2024/02/23 のログ
ご案内:「王都外壁の検問所」に天ノ宮亜柚楽媛さんが現れました。
■天ノ宮亜柚楽媛 >
「――――何? 入街料とな? 馬鹿を申せ。たかが門を潜るのに、
何故その様な物を払わねばならんのだ。大体妾、金持っとらんぞ」
お昼前の王都外壁検問所。
順番待ちの最前列に歩み出た小躯の人間離れした美しさと、春の
先取りにも限度があろうパンモロ巫女服に思わずフリーズした門衛。
ハッと我に返って行う定形のやり取りへの返答が先の台詞である。
いかな美少女だろうと入街料の支払いも無く通す訳にもいかず、かと
いって駄女神も無い袖は振れない。
互いに引くことの出来ぬ一進一退の結果――――
「いやじゃいやじゃいーやーじゃぁぁああっ! 入れろ入れろ入ー
れーろぉぉぉおっ!」
石畳の上に大の字になり、両手両足でじたばたごろごろ駄々こねる
女神様が降臨せしめた。
応対していた門衛も、周りで見ていた旅行者も「えぇぇ…」みたいな
顔である。さもありなん。
■天ノ宮亜柚楽媛 >
無様。
余りに無様なその醜態。
今どき、鼻水垂らしたジャリガキだろうとこうまで見苦しい癇癪は
起こすまいて。
とは言え美少女。
それもすこぶる付きの超絶美少女である。
愛らしく可憐、神秘的でさえあるご尊顔。
平民では触れる事すら適わぬ最高級絹糸めいて艶やかな黒髪。
生成りの白と鮮やかな紅を主とした巫女服で飾られた肢体は、揉めば
最っ高の柔らかさと弾力のコラボレーションをプレゼントしてくれる
だろうGカップの持ち主。
じたばたするうちズレてきて、恥丘のぷにまんが覗きつつ有るお股の
具合なんぞ同性から見ても生唾ものではあるまいか。知らんけど。
そんな訳で普通であればさっさと手槍の石突きで小突かれ、留置所に
放り込まれたであろう迷惑娘の無益な駄々は、しばしの間放置され、
その場に居合わせた多くの耳目を楽しませる事と相成った。
「もう妾ここから動かんもん! 通してくれて、おいしい飯も奢って
くれん限り、ずーっとずーっとここに居座るでな! マジじゃぞ!」
遂には小さな手足を精一杯に伸ばす大の字で、さぞ忙しかろう門衛への
嫌がらせめいた脅しすらぶん投げる。クッソ迷惑なDQN行為…!
■天ノ宮亜柚楽媛 >
―――しばし後、ついに根負けした衛士長が迷惑女神を人目につかぬ
裏口へと連行し『妙な悪さだけはしてくれるなよ』と一声添えて、
放逐した事で昼前の珍事は終息した。
その際、子供のお小遣い程度の小銭も持たせてやった所を見れば、
贈賄・汚職の蔓延る王都役人の中では特にレアな善人の一人であった
のだろう。
ともあれ、こうしてポンコツ駄女神は王都に解き放たれた。
ご案内:「王都外壁の検問所」から天ノ宮亜柚楽媛さんが去りました。