2024/05/25 のログ
ご案内:「冒険者ギルド 訓練場」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──あっれー?」

ある日の夕暮れ時。
ギルドの修練場に顔を出した男は、不思議そうに目を丸くしながら変な声を上げていた。
この修練場、普段は訓練に励む冒険者たちで賑わっており、そうした連中を冷やかしたり、
気が向いたら軽くアドバイスしたり手合わせに付き合ったりするのが、男の暇つぶしの一つであった。
この時間帯でも、基本的に何人かいたりするのが常なのだが──

「……珍しく誰もいないというあるさま。緊急のクエストでも入ったかな?
そんな話はなかった気もするが……俺が聞いてなかっただけかも知れんけど」

──今は、訪れたばかりのこの男以外、誰もいなかった。
ポリポリと頭を掻きながら周囲を改めて見渡しつつボヤいてみるも、その声に答える者は今の所不在のようで。
フンス、と小さく鼻を鳴らしつつ、無人ゆえか普段より広く感じる修練場の広場をざしざしと歩き始め。