2025/02/12 のログ
ご案内:「城塞都市アスピダ周辺 山間部」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ >
王都からアスピダへと足を運んでいたメイラは、相変わらず最前線を好んで戦うばかり。
だが今日は、兜を脱ぎ、その長い手入れの届いた黒髪
脂で固まったものとは違い、冷たい風で何度も細やかな散り方を見せて広がっていく。
白いカチューシャと片側の編み込み姿
曇り硝子のような赤い瞳と、白いギザ歯は生物的であり、故意な造形的にも見える均等なもの。
見下ろすのは山間部で殺し合いを続けている同じ轡を並べる者らのそれ。
しかしエイコーンはいまだ出ず、傭兵やここを出て新しい生活を始める気にもならない賊を追い回し
せめて中の情報を吸い上げんと生け捕り半殺し、腰から上が無事なら構わないような有様と、そのやる気。
メイラは三日月型に弧を描くいつもの口角を上げ、ここ最近魅せる“キマッた目と笑み”をさせていた。
「わたくしはね 戦うことが大好き。」
目の前の光景を見ながら同じく待機している同じ群れの者らに話しかけ、目の前の岩ころに足を掛けた姿
膝に手を置き、傍には特大剣もある身丈の擬きが突き刺さっている。
「それがわたくしの一番の活用方法だもの。
他の皆が、わたくしが最高に御方のお役に立てているとき
他の皆は同じ穂先の先へ突き立てて調子づいて、さらに前に包みだす。
全員が大馬鹿野郎に変化わっていく。
下手に勝ち続けて下手に生き続けてしまうから、生き方がへったくそになっていく。」
そこで見る赤い瞳は、見下ろす光景から一転群れの皆々を見て、口角はグイっと持ち上がる。
「でもね、ここにこうして立っているのもの好きですわ。
働きすぎるくらいだもの 魔族やエイコーンの時に出張ってくれれば良いと
あんな糞みたいな手柄カスに皆が群れ、わたくしのような存在を有難がって、いざという時機
鬼札に据えようとするから、わたくしらを此処に据えて働きまくる。」
楽ができていい、じゃない。
わたくしが此処に立っているだけでも役に立てているから、好きなのだ。
「駄目ね わたくし 何度も勝てないまま負けないまま居続けているから
あんな鉄くれに焦がれてる。 今一番勝たなきゃいけない相手が居続けているせいで
若い時を思い出しますわ フフフッ。」
勝てなくて狂って 入れなくて狂って クシフォス・ガウルスに狂い立てて、もはや無駄足を糧にしている
周囲は、エイコーンにあんな笑みを浮かべて馳せているメイラの歪んだ瞳に、笑みと冷や汗を浮かべていた。
ご案内:「城塞都市アスピダ周辺 山間部」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。