2024/02/09 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 賭博闘技場」にエレン・ローズマリーさんが現れました。
■エレン・ローズマリー >
シンプルな殺し合いの場所
周囲にはソファテーブルの観客席
酒と女と、貴族位が並び統一されるのは 笑顔 だということ。
合法的な殺しを眺める場所は戦場とは違い 恐怖の代わりにスリルと快楽を齎す。
アケローンのような凌辱だけではなく、殺しと強さを見出した場所はいつだって華になる。
どれだけ磨いても落としきれなかった、石舞台に染みついた赤のように。
「―――品の無い子達ばかりね。
アケローンと違うといっても、醜悪な顔はもう飽きたのだけど。」
アケローン製の録画装置によるbgmの中、武舞台の上。
其処では首輪付きのオーグやゴブリン 亜人。
どうやって生成したかわからない 醜悪な貌を隠して放たれる面付きの異形など。
武舞台の上は人間だけでは魅力に欠けるせいだろうか。
今ではオーグが一匹 腹も空かせ女にも飢えてそこに居る。
小柄な体 鈴のような声 見つめ細める赤い瞳。
白い生地で体を多く覆う少女体形が肩に大振りな剣を担いでそう呟く。
舞台の上、黒い両翼は人外の証。
それでも尚。人間領域の街に堂々といる事を許されている少女は、担いだ剣。
軽々と片手で握るその鋼色の剣身に、映しこまれる端正な顔立ちに笑みを浮かばせ。
「偶には同じくらい、可愛らしい子とも殺し合いをしたいのだけれど。」
そう言って乾燥するこの時期、吸血鬼・ダンピールのような不変存在にはあまり関係ないと言っても
その唇が荒れてないか指先でなぞりあげている。
姿勢は余裕そのもの、流し目で見る緑肌のオーグはこちらを凝視し、襤褸の腰巻では
醜いテントをおったてている。
■エレン・ローズマリー >
その少女体形の挑発に、オーグは容易く動いてくれた。
剣身の気配 少女体形の本質 見えず嗅げず。
今あるのは空腹と、性欲の権化のように煮詰まった本能的な“飢え”一つだ。
状態を敢えて飢餓にさせられた姿は憐れそのもの。
武舞台の上で飾る為のオプション付きにされた末路だ。
女が相手なら下半身の布は引き裂かれ、前戯無しで押し込まれる“モノ”。
突き入れられれば数度のピストンで臓腑が押しつぶされ、嘔吐する光景はもはや見慣れたもの。
男なら引きちぎられた四肢を咀嚼音と共に喰われていくだろうか?
目の前のオーグは、武器持ちの少女体形に何も悟れないまま突撃。
ただ、背丈差から手を伸ばすのではなく蹴りを入れる辺り、容赦はないらしい。
性欲よりも食欲を取る当たり、いや、片腕を喰いながら犯すつもりなのかもしれない。
もっとも、サイズ差を考えればやりにくい事この上ない。 殺ることもヤることも。
「チキンレースみたい。 フフッ!」
そう言って駆け出す少女体形。
オーグの間合いで振り下ろされる蹴りの一打。
脚甲に向かって繰り出すのは、赤いブーツが踵を廻して捻りあげた後ろ廻し蹴り。
対格差からか、互いの一撃は綺麗に嚙み合わさるようにして衝突する。
重い音と共に、炸裂する破砕音が聞こえたのは、まるでガスが詰まった樽が破裂するかのようだったと
観客は耳に聞こえた丸い空気を押し込まれたような衝撃と共に、笑みを浮かべて肩を跳ねさせた。
【▬▬▬▬~~~~ッッッ!?】
片足の一部が抉れ、隣へと転倒したまま転がる緑肌。
後ろ廻し蹴りを放ったままの少女体形。
そのロングスカートが捲りあがり、白く体毛の無い肌の上で色づく白いタイツと先を包む赤のブーツ。
そして、そのブーツの踵から一煙立ち昇らせた、黒い銃口が一つ。
「ごめんね、痛かった? 掘るのには慣れていても“こっち”はまだかしら?」
そう言って苦悶を浮かべるオーグは、痛みより飢えが克つ。
伸ばしてくる手の平 斜線を描いて、五指ごと半ばから切り落とされるや
次はもう一つの手を舞台の上に磔にさせるように、携えた剣を突き立てる。
それはもう、深々と。
「よっ、と。」
肩から腹部その上で観客にヒラヒラと手を振りながら、身を起こそうとするオーグの貌。
其処に再び転倒させる力業のスタンプは、グリグリと踏みにじるおまけつき。
「―――おやすみ♡」
甘い吐息のような声は、少女体形にしては大人びて、その踵を額に定める。
次に聞こえるのは、引鉄という取引無しで放たれた数度の魔弾。
めり込み、ひび割れ、砕き、飛び散る。
赤いブーツの上から緑色の血液が付着しながら、剣を引き抜いて振り払う血糊と共に
その背中の支える部位へとカシンと納め、周囲へのカーテシーと共に終幕させるだろうかこの茶番。