の噂を耳にして”視察”へとやって来た次第です」
竜令嬢は、にぃと一見柔らかに口元に笑みを作る。
しかしてその目はまるで値踏みをするように、静かに光っていた。
■聖バティスタ >
王族・貴族達の寄与献金も概ね滞りなく終わり、少しずつ閑散となりつつあった大礼拝堂。
そこに現れたのは…人ならざる竜尾を持つ少女──。
異色の瞳を瞬かせ、聖女は客人へと柔和に笑いかける。
「──どうぞ、よくぞ訪れて下さいました。フェブラリア様。
当騎士修道会を預かるバティスタ…と申します。是非、お見知りおきを…」
視察に来た、という竜尾の少女を迎え、胸元に手をあて静々と一礼。
その清廉な立ち振舞や態度を乱さぬ聖女に比べて、周囲に控える聖騎士達は、聖女に対して向ける少女の視線に僅か、警戒を示しているようだった。
「王都からの旅路でしょうか。さぞお疲れになったことでしょう。
大礼拝の儀も滞りなく終えたところ…よろしけれえば、当ファルズフ大聖堂を見て回られて往きますか?」
にこり、と穢れの全く感じられない様な微笑みを見せ、とう問いかける。
■フェブラリア >
警戒するのは当然と言えば当然だが、それにしてもその色が深いのは騎士としての”警告”なのか。
瞳を細めた竜令嬢は、そんな様子を愉しむかのように笑みを深める。
「ええ、ご対面するのは初めてですわね、聖女バティスタ様。
実にここは騎士としての教育と心構えが出来ているご様子で」
その警戒を意にも介して居ないかのように、竜令嬢の立ち振る舞いは堂々と。
歩みを進めて、声を張らずとも届く距離まで詰めると立ち止まる。
「いえいえ、コレでも海を旅するのは常ですので、遠征には慣れております。
しかしてそのご提案には、是非とも甘えさせて頂きたい所です。
折角、視察に来たのですもの。一番此処をよく知る方に案内をいただけるのは光栄ですわ?」
フェブラリアと名乗った竜令嬢は、見た目こそ可憐な少女ではあるが、その纏う空気には”余裕”があった。
手慣れている、或いは場慣れしているというべきか、どこか年季の入った雰囲気だ。
■聖バティスタ >
「申し訳ございません。
立場上、命を狙われることもあります故、彼らも神の僕として己の使命に忠実なだけなのです」
どうかご容赦を、と小さく頭を下げ──再び、竜令嬢へと視線を上げれば。
「逞しきことです。それでは、私がご案内致しましょう。
──護衛は結構です。…大丈夫、心配は御座いませんよ」
僅かな狼狽を見せる聖騎士に釘を差すように柔らかな言葉を向け、そして。
「──では、参りましょうか。フェブラリア様。
フェブルアーリア家のご令嬢のご案内を務めさせていただけるとは、光栄です」
再びの一礼──。
──物見遊山の類かと思ったが、どうにも違うような雰囲気も感じさせる。
孤立無援を餌にその真意を引き出せるなら良し。どちらにしても名家と懇意な関係を築くのは吝かでもない──
それではどうぞ。と先に立ち、礼拝堂から繋がる大聖堂の奥へと、少女を案内してゆく。
造り、豪勢で綺羅びやか…主教、という立場が如何に巨大であるかを形容する様な建造物である。
「このファルズフ大聖堂は比較的新しく建てられた建物…。
私達騎士修道会が旗をあげ、ノーシスの一翼としてこの地での活動を認められた証とも言うべき聖堂です」
成り立ちなどを簡潔に説明しながら、修道女達が清掃をする光景や、様々な部屋。聖浄の間と呼ばれる湯浴み場…。
絢爛豪華なその大聖堂、その建造費用は無論"神の塩粒"と呼ばれる聖薬を餌とした寄与献金によるもの大きくウェイトを締めている。
──まぁ、何かしら悪いことをしていなければ、この国でこんな贅沢な建物を建てることができないことは、傑物たる竜令嬢であれば説明されるまでもなく察しのつくことだろうか──。
「──聖堂の関係者でなければ、立ち入れない場所もありますけれど。
そうですね、後は…併設された孤児院などもございますよ」
残すところも聖女の私室…そして地下となったあたりで足を止め、孤児院もご覧になりますか?などと問いかけながら──
■フェブラリア >
「くすくす…ええ、気にしておりませんので問題なく。
なにせこの”尾”ですもの、致し方のない事ですわ?」
長い尾をゆらゆらと、スカートをひらめかせるそれを強調するように揺らして竜令嬢はただ微笑む。
文字通りに気にしていないと、いつもの事だとその言葉で並べ立て。
しかしてその実、脅威とも感じていないと、その態度が雄弁に語っていた。
「ともあれ──ええ、お願い致しますね」
一礼を返すと共に、竜令嬢は聖女のその後へと続く。
視線を巡らせ、清貧とは程遠い煌びやかな大聖堂の装飾や調度品、建築物に目を通す。
主教の偉大さとその権威を示すかのような、圧倒的な質量でそこに在る建造物。
その一派でありながらも”これ”なのだから、果たしてどれほどまでに信仰を集めているのだろうか。
或いはそう──それを可能とするほどに、”稼いで”居るのだろうか。
