2024/02/28 のログ
ご案内:「◆平民地区(過激描写注意)」にミシェイルさんが現れました。
ご案内:「◆平民地区(過激描写注意)」に花売りの姫さんが現れました。
花売りの姫 >  
平民地区の賑やかな街中、中でも飲屋街が立ち並ぶ路地にて。
まるで客引きのように、ただ誰かを待つように立つ、麗しい白い花のような姿が一つ。

「……」

ただ、それは客引きをするでもなく、誰かに声をかけるでもない。
まるで声をかけられるのをただ待つかのように、ただただそこに立ち尽くしていた。

それが纏う雰囲気も少々変わっており、ただ何もせずその場に佇むその姿は、まるで一つの作品のようでもある。
しかして、麗しい少女のように思える者が、何の警戒もなしにそこに居るようにみえるのだ。
……見る者が見れば、それが何故にそこに居るのかなど言うまでもない。
それは花を売る行為、店ではなく、個人として客を待っているのだ。

ミシェイル > これでも表向きの立場は修道女なので、普段の仕事というものがある。
こんな格好でわざわざ賑わっている場所へ行かされるのはただの嫌がらせだと思うが、何にしても仕事は終わり。
隠しきれない爆乳への視線を振り切るようにしながら通りを抜けようと、駆け足で帰路を急いでいたのだが。
周りの視線を気にしすぎていて、正面の少女へ気づくのが遅れてしまった。
軽い衝突が起こり、たたらを踏む。

「す、すまない、急いでいたもので」

相手の身の丈は自分と同程度か、やや低いぐらいか。
一見するとこんなところには場違いな美少女だが、同業者の勘のようなものが頭をよぎる。
場所といい身なりといい、こういうところにはむしろよくいるタイプのあれだ。
しかしそれだけでなく、言葉には出来ないが匂いや雰囲気の中にただの少女や娼婦とは違う何かを感じて暫く見つめてしまっていた。

花売りの姫 >  
「きゃっ…!」

とんっと、花のように華奢な身体がぶつかって、ぽふりと尻餅を付くように座り込む。
駆け足で路地を進んでいた修道女に気が付く間もなく、花のような少女は軽く跳ね飛ばされてしまったらしい。
小さな悲鳴を上げてすぐ、ふっと顔を見上げれば、其処には此方に謝罪を向ける胸の豊かな修道女の姿。
ああなるほど、急ぎで走っていた彼女にぶつかってしまったのか、とそこで理解しふわりとした笑みを向ける。

「ああ…えと、大丈夫です。ご心配なく…」

幸いにも外傷なども無いようで、それをアピールするかのようにすっと立ち上がればひらひらと身体を動かす。
そうしてぺこりと頭を下げつつそう答え、そっとその場を離れようとしたのだが…

「……?ええと、なにか…?」

その相手がじっと、花の少女を見つめているものだから、不思議そうに小首を傾げた。

ミシェイル > 「ああ、いや……。何という事はないのだが……」

ほのかに香る芳香も、声も口調も確かに少女のもの。
なのだが謎の違和感が拭えない。
しかし体に染み込んだ本能のようなものが、この少女に逆らえないという欲求を発している。
この感覚自体は、忌々しいことによく分かってしまう。
男には絶対に逆らえず屈服してしまうよう念入りに躾けられた奴隷便器の本能。
なのだが、目の前の少女からもそれを感じて軽い混乱状態に陥ってしまっている。
もう少し思考を進めれば答えは絞り込めるのだが、自分がこのような身であってもその可能性にまだ考えが至らなかった。

「ともかく、すまなかった。怪我はないか? 治療術はまだ不慣れだが、擦り傷程度ならすぐに治せるから遠慮なく言ってくれ」

思考に耽ってしまい、じろじろと見ていたのを慌てて取り繕う。
その仕事だと体の傷は差し支えるだろう、と言いそうになったのは何とか飲み込んだ。
流石に初対面の相手にそれは失礼だろう。

花売りの姫 >  
修道女…にしては、すこしぶっきらぼうというか、男勝りな口調。
容姿の女性らしさからしても、違和を感じる言い回しに、ほんの僅かに目を丸める。

「いえ、そういうのもないみたいですから、お気遣いなく……。私は大丈夫ですから」

にこり、と口元だけ笑みを形作って花売りの少女はそっと首を振る。
目を丸めたのもほんの一瞬、抱いた違和も僅かなもの。
そういう口調の者も、世に居るには居るのだからと頭の端の方へと追いやって。

ああ、これは身売りを暗に疑われて…追及されているのかなと、そんな勘違いをしてしまう。
なにせ相手は修道女、こんな場所で不自然に立ちすくんでも居れば疑われても仕方がない。

