2023/12/09 のログ
ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」 広場一角」にさんが現れました。
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 北の国である魔族国
 強靭な体を持つものらは外套という衣に意識をしないものもいれば、敢えて纏う者もいる。
 紣もまたその一人 その肌が大きく広がる部位は鳥肌一つ浮かばず、滑らかな肌を晒している。

 ナグアルの中央広場とは違う別区画の広場一角
 適当に集まり酒壺片手にしていた種族も齢もばらつく群れの中央にて
 紣は酒の余興に広げた畳まれた総鉄扇を片手に舞っている。

 群れの誰かが持ち込んだ奏楽の流れる記録アイテム
 南で捗っている闘技場などの手荷物らしい
 あそこは色形さえ似れば、魔族も紛れ込みやすい隙と襤褸の屑で出来た境界線だと改めて想いながら
 その流れる演奏に合わせて両の手を長い銀髪の後ろへ組み、両脇を晒すようにしてゆっくりと中央で廻る。

 腹筋浮かぶさらけている腹部と、その下で膨らんだ臀部の曲線
 両側が透いている腿とスリットの部位は、グイン、グインと色艶めかしく廻されて
 表情は白い吐息が薄く零れながらも、笑みを浮かべる唇

 一時の酒と興
 周りからは下品な野次や口笛が飛ぶのが心地よさげに、扇子を広げて下駄の一本歯の音色と共に
 クルクルと周囲を回るようにしていた。
 奏楽があるからこそ成り立つベリーダンスのような動きの舞は、今夜の月明りと火明りの踊り場にて
 一時の暇を色づかせるだろうか。

 

ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」 広場一角」からさんが去りました。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。

その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。

なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。

「──さーて、今日もブブイーンと張り切ってやりますか、ねぇッ……と」

その中の一室に腕をグリングリンと回しながらやってきたのは作務衣姿の金髪の男。
知り合いからの依頼という形で臨時のマッサージ師としてやってきている冒険者、という立場は今も変わらないのだが、
もうすっかりここの一員として馴染んでしまっていた。
そんな自分に時折疑問を持たないでもないが、男自身としてもなんやかんやこの仕事は
気に入っているのでまあいいか、とあまり深く考えないことにしたのだった。

「今日はどんなお客が来るかねぇ……」

ともかく、男は施術台の傍のスツールに腰掛け、腕組みしながら客待ちを始める。
出入り口のカーテンが開かれ客が現れるか、あるいは魔導機械の通信機を通して客室への
出張依頼が来るか。
いずれかの訪れが、今日の男の仕事の開始の合図となるのだろう。
もしかしたら、受付を経ずに紛れ込んで来てしまうような珍客が現れる、なんてこともあるかもしれないが。