2024/08/31 のログ
ご案内:「ファルズフ大聖堂「大礼拝」」に聖バティスタさんが現れました。
■聖バティスタ >
週に一度の大礼拝を終え、その場には一部の聖天騎士と聖女のみが残る。
「では、そのように」
静々と言葉を向ける聖女の顔は実に穏やかである。
■聖バティスタ >
その直前には───。
王都での神の塩粒の取引ルートと供給の数の確認。
調教した信徒をヤルダバオートの地下娼館へと提供する取引話。
兵力を極力紛争地域には派兵しないことの徹底…王族からの要求のみ、聖女の許可を取った上で渋々と受けること。
おいそれでこの騎士修道会の全容を把握させない、徹底された立ち回り。
にこやかに佇む聖女の、虚言にまみれた狡猾さ…。
それなりの立場にいる聖天騎士達も、すべてが盲信者というわけではない。
しかしその虚言も真実と嘘を絶妙に織り交ぜた、一番嘘だと分かりづらい形の言葉、そして聖女本人は常に冷静に真実を見極めている。
聖女の真意を掴むこと──それは側近である彼らにとっても、何よりも難しい。
「では、宜しくお願いいたします──誇り高き神の僕。──我が騎士達よ」
全員が一切乱れのない敬礼を示し、神に背を向けその場を去ってゆく。その背に向けて。
「ああ…そうでした」
「最近この大聖堂付近に不審な影が見えます。
──聖騎士以下は兎も角、貴方達は一切の隙を見せぬよう……宜しいですね」
最後の言葉は、振り返る彼らの心臓を射抜く様な冷たさを以って、締めくくられた───。
ご案内:「ファルズフ大聖堂「大礼拝」」から聖バティスタさんが去りました。