「えと…何もなければ、私はこれで…?」

だから、深く追及される前に、自分からそう言って切り上げてしまおうとする。
さっさとこの場を退散してしまわなければ、と一言告げて背を向けようとするのだが…

ミシェイル > 未だに晴れないもやもやとした違和感。
そうこうしている内に、疑惑の少女は立ち去ろうとしていて。

「まあ待て。そう警戒するな」

似たような経験もあるだけに悪目立ちする前に退散しようという気持ちは理解出来る。
なので咄嗟に呼び止めたが、さて呼び止めてどうするかといえばノープランだ。
ただ少女からも男に感じるような、自然と屈服してしまうあの感覚がするというのは捨て置け無いと思った。
少女にまで無条件で屈服してしまうようになったとは思いたくない。
相手が男である可能性を疑う前に、まずそう考えていた。

「そうだな……。いくらかな? 場所のあてがないなら、こちらから案内も出来るが」

不躾な物言いだが、相手がただの少女であれば失礼なだけで終わる。
意味が分からないという可能性だってあるだろう。
そして春売りであれば、この言い回しの意味が分かるはずだ。
ミシェイルの至った考えは、この欲求と衝動の正体を解明するのなら実際に肌を重ねてみれば良いというものだった。
ずっと売る側だったので暫くその考えに至らなかったが、商売女であれば買ってしまえばいいのである。
これでも自分は男なのであるし。

花売りの姫 >  
今度こそ、分かりやすく瞳を丸める事となった。
想いもよらぬ、修道女からの誘いの言葉。

やはり、というべきか。
自らが花を売っているのがバレているのは驚くことではなかったが、買うとなれば話は別だ。
”ここでも”修道女の中には、そういうものもいる者なのかと思いつつも、花売りの少女は口角を歪める。

「1000…いや、500もあれば十二分すぎますね?」

僅かに挑発的に、ほんの少しのどこか淫靡な笑みを浮かべて、くつりと答える。
お客となるのであれば、どんな相手であろうと違いは無い。
出来るだけ興奮させ、いやらしい少女に思わせること。
身に沁みついた仕草と習慣が、花売りの少女にそうした行動を自然ととらせた。

ミシェイル > やはり勘通り、そういう商売のようであった。
清純そうな顔を淫靡に変える少女を前にして、自分よりも手慣れているとも感じた。
今は生活に支障がない程度の蓄えがあるし、提示された額ぐらいなら払える。

「1000だな。良いだろう。半分は前金で払うとしよう」

鷹揚に頷いて即決すると、その場で現金を見せる。
流石にこの場で払うと目立ちすぎるので、実際に支払うのはもう少し後だが。
しかし、自分でやっていた時よりも随分高いというかこのぐらいが相場だったのかと今更ながら気づいた。
何であれ、女を買って男としてのプライドが僅かばかりに満たされたので悪くない出費と思おう。
後は実際に事に及んで確認するだけだ。

「部屋のあてはあるのか? ないなら先程も行ったように案内出来るが」

早速調子に乗りいかにも手慣れているような雰囲気を見せる。
実際には売り側の経験によるものなのだが。

花売りの姫 >  
なるほど、どうやら気前もいいらしい。
ちらりと見せられた現金を見れば、微かに頷く。
多少はふっかけた言い値を口にしていたつもりだが、一番の値を支払うという程なのだから。
警戒心を少し解き、買われることを了承すれば微笑を携えて顔を見上げる。

「案内をいただけるのならば、是非」

その手を差し出し、エスコートを待つように。
茶目っ気をみせるようにウィンクを交え。
それに手を握り返すのならば、きっと軽く握るように指を絡めてくるだろう。
まさしく手慣れた男を誘うような仕草であった。

ミシェイル > 差し出された手を取ると、すかさず指を絡めてきた。
一夜限りとはいえ恋人という演出なのだろう。
実際悪い気はしなかった。
それに淫靡さの中に愛らしさも感じるウインク。
自分ではあまりこういう事をしなかったので、少し感心するのだが。
相手を見る目が娼婦を買った男による値踏みではなく、完全に同業者目線という事に自分でも気づいていなかった。

「良いだろう。この辺りだと、そうだな……」

指を絡めていると、より強く体の芯が疼くような感覚がしてくる。
それも男に組み伏せられる時に近い感覚だ。
その感覚を誤魔化すように、周囲を見渡して目星をつける。
行きずりの娼婦と利用できる、いわゆる休憩室のある酒場や宿屋も身売りの経験から大体分かるようになっていた。

「こっちだ。着いてこい」

手を引いていても、やはり腹の奥がキュンキュンと疼く。
女連れだというのにどうにもおかしい。
殊更ぶっきらぼうに、男っぽい口調を装い本格的な開店前の酒場へと向かった。
妙な格好の修道女と少女の取り合わせで部屋を借りたいと言うと訝しまれたが、別に店側に不利益がある訳でもないしそういう趣味の者もいるだろうと思われたのか、問題なく部屋を借りる事が出来た。