「いやはや凄いですね。ここまで広大で、煌びやかな場所だったとは。
コレはもう少し早く視察に来ておくべきでしたか」
とはいえ、その思考はおくびにも顔には出さない。
悪魔でも純粋に聖堂の様子を見に来たという体裁を崩しはしない。
それは案内を残す場所が、残り僅かになった時まで変わりはしない。
「ふむ…孤児院ですか。
それも気にはなりますが…やはり地下は立ち入れませぬか」
ただ、そこで竜令嬢はほんの僅かに切り出した。
それは半ばブラフのようなもの。悪魔でも耳にしたのは”噂”程度のもの。
そうでなくとも幾らかの資料を探れば、間取りくらいは手に入る。
竜令嬢はそれを手掛かりに、地下室もあるのだろうと、見当をつけていただけである。
■聖バティスタ >
「───」
地下。
その言葉が竜令嬢の口から語られても、聖女はその柔和な微笑みを崩すことはない。
飽くまでも、清らかな鈴の音の様な声で、言葉を紡ぐ。
「地下、ですか」
「そうですね。王族貴族のお客様もそちらを気にするかたは居られます。
この神聖都市に地下街が在ることは公然と噂にもなっていることですから」
そこと繋がる、この大聖堂の地下には──無論、多くの公に出来ない秘密がある。
まだ露骨に尻尾を出しはしない。
年端も往かぬ幼女のような、しかしそれもただそう見えるだけ──。
年の頃だけを伺えば、聖女と丁度同じほどにも見える。
しかしそれは、その精神…したたかな精神面を映してはいないのだ──それも、お互いに。
「──地下に関しましては、懇意にさせて戴いている王族や貴族の方は、ご案内をしていると聞いています」
柔らかな笑みを浮かべながらそう告げる。
つまりは、件の聖薬を多額の寄与・献金と引き換えに得…同時にそれを秘密として厳守することになる者が、利用する──そんなエリアであることを言外に伝えよう。
「ご興味がおありですか?」
■フェブラリア >
「ふむなるほど、噂は事実とも遠からぬ……と」
聞いている、という言い回し。
そこに織り交ぜられた、言葉通りの意図を悟ればふむりと唸る。
即ち、懇意にするような”取引”が行なわれているという事実。
竜令嬢としてはそれを引き出せただけでも、切り出した価値があった。
やはりというべきか、当然というべきか。
少なからずここの教会では、献金という名の薄暗い取引が行われているのだろう。
そう推測を明確化するには十二分なものであったのだから。
無論、それが”何”であるのかまでは、竜令嬢も悟れては居ないのだが。
「興味がないかといえば嘘にはなりますね。
これでも海運が家の生業のひとつですもの」
ともあれ、商売人としては、領主としては興味を持つと素直に答える。
されどもそのまま言葉を続けて。
「しかして、明確に信仰を捧げずに其処に踏み入るのも違うでしょう?
立ち入れぬのならば、此度は致し方ないと諦めますわ」
そう案外と、あっさりと引き下がるそぶりを見せた。
■聖バティスタ >
「(──妙にすんなりと引き下がったわね)」
表情を乱さず、内心にそう思う。
何かしらの収穫を得た…ということか。
「(じゃあ……)」
「(何かしらの楔は、打っておくべきかしら)」
にこり、と微笑み。
「ご配慮、痛み入ります。
さて、長旅に続き広い聖堂を歩き回り、お疲れになったでしょう」
慎ましやかな胸の前で両手を合わせ、毒気も何も感じられぬ笑みで紡ぐ言葉は。
「私の私室で恐縮ですが、お茶の一つでもご用意させていただきます。
よろしければご一服など、如何ですか?」
──乗るならば良し。乗らぬならば──草の一つでもつけようか。
海運を生業とする商家…そして領主となれば、手ずから縁を築く価値は十二分以上のレア物だ。
■フェブラリア >
知る事が出来れば十二分。
先に口にしたように、元より此度は”視察”でしかない。
だからこそ深入りはせず、知見に留める。
それをどこまで見抜かれているのか、そこまでは悟れはしない。
されど、見抜かれていたところで大した問題にはならない。
其処から竜令嬢が、フェブルアーリアがどう動くのかは、彼女らにとって未知数なのだから。
「ふふ、体力はありますが、休息そのものは欲しくなるものですから」
あとは相応に純粋な交友を深めた上で、此処を後にすればいい。
竜令嬢が事実この場で興味を抱いている対象は、なにせ”彼女”の方なのだから。
悪魔でそれは、個人的な興味や趣向から来るものではあるのだが。
「そういう事ならば、ありがたく。
あなたのお部屋というのも興味がありますからね」
ともあれ、そのように思案していた中での誘いは竜令嬢にとって断るものではなかった。
そうでなくとも、貴族であればその善意までを断ることは令嬢としてしないだろう。
その企みがどうであれ、竜令嬢は聖女の誘いに手を取った。
■聖バティスタ >
「申し出を受けていただき、ありがとうございます」
ぱっと花の咲くかのような笑顔。
そうして、案内されたのは大聖堂に在る聖女のためだけの私室。
