2023/08/06 のログ
ご案内:「アイスクリームショップ(過激描写注意)2」にクレイドルさんが現れました。
クレイドル > 薄いベニヤ板を張り合わせた看板に雑然と描かれた色取り取りのアイスクリームのグラフィック。
共に彩る七色の文字が物語る店名はアイスクリーム・ショップ。
どう見ても氷菓子を販売している店にしか見えないが、その実は違う。
サイケな極彩色の原色をごりごりに押し出した内装の店内には色ガラスを透過させた派手なカラーリングの照明の数々が飾り付けられていた。
窓の一切を閉ざし切った店の中には、夏場とは思えない様な冷気が蔓延している。
フロアに面しているキッチンサイドには硝子のショーケースが並び立ち、その中には魔導の力によって氷点下を維持された氷菓子が埋まっていた。
フロアの席々でコーンつきや、カップに盛られたアイスクリームを堪能しているのは子供よりも圧倒的に成人達が多い。

「アイスクリームですわ~♪レモン…♪チョコレート♪バナナにストロベリー…♪多種のフレーバーに溢れていましてよ…♪」

聞き取れる名前は全て耳に覚えのあるような果物や菓子であったが、しかしその多くが麻薬を意味する隠語であると知る者はどれ程居ようか。
この店の経営サイドとして一部携わるシスターはディッシャーで山盛りにシングルダブルにトリプル、更に倍の倍。
本日50%セールの販売で、数多のフレーバーを客たちにへと提供して回っている。
一心不乱にアイスを舐める御仁たちの顔はその大半が平常ではなくキメキメの様相だ。
アッパーな饒舌にキマって瀑布の如き議論に励むグループもあれば、完全なるダウナーに石や貝の如くにソファーに沈み込んでいる一団も見受けられる。

クレイドル > 「辛い時は人魚の涙を一滴…♪楽しい気持ちが欲しい時は一粒の角砂糖…♪悲喜こもごもは皆内なる場所から沸き立つもの…♪感情の源泉を彩るアイスクリームは如何…♪」

塩と氷の詰まった金属製のローラーの表面に潰される果実に砂糖生クリーム卵も時々少々、そこに散らされる無数の危険なハーブ達。
味付けされた添加物は底抜けの奈落にも、天上を越えるハイにまで人心と脳を導いてくれる。
くるくる回る回転に合わせて張り付いたアイスウォールをナイフで削り、滑らかな極彩のラインパターンを複雑に描いたジェラートをぱりぱりに焼いたコーンカップに乗せ上げた。
アイスだけで足りないならば巻煙草や酒も此処では提供される、そこかしこでパーティー気分で原始の獣に還って励んでいる面々まで認められる始末。
狂気と狂喜に駆られた客人たちに、脳内麻薬の噴水の後押しをする冷たい菓子を、さあいかが。

ご案内:「アイスクリームショップ(過激描写注意)2」からクレイドルさんが去りました。