花売りの姫 >  
何となく視線に交じる値踏みともまた違う、観察するような視線に僅かに眉を動かす。
まるで感心するかのような、あるいは同業者のそれであるような…。
微かな違和を覚えつつも、今はそれも置いておく。

彼女に買われ、自らは春を売った。
それは変わりのない事実であり、相手の性別や立場がどうであろうと違いは無い。
導かれるままに連れられて、酒場の個室まで連れられる。
多少の怪訝な視線はあれども、こういう場所の主もまた手慣れているらしい。
追及も何もなく、とんとん拍子に部屋を借りられてしまえば、パタリと戸を閉めてしまう。

「……へぇ、ここもお部屋を借りれるんですね」

初めて知りました、なんて言葉を零しながら相手へと向き直る。
無論、その手は絡めたままで、妖美な笑みで微笑んだ。

ミシェイル > 少女を買ってエスコートしてきたというのに、やはり調子がおかしい。
男に屈服したい、というような衝動を隠しながら、表面上は手慣れた風に振る舞い。

「人が多ければ行きずりの需要もあるものだからな。しかし、その様子だとこの辺りは不慣れなのか?」

尋ねながら、絡められた手を一旦離すと部屋の中へ視線を向ける。
ずっと触れているとどうにも調子が狂ってしまうようだった。
相手から視線を外し、誤魔化すように部屋の中を物色する。
部屋を借りる際に何も聞かれなかったが、単なる休憩だけではない事は承知の値段だった。
という事はそれ用の、淫具の類が置かれている事もあるのだが。

「……これは、余計な気を回されたな」

タンスを開いてみれば案の定、しかし予想外のものが置かれていて小さく呻くミシェイル。
相手もそれが何か気になるようなら、覗き込めばディルドーやペニスバンドといった、主に女同士で使う淫具が揃えられているのが見えるだろう。
こればかりは自分がどう見えるか考慮していなかったせいだ。

花売りの姫 >  
「この地に来てからまだ、日も浅いものでして」

唇に人差し指をあて、秘密ですよ?とでも言うかのようにそう返す。
どこかそわそわとした様子にも見える相手に見せるその仕草は、何処か緊張をほぐすかのようなそれ。
緊張している、とでも勘違いをしたのかもしれないが。

「しかし…ふふふ、こうしたものは使わぬ方がお好きでした?」

そうして、タンスを覗いてぼやく姿を見てそうちょっとだけ揶揄するように。
相手が男だとは、やはりまだ花の少女も欠片も思っていないのだろう。

余計、とそう称したのはそういうことなのだろうと、どうやら推測したらしい。
何より、自身をこれから売るためには言わなければ言わないこともあった。
それを暗に告げるのにも、その話題は都合のいいものだった。

「でも確かに、余計なものだったかもしれませんね?」

ミシェイル > 自分が女に見えるのは今更仕方がない事。
しかし、これでその辺りを切り出しやすくはなったか。

「まあ、そうだな。ここまで来た以上見てもらった方が早い」

そう言うとおもむろに服を脱ぎだすミシェイル。
申し訳程度に隠されていた乳房も露わになり、手足の素肌も晒されていき。
ショーツも脱ぎ去ると、ぶらりと垂れ下がる男性器が見えた。

「つまりは、こういう事だ。女のように見えていたかもしれないが、これでも私はれっきとした男だ」

更にふたなりではない証拠として、陰嚢を持ち上げてその下に何もない事も見せる。
性別が不確かなまま娼婦を買うのはマナー違反かもしれなかったが、いちいち男だと言い含めるのも自分がどう見えているか認める事になり抵抗があったのは事実。
とはいえ露わになった裸体は、男性器の存在以外はほぼ女性的といえるもので。
大きく発達しすぎた乳房はアンバランスではあるが、男性器が見えなければ少女と思うのが自然であろう。

花売りの姫 >  
「──うそ…あなたも、ですか?」

突然に話を切り出し脱ぎだした相手を少しだけ怪訝に思いつつも、止めずに見守る。
そうしていれば、其処に露になるのはその豊満で女性的な肉体に不釣り合いな男性器。
それも、両性具有というわけでもない。
女性器の存在しない、明確な男性でしかない証拠を突きつけられる。

故に、思わず零れる。
本来ならば、こうして実は…と切り出すのは此方のつもりだったのだ。
そうした言葉も出て当然で、同時に抱くのは『自分以外にもいたのか』という驚き。
パチパチと目を瞬かせながら、その感情を分かりやすく表した。