造りは、王城の貴賓室を思わせるような豪華なもの。
この大聖堂であればそうだろう、と思わせる広い私空間──。
「──どうぞ、おかけになってくださいな」
天蓋つきの大きな寝台もあり、寝所も兼ねていることが見てとれ、白を貴重としたバロック調のテーブルとチェアが鎮座する。
失礼しますと侍女役の修道女が訪れ、テーブルにティーセットを置けば、2人分…ティーカップへと湯気香る紅茶を注いで。
熱い紅茶から芳しい香りが立ち上り、部屋を満たしてゆく───しかし。
この私空間は、同時に聖女が淫蕩に耽る場でもあり──部屋に置かれた御香からは紅茶の香り以外の──媚香が焚かれている。
それは即座に効果を現すものではなく、じわりじわりと、染み込む毒のように効いてゆく。純度の低い聖薬"神の塩粒"を燻したもの──。
令嬢がそれに感づくのか否か、それらも含めて──目の前の聖女は客人を迎える淑やかな立ち振舞を崩さない。
「どうぞ。ご遠慮なく──」
無論。
紅茶にも僅か、それを忍ばせてある。
強烈な多幸感、感覚の鋭敏化、そして…依存性。
溶かした量は僅か故、蝕むには至らぬまでも──媚薬としての用向きには十分足りえる……。
服用する人物の素養次第ではあるものの…妙な火照りと焦燥感を感じる程度の効果ならば、すぐにでも。
■フェブラリア >
聖女のその様子、立ち振る舞いだけを見れば、清廉で聖女足らんと振舞う少女そのもの。
さりとて、その笑顔が”自然に形作られたもの”である事は悟る。
竜令嬢は人の機敏に疎い竜ではなく、人の中に身を置く”竜令嬢”であるが故に。
尤もそれが社交辞令か、或いは裏のあるそれであるかまでは見通せない。
或いはそのパーソナリティを把握していれば別であるが、知るのは所詮噂や上辺のそれだけだ。
故にありのまま、敢えて警戒を見せずに竜令嬢は立ち振る舞う。
どちらであれ尾を出すのならば、それは此方が警戒を見せぬときであろうからと。
「ふむ…では失礼しまして」
その腰を促された席へと下ろす。
修道女の私室としては実に絢爛で広々とした室内で在るのには、成程と内心で頷きつつ。
そして──その紅茶を一口含むと……カップを静かに置いた。
「いや、これはなんとも良いお味。これをいただきながらお話が出来ますなら──」
にっこりと、純粋な客人として言葉を連ねようとして────違和を悟った。
或いは竜令嬢が純粋な人間であったのならば、それを口にする前に違和に悟れたかもしれぬ。
その香と紅茶に含まれた”それ”の両面から蝕まれ、初めてそれは竜に効果を及ぼしたのだから。
まず感じたのは高揚感、そして酒精に酔ったかの様な感覚だった。
■聖バティスタ >
「ふふ、とても良い香り…。
舶来ものの茶葉です。懇意にしている商工会の方にご厚意でいただきました。
海運の商家のご令嬢のお口に合いますかどうか」
これくらいの品は、飽いてしまっていますか?
などと、白々しく聖女モードは続く。
竜令嬢がその紅茶を口にする様子すら、何事も感じさせぬ自然な素振りで見やっていた。
それもその筈。
本来の客人であろうと、籠絡すべき獲物であろうと、仲睦まじい知人であろうと。
その持て成しは幾度となく繰り返されてきた、聖女にとっての"当たり前"であるゆえに、
「──どういたしました? お口には合ったご様子…。
お話、いたしましょう。フェブルアーリア家とは私達も良い関係を望むところですし」
薄く細められた、神秘色の瞳は目の前の少女を映す。
清廉潔白、可憐なる聖女様は───くすりと、その口元を艶に歪めていた。
生来のスキモノ。その片鱗を僅かに、その貌へと見せ始めていた。
■フェブラリア >
成程、どうやら何かしらを”盛られた”らしい。
その事に気が付きはしたが、しかして竜令嬢は高揚しながらも動じはしない。
此処まで効果があるのは想定外でも、盛られることまではまだ想定内。
対処手段もあるにはあるが……竜令嬢は今はまだそれを講じない。
「……い、いえ。今になって少し疲れが出てきたようでして。
お気になさらず…ええ、とても美味な紅茶かと思います、よ」
取り繕うように振舞いながら、その視線を聖女へと向ける。
歪んだ口角、その元来の性質の断片を視認しながら、敢えてありのままに振舞う。
部屋に来る前に想定したように、確かに無防備の中で彼女は尾を出したのだから。
──そう、竜令嬢は”まだ”どうにかなると、そう判断してその対処を遅らせた。
■聖バティスタ >
「………♡」
くすりと笑みを浮かべる聖女。
露骨、という程でなくとも、その"質"は明確に変わる。
「ああ、やはり…。華奢な御身には長旅はやはり堪えることでしょう」
気遣うように席を立ち──腕を回す様にして、その殆ど剥き出しの肩へと触れる。
「幸いこの私室には寝台もありますゆえ♡
存分に身を休めていただいて構いませんよ…?」
肩に触れた手は、言葉とは裏腹にするりと肌を撫ぜ、擦りながら己のさして変わらぬ幼気な体躯を確かめる様に這ってゆく──。
