2024/12/19 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」に聖バティスタさんが現れました。
聖バティスタ >  
大礼拝を終え、寄与の場が設けられる。
王都で富財を築いた貴族達が訪れ、協会にただいた献金をしてゆく光景は、この神聖都市の宗教施設では珍しいものではない。

「──多大なる寄与に感謝いたします。貴方様にも神のご加護がありますように」

鈴の音のような清らかな声色で紡がれる定型句。

日を過ごす毎、月を紡ぐ毎に増えてゆくゴルドを目に、聖女は決して邪が貌は見せない。

聖バティスタ >  
やがて献金も終わり、一人また一人と大聖堂を去ってゆく。

その場に残る僅かな人々がいた。
多種多様な見目の彼らは、特別な"客"に他ならない。

「──それでは、私の私室へとご案内しましょう」

薄く唇に笑みを浮かべた聖女はそう言葉をかけ、彼らを先導する様に礼拝堂を後にする。
その聖女に、どこか蛻の殻の様な顔でついていく彼らもまた。

──神聖都市の深い深い闇へと、足を踏み入れてゆくのだ。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・ファルズフ大聖堂」から聖バティスタさんが去りました。