「男性…でしたか。
 いや…これはちょっと、その……びっくりです」

ミシェイル > こうして説明するのは流石に抵抗があるというか恥ずかしいが、なるべく平静を装いながら裸のまま椅子に腰掛け。

「こういうやつは珍しいだろうからな……。両性の方がまだありふれている」

相手の様子を見ると、やはり驚いているのが伝わってくる。
少なくとも自分以外にお目にかかった事がないし、相当に珍しいものだろうからそれも仕方ないだろう。
と結論づけたところで彼女の言い回しに引っかかりを覚えた。
確か、あなた『も』と言っていたはずだ。

「驚くのも無理はない。……ところで、少し確認したいのだが。もしかしてこういう体の男を他に知っているのか?」

全く手がかりはないが、今でも元の体に戻る事は諦めてはいない。
少しでも情報があるのなら聞かずにはいられなかった。
そして、この期に及んでもまだ相手が自分と同じとは思いもよらず。

花売りの姫 >  
彼女…否、彼の言う通りこうした者は中々に珍しい。
居ないわけでは無い、男娼というだけならそれなりに数も居る。
けれども、こうまで成り果てた者となると己以外には居なかった。

「……そうですね、ええ、よく知っておりますよ」

そして、それを相手が切り出して来たのだから、自らも曝け出さねばならない。
裾をめくる、そう丈の長くのないスカートの裾を。

其処に露になるのは下着ではなく、金属的な光沢で覆い隠されたもの。
丸い銀の板で蓋をしたかのような外観のそれは、所謂貞操帯。
それも女性が身に着けるそれではなく、男性のそれである。

「私も、あなたと近しい者ですから」

ミシェイル > 「んなっ……!?」

今度はこちらが驚く番であった。
しかし驚くと同時に合点も行く。
不可解な体の反応は、単に男を前にしたり触れた時と同じものだったのだ。
未知の反応ではないと分かって安堵すると共に、しかし驚きは薄れない。

「ああ、その……。ちょっと待ってくれ考えがまとまらない」

流石にこれだけの混乱と動揺は隠せない。
とりあえず状況を整理すると、謎の感覚の答えは出た。
そういう相手を買ったという事は、とりあえず今は置いておく。
優先して考えるべきは、やはりこの体についてだ。

「……まず、私はこれでも元の体に戻る方法を探している。私の場合は魔族に囚われていいように体を弄られた結果なのだが、ともかくそこから逃げ出してきた」

相手に色々聞きたい事はあるが、まずは事情を説明した方が良いだろう。
かなり端折っているが、重要なのは魔族の手による改造というところだ。

花売りの姫 >  
動揺は当然だろう。相手も分かって此方を買ったわけでは無い。
苦笑を浮かべ、ぱっとひとまずは裾から手を離す。
ふわりと布は直ぐに落ちて、再び前を隠していく。

「しかし、その様子だとそうなってまだ、そこまで月日はたっておられぬのですね。
 口調だとか性格だとかも…まだ、残っているように見えますし」

そうしてふむりと、頬に手を当てながら思案を零し、彼の事情に耳を傾ける。

「……なるほど、魔族に身体を…。
 過程は違えど、少し親近感がわきますね」

近しい状態、近しい処置。
逃げ出せただけ、恐らくは彼は運がよかった方なのだろう。
そうでなかったものはどうなのか、自らが一番よく知っていた。

ミシェイル > 「ああ、いや……。この体になってからもう何年も経つ。年齢も見た目通りとは思わないでくれ」

乳房のみ発達しているものの基本は子供のような体だが、それも改造によるもの。
そして本人は自分の意思で抵抗しているつもりだが、性格や口調が男っぽいままなのもその方が滑稽だからという理由で調教を調整されたに過ぎない。

「ところでその言い様だと、君の場合は魔族の手によるものではないようだな。差し支えなければ経緯を聞きたいところだが……」

何が手がかりになるか分からない以上聞いておきたいのは山々だが、似たような立場なので言いづらいであろう事は想像がつく。
なので嫌がるのならあまり深くは追求しないつもりだ。

花売りの姫 >  
「……何年も…なるほど、ともすれば私よりも長く、ですか」

見た目が当てにならぬ身体。そう告げられればそう考えを改める。
性格や口調が変わっていない理由にまでは思い到れぬが、そうであればともすれば経験は相手が上かもしれないと。
なにせそうした相手が異種族であるのだ。
其処に人権や、配慮といったものは恐らくは無かったはずだ。

「私は…人の手で、こうなりました。
 如何にして、を語ればキリがありませんが、同じ国の民草が、私をこうしました」

それを考えれば、自らの方が恵まれていたのかもしれない。
例えそれが自らの尊厳を踏みにじり、その立場を貶めるための行為だったとしても。