「…それともお付きの者を、お呼びにやりましょうか…?」
清廉を形にしたような鈴の音の如き声色──しかしそれは猫撫で声の様に変わり、色と艶を以て耳孔のすぐ側で奏でられる。
竜令嬢が跳ね除けなければ、その肢体を這い回る手指はするりと胸元をすべり──先端があるだろう場所を服の上から擽る様になぞる。
■フェブラリア >
推測するに、きっと今のほうが”素”に近しいのだろう。
今はまだそれを面に出さず聖女の立ち振る舞いを纏っているが、既に質が違う。
熱っぽさが増していく思考の中で、それは明瞭に分かるほど。
「っ♡ いえ……。少し休めば……大丈夫、です。
従者には、今日は暇を与えております、ので……っ♡」
ただ、そこから更に聖女は触れてくるのだから、声や感覚は抑えられない。
妙に鋭敏に感じる肌の感覚。込み上げる多幸感に近しい何か。
ただ撫でられただけで、ぞわぞわとした感覚が背筋を走り、竜令嬢の余裕は更に削がれる。
「ひゃっ♡ あの…っ、そこは触れては、っ♡」
耳を擽る声色ですら、心地よくなってくるのだから薬の効果というのは恐らくは”それなり”なのだろう。
少なくとも擽られたその場所の、硬い”しこり”が分かってしまうくらいには、その身にそれは焼きつつある。
無論、抵抗すれば今はまだどうとでもなる範疇。
しかして竜令嬢は、彼女が見せたその”性質”を、未だに窺い知りたがっていた。
■聖バティスタ >
指先に触れるカタいナニかを確認し…、そして行為に抗わない。
薬は、抵抗の力を奪うほどの濃度ではない。
興味か、あるいは他の何か。既に傑物と見抜いている聖女は、竜令嬢の背後で笑みを深めてゆく。
抵抗しないのであれば、それは良いということである。
神様もそう言っている。今そう決めた。
「大丈夫、でしたら安心いたしました♪
──では、折角だし私の遊びに付き合ってくれないかしら。フェブラリア?」
くだけた物言い。
聖女モード、終わり。
目の前の獲物で遊ぶのには最早不要と断じる。
元々、執拗に隠す程の本性でないのだ。
聖女の本性について触れ回るなどは、邪悪が悪しき噂を流したなどと流布され王国中にいる信徒に命を狙われるに等しい行為。
故に一部の強権者や為政者達は聖女の本性を知りつつも、それを口外しない。
それは強烈なビジネスを不意にするだけでなく、巨大宗派からの異端審問を受けるに等しい行為であるから故に。
「火照ってきたでしょう? それ、神の塩粒のほんの片鱗なの。
フェブラリアはぁ…敏感そーだから…"直"で味わったら…、トンじゃいそうね…?♡」
くすりくすり、意地の悪そうな笑みへと変わった聖女の微笑み。
指先は見ぃつけた、とばかりにカタく凝る先端を服の上からきゅう、と強く摘み、捏ねる様に刺激するに至り──。
「これくらいなら依存性もないし禁断症状も出ないのよ?お手軽に気持ちよくなれて、いーでしょ……♡
ね…?私の遊びに付き合ってくれたらぁ、聖薬、ちょっとサービス、しちゃうから……♪」
耳元を擽る様に囁き、その細首にはむはむと柔らかな唇で甘噛みを落としてゆく。
え?懇意にしてもらう、家と宗派の関係性?
もちろんこれもその手の一つ。淫悦の先にそれがあったって、なんら不可思議でも不義でもない。
趣味と実益を兼ねるとはこういうことを言うのだ。そう神も言っている。
■フェブラリア >
とうとう尾だけではなく、聖女はその顔を覗かせた。
あぁなるほど、思っていたよりも悪辣と言うべきか、聖女らしからぬ本性だ。
火照りながらもどこか竜令嬢の冷静な部分がそう思考する。
そしてそれを以外にもあっさりと覗かせたという事は、”知られても問題ない”事なのだろう。
……事実、少なくとも竜令嬢はそれを知った上で、口外する気はなかった。
それをしたときに実に面倒な事態になることは、火を見るよりも明らかなのだから。
「なる…ほど…っ、そちらが素なの…ですね…っ♡
しかし”神の塩粒”とは…っ、その言い回しからして…っ、なんらかの薬…っ♡」
故にそれ以上に気になるのは、此処で何をしようとするつもりであるのかという事。
その物言いだけを信じないのであれば、趣味と実益を兼ねる以上に……なにか、あると。
「ひぅ♡ さすが……です、ね。ええ、竜にも効くとは、流石に少々…ん゛♡ 想定外、でしたが……っ♡」
しかして思考がまとまりきる前に、ぐりぃと布の上から一際強く抓られる。
竜令嬢は突然の刺激に思わず甘い声を上げてしまいそうになりながらも堪えてるしかない。
首元を食まれれば、またその刺激にびくりと身体を震わせる。
竜令嬢の見立てでは……この聖女は恐らく、”それなり”以上に手慣れている。
それはつまり、この手の行為の経験も相応にあるという事だ。
竜令嬢の想定外だった部分は即ちそこで在り──
「……っ、興味は湧き、ますね…っ♡」
もう一つが、想像以上に薬の効果が増してきていることだった。
■聖バティスタ >
「ふふ…信仰には偶像が必要でしょ?
