2024/12/29 のログ
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ブラウ > 暗がりに蹲っていたのは小柄すぎる華奢な少女。
びくり、と肩が明らかに怯えて此方に顔を向ける事も無く更に縮こまる。

「ええと……」

客の可能性もある、とゆっくり近づきながら確認する。
商品、だ。
ショートカットの項に僅かに覗く首輪を見つけて小さく頷く。

「迷子になったか?」

と、自分の指輪が見えるように手を翳しながら声を掛けて此方を向くように、と覗き込む。
涙目で震える表情が、此方の指輪を認めた瞬間、緩んでぽろぽろと涙を零す。

「あぁ、はいはい。大丈夫だから。担当はどこだ?送ってやるよ」

基本的に担当の居場所が担当の「ディスプレイ」でかつ大体の用途も示している。
ざっと見ると小奇麗な恰好に悪くない質のドレス。
見覚えがある。この少女はリュートが弾ける売りの商品だったはずだ。
成程、演奏部屋から何かではぐれたか。

「楽器部屋だな?ほら、着いて来なさい」

こくこくと頷く少女はゆっくりと立ち上がる。
そのまま、少女を連れて暗い廊下を歩き去った。

ご案内:「◆奴隷窟(過激描写注意)」からブラウさんが去りました。