神なんていう形のないものだけでは、どうしたって不安なんですって」
聖バティスタ派騎士修道会という宗派は、ヤルダバオートを信仰することこそ他の宗派と変わりはない。
しかしこの聖女という存在。教祖にして神の代行者である奇跡の聖女へこそ信仰を注ぐ者が多くいるのだ。
人の心の弱さと揺らぎを狡猾に喰い物にしている、それがこの騎士修道会、そして聖女の本性。
果てには裏社会にまで手を出し、多額の寄与献金を集めている──悪辣と言わずべきしてどう言おうか。
しかし聖女は嘲笑う。この国そのものが腐り果てているのであれば、人も腐りゆくが必定であると。
故に清廉潔白の輝きが強く人を惹きつけることも、全て計算の内であるのだ。
「ええ、そう。お気に召しそう?ちょっとした体験版だけど…♪
超高生成の魔薬…えっちの時に使うとものスゴいから、王都のお偉いさん達が飛びついちゃうの♡
もちろん、それなりに値は張るけれど、ね…」
ほんの僅かを混入した紅茶。
そして香炉から漂うのは、聖水に溶かし込み揮発させた媚香。
それらの濃度は、決して高いものではない。
故に媚薬程度の効果に収まっている……が。
「フェブルアーリア家の竜令嬢にまで効く、とは想定していないけどぉ…、
一応、普通の人間を対象に造られているしね……?」
「──もしかしたら、貴女がすごくえっちなだからよく効くのかもぉ…?♡」
そういう素養があるのでは?
そう問いたげに、服の上から固くなる先端を抓る手指に力が籠められる…♡
──令嬢が、興味がある…と口開けば、ほらやっぱり…と。
「お手を拝借。フェブラリア」
服の上から肢体を弄っていた幼げな手が、同じく小さなその手をとって──向かう先は、天蓋つきの豪華なる寝台。
ぽん、とその上へと身体を預け押し倒せば、柔らかなシーツの二人の身体が沈む──。
「それじゃあ親睦を深めましょう? 竜のご令嬢♡」
妖艶に舌を見せながら、はらりと法衣を払い落とし滑らかな白磁の肌を晒して──熱の籠もった瞳が見下ろす。
■フェブラリア >
どうやら聖女でありながら、信仰すらも無いらしい。
そこに在るのはどちらかといえば、商売人や奴隷商が見せるそれだと竜令嬢は感じ取った。
悪魔でも利益を出すために、その手法の一つが信仰であるかのように。
しかし、きっとそれだけではない。
それ以上にどこかが”歪んで”いる、”外れて”いる。
モノは違えど類であるからこそ、それを感じ取る。
「その物言いからして…っ、中毒性も中々のもの…っ、みたいで──くぅ……っ♡♡」
だが、それを口にするより前に、その口が紡ぐのは嬌声だ。
抓られる硬い先端は、服の上からでもその形と色を明確にし、竜令嬢の肢体に刺激として伝わる。
薬が効き始めているのは事実だ。故にこそ聖女の愛撫も、それに拍車をかけている。
しかしてそれは、媚薬程度のものであるはずだと彼女は言う。
なればそれが自らの素養故だと言われれば…否定もまたできない。
それくらいに、”遊んで”居る自覚は、竜令嬢にだってある。
「……っ、思っていたのとは別の形では、ありましたが…、っ♡ 」
それならば、如何とするべきか。
その答えはこれである。
その手を引かれ、天蓋のベッドに押し倒される。
ドレスもきっと容易く剥されつつあるのだろう。
「聖女様を味わえるのなら、それもまた一興…ですね…っ♡」
期待がないと言えば嘘で、興味がないかといえばそれもまた嘘。
抵抗などいつでもできる…とそう思っているからこそ、竜令嬢はそれを選べない。
否、それを建前にしてしまう程に、魔薬はきっと竜の欲情を煽ったのだろう。
■聖バティスタ >
聖女を味わうのも一興。
竜らしい、とどこか感じる言葉。
見た目通りの年齢、そのまでの存在でないことは顔を合わせた瞬間から。
そして今となっては、十分に色も悦も知るものとして確信する。
「──本来ならそこまで依存も中毒症状も起こさない程度よ?
…あ、これ、貴女がもっともっと乱れてから言うべきだったかしら…♡」
散々に淫悦に乱れ狂った後に薬のせいじゃありませんでしたー、なんていうネタバラシ。結構好きなのだけど。
「ふふ…ちーさいカラダ……♡ 私とおんなじ、ね」
竜令嬢の装いもするりするりとはだけさせてしまい、躊躇などなにもなしにその身を重ねる。
おさなげな肢体が寝台の上で絡む様はどことなく退廃的で、不可思議な淫靡さを醸しだして…。
「…ワタシが一方的に味わうつもりでいたけど、
貴女もそーとー、遊んでるみたいね……?」
その口ぶりや、ことに及んでの雰囲気がそれを物語る。
互いの胸を触れさせ、小さくも硬く凝る先端をくりゅくりゅと擦り合わせながら。
重ね合わせると互いの肢体の差もよく見える……胸はフェブラリアのほうが明らかに大きい。
「───」
なまいき、と言わんばかりの表情を浮かべ、かぷりとその膨らみに口をつけ、甘噛みを残す。
小さな歯型が少し紅く残る程度のそれすらも、薬の効果かぞわぞわとした配当的な快感へと変わる。
■フェブラリア >
「どちらにせよ…っ、切欠はそちらでしょうに…っ♡」
効果のほどはどうであれ、常であればそうではないならそれは薬のせいでいいだろうと。
そんな正当化にもなっているのか怪しい理論を振りかざし、服を開けて見下ろす聖女の肢体を見上げる。
自らのように幼さを残す華奢な身体。
されどどこか自然であるそれとは違う、自らと同じような異質なそれ。
しかして故に在る幼き美しさは、十二分に”嗜好の範囲”だ。
「ええ…どうやらそのよう、で…っ♡
そして、否定は致しませんから…こちらも手を出させてもらいますよ…♡」
重なり合う未成熟な胸。桃色の蕾が擦れ合い、ぬるりぬるぬると淫らに濡れる。
それは汗か、或いは違う体液なのだろうか。それは竜令嬢にも、聖女にもわからない。
ただわかることは、それがひどく淫らで……そして心地のよいものということだけ。
「って…いってる、そばからっ♡ ん゛ぁ、っ♡」
甘く鋭敏な其処を噛まれれば、その刺激は尚更に。
甘く濁った声が零れて、その全身がびくりと震える。
それにやり返さんとでもしたのか、竜の尾が股下を通って聖女の臀部を撫ぜる。
ぐにゅり、ぐにり♡とまるで触腕のように蠢いて、その奥に在る裂け目を目指す。
■聖バティスタ >
聖女の口から出る言葉などどれ一つ信用に値するものではない。
そもそも、聖女というこの存在が先ず欺瞞で塗り固められたものなのだあら。
確かなことは、この部屋で肌を重ねている二人それぞれが──それなりに爛れた存在である、ということだけだろう。
「ん…、ふふ…♡
甘ぁい声が漏れてるわよ…?フェブラリア……♡」
はむ、ぁむ…、と跡を残し竜令嬢の薄らかな乳房を食む。
解放すれば舌先ですっかりと固くなったその先端をくにゅくにゅと弄び───。
「ほら…もっとえっちな声あげてもいいのよ?
どうせこの部屋には誰も来ない───ぁ、んっ…♡ ………手じゃなくて、尾が出る…って、コト?」
薄い尻肉の合間を擦り、しっとりと湿り気を帯びた、柔らかな秘肉の一本筋へと尾の先端が擦れ触れる…♡
とろ…♡ と僅かに糸引く悦蜜。──聖女とて、香炉の影響は多少なり受けている。十分に奥底に火の灯った肢体ではあるのだ。
「…可愛いおっぱい弄り倒してあげようと思ってたけど、そういうことなら…♡」
容赦しーない、っと。
そう笑って、姿勢を返る。
フェブラリアの細い下肢に間へ身体を割り入れ、隠すもののないその股座へと顔を近づけ、覗き込む。
遊んでいる、のであろう童女のそこがそんな具合か、羞恥を煽るつもりもありながらに。
■フェブラリア >
「そちら、こそ…っ♡ 触れれば、呑んでなくとも声が出てしまうの、ですねっ♡」
そう、もはやここまで至れば細かな使命やら思想やら、建前なんかは不要なものだ。
今必要なのは色欲に耽り、心地の良い快楽に身を委ね、魅惑的な目の前の相手を食むことだけ。
例えそれが香によるものだとしても、そんな因果は気にするものではない事だ。
「手だって…っ、だしま…ってっ♡ そっちに行くのは…っ、ずるいです…よっ♡」
尻肉を擦り上げ、その裂け目の縦筋をなぞる尾が、そのヒレで更に後の孔を刺激する。
くにり、くにり♡と弄んでいたところに、聖女の身体が逃れるように竜令嬢の下肢へと向かう。
そうなれば尾は押さえつけられ、精々できて巻き付こうとする程度。
両足を拡げられてしまえば、隠しようもない竜令嬢の幼き秘部が晒されてしまう。
その割れ目を、聖女の細い指がくぱりと押し開く。
とろりと零れる蜜が糸を引き、ひくつく孔はどこか物欲しげにすら見える。
淡く香るはきっと海の様な、水竜の香だ。
その穴は、本人の口のように小さく狭く。
それでも十分に男を悦ばせるに足る淫らな形と、質感を持つものだった。
■聖バティスタ >
「ズルい?しーらない…♡」
褥の睦なる遊びに狡いも卑怯もあったものかと不敵な笑み。
この性格があってこそ、普段から厚顔無恥にも程のある真反対の人格を演じて崩すことがないのだと理解る程の独り善がり。
指で触れればより柔らかな竜令嬢のぷにぷにとした秘肉…。
きゅ…と小さく力を込めれば…にゅ、ぱ…♡と湿った僅かな音と共に薄肉色の花弁が花開く。
「クス♡ 遊んでいるならどんな色かなって思ったのに♪」
羞恥心を煽る様な事を言いつつ、より鼻先を近づければすんすんと小さく鼻を鳴らして見せる。
人とは少し違う香りを漂わせ小さな口をぱくぱくとさせる淫靡な孔へ。
に゛ゅぷ、ぅぅ……っ♡
ためらいなく、聖女の小さな舌が沈んでゆく。
鼻先までを竜令嬢の股座に埋めて、舌を目一杯伸ばして、にゅぐ、にゅぶ…っ♡と執拗に、フェブラリアの雌孔を舐り尽くさんとする。
尻尾は、あまり暴れないように脇に抱えてしまおう。今はこちらのターン、そうとでも言いたげなに。
■フェブラリア >
実に独善的で唯我独尊。されどもそれを”嫌”とは思わぬ己が居るのもまた事実。
聖女の指が秘肉の裂け目を突きだせば、そのが艶めかしくも、ぬちゅ……♡と糸を引いてしまう。
「なに、せ…っ、竜ですので?♡ あっ、ん゛……っ♡ 」
その舌使いが与える刺激を堪えながらの受け答え。
舌が触れあったその瞬間に、その小さな体躯がぶるりと震える。
尾は抱え込まれて逃げ場はない。
竜令嬢の肉壺に、聖女の舌が潜り込んだのだ。
ぬるり、と舌は容易く滑り込む。
襞を一枚一枚舐め上げるように舐り、蜜壷から溢れるそれを啜り取る。
くぷ、ちゅぶ♡じゅっ……♡ くぽ、にゅぷ♡ ぐぷっ♡れろぉ……っ♡
淫らな水音が部屋に響き始めれば、その音が竜令嬢の羞恥を煽り立てる。
「ひん゛っ♡ くっぅんっ……っ♡ ん゛ぁっ、こんな音を出すなんて……っ♡」
舌に広がるは、何処か甘みのある海の味。
決して不快ではない。むしろ甘美なそれはまるで洪水のように溢れてくる。
■聖バティスタ >
淫靡な水音が響けば、それをより響かせる様に浅く舌を前後させる。
くぽ♡ ちゅぽぉっ…♡
溢れ落ちる淫らな蜜の存在を、耳を通しても教えるかの様な、意地の悪い攻め…♡
「んぁふ…っ♡ ぢゅる…っ♡
んふ…♪ べとべと…♡ これも、薬のせい、だけ…?
そぉんなわけ、、ないわよね……♡」
海の香りでべったりと濡れた口元をぺろりと舌が舐めずりながら、顔を離し…すっかりほぐれたその孔へ、聖女の白く細やかな指が潜りこむ…♡
にゅく、ちゅぷ♡と、舌よりも僅か深い位置をその柔らかな感触を感じながら、指歳がくりゅくりゅと刺激しつつ、時折、かり、かりっ♡と肉襞に引っ掛ける様に、爪が引っ掻く‥♡
そして飛び切り"反応の良い箇所"を見つけると──ぐにりと指を折り曲げ、内側からぐりゅッッ♡と抉る様に刺激を加える。
「あは…っ♡ 舌も指もきゅうきゅう締め付けて…♡
こんなに可憐なカオをしているのに、とんだスキモノね…♡」
そっくりそのまま返されそうなセリフさえ、歯に絹着せず宣う聖女であった。
■フェブラリア >
遠慮文無しに出入りを繰り返す聖女の舌。
雫を舐めとり、卑猥な水音が何度も掘り返すように繰り返される。
「でも、あなたのせ…っ、はくぅ゙っ♡ ん゛、ぅう…っ♡ あ゛っ、なかっ、で、舌…がぁッ♡♡」
その刺激に、竜令嬢は堪えきれず握りの混ざった嬌声を零す。
くぷ♡にゅるっ♡ぐぷん…っ♡ ぬばぁ~…っ♡♡
そうして漸く舌先で弄ばれて、すっかり湯気が肉裂から立ちそうなほどに蕩けたこ頃…
もうすっかり蕩けた表情を晒す竜令嬢を見下ろしながらも、聖女の攻めは終わりはしない。
「あ゛ひッ♡ 指っ、指を激しい、です……ぅ゛っ♡」
肉襞を舌で弄り倒されれば、その柔らかな刺激と対照的に荒々しいまでに膣内を搔きまわす指。
聖女の細くしなやかな指が膣壁を擦る度にびくん!と腰が震える。
竜令嬢の膣肉は実に狭く、そして熱い。
それでも刺激する度にきゅん♡と指に絡みつく感触は、指をしゃぶる様に心地が良い。
特に反応を示したのは、その爪がその裡を引っ掻いたその時だ。
「ん゛っ♡ あ、ぐっ……っ♡ そこ、ぉ……ッ♡ぐり、ぐり……ってぇ……ッ♡♡」
更にそこを指を曲げて刺激すれば、その指の動きに連動するように腰が跳ねる。
聖女の指もきゅうと締め付けて離さない。
そして……竜令嬢の尾がまた、くねり始める。
それはまるで、もっと欲しいという様に。
「そんな、ちが……イ゛、ぎっ♡ んお゛ぉ……ッ♡」
否定の言葉を口にしようとすれば、きゅぷ!と聖女の指は更に強く肉壁を擦る。
言葉の代わりに漏れる声は甘く蕩けた雌の声と…プッ、プシュ……♡と潮を噴く音。
竜は聖女の指の前に、涎を垂らし鳴いていた。
■聖バティスタ >
数え切れぬ程の信徒を爛れと淫蕩に堕とし、
悦楽に肥え太った王族貴族を弄んできた聖女様の裏の顔。
嗜虐心に満ちた、恍惚を思わせる悦に彩られた笑みで竜令嬢を見下ろす。
細く華奢な腰をくねらせ、快感に下肢を跳ね上げながらイキ潮を吹き散らす……♡
とてもそのおさなげな身体には似つかわしくない、厭らしい姿──その背徳的な姿が、よりに唆る。
手をつき、四つん這いになりながらイキ果てた竜令嬢の顔を覗き込む様に被さり、流れた白銀の髪がカーテンの様に、二人の童女を覆う。
「派手にイっちゃって、違うことなんて、何にもないクセに」
とろぉっ…♡ と、指と指の間を伝うフェブラリアの悦蜜。
それを目の前で見せつける様に、自らの指をぺろりと舐り──、だらしなく涎を垂らす竜令嬢の柔らかな括るの間にも、その指を滑り込ませる…♡
「"体力はある"って、さっき言ってたっけぇ……♡」
ぴたりと、互いの身体が折り重なる──。
少し疾く跳ねる心音は、きっと互いに同じ。
香炉から醸し出される香りに満ちた部屋の中、聖女もまた昂り──、一度イカせた程度では、淫らな姿を一度晒させた程度では、とても、とても……♡
「お付きには暇を与えてある…って」
「まるで、存分に溺れ愉しむためみたい…♡
ふふ…まだ一度イっただけ……もっともっと、沈みましょう♪ 快楽と悦に爛れた獄へ……♡」
柔らかな唇と竜令嬢の舌の感触を指先で楽しみながら、ぴたりと身体を擦り併せ、柔らかな感触と体温を楽しみながら…♡
■フェブラリア >
「はぁ……はぁ…っ、ひゃうっ♡ ま、た…っ、そこ……ぉ、あ゛っ♡」
聖女の指は竜令嬢の膣内を何度も擦り上げる。
その度潮を吹きながら、竜令嬢は身体を跳ねさせ悶える。
折り重なる身体に、顔を見上げた竜令嬢はその尾すら今は制御できていない。
否、制御しようとする前に、快感による生理的反応で勝手に動いてしまう。
しかしながら、そんな痴態を見下ろしながら聖女は実に愉しんでいるのも見て取れた。
それを見ていれば、竜令嬢は内心で頬を膨らませる。
「…っ、確かに…いいました、ね…っ。
こういう事の為に、じゃなかったはず、なんですけれど──」
だが、身体を重ねてその舌を弄ばれている頃には、その波も少しずつ落ち着きを見せていく。
まだ熱こそあるが、少しずつ竜は身体の自由を取り戻しつつあった。
「……溺れさせるつもりなら、あまり舐めないほうが良いですよ…っ?
なにせ私は…っ、海に住まう竜なのですから♪」
重なる身体に今度は手が伸びる。その尾が明確に蠢いて、聖女の肢体に絡みつく。
ニタリと開いたその口は、まるで捕食者のそれであり──この時がまだまだ続くことを示しているようだった。
■聖バティスタ >
「ぁん♪ ……聖女様においたするつもり…?」
不意を打つ様に尻尾に巻かれ、くすりと笑みを浮かべる様。
こういったことも、遊びの一貫──。
飽いてを爛れさせるだけでなく、自らが快楽に溺れることも当然嫌いではない。
いや、むしろ──好むところ。
溺れさせたつもりでまだまだといった様子の竜令嬢の笑みを目の当たりに、
久しぶりに愉しめそう、なんて内申北叟笑むのは欺瞞の聖女。
淫蕩の香りに満ちる大聖堂の私室にて、その天蓋の下、軋む音すら聞かせぬ上等なる寝台の上で、二人の童女は時間許す限り互いに快楽を貪る──♡
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」から聖バティスタさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」からフェブラリアさんが去りました。