2025/05/12 のログ
ご案内:「王都平民地区 錬金術店」にアレンさんが現れました。
アレン > 昼過ぎ、平民地区の一角の小さな錬金術関連の店内で。
昼食を終えた後に店へ訪れた異国容姿の青年は、店の主であり錬金術師の腕も持つ年配の女性に、何やら霊薬の調合を頼んでいるようであった。

魔法薬、とすれば錬金術店よりも魔法道具店、或いはそのまま魔法薬の店に行けば良さそうなものであるのだが、青年が所望するのはそれらとは少々異なるもので。
頼めばその場で材料の調合までやってくれる店を探し、訪れたこの場で手書きのメモを渡して依頼をしていた。
それなりに色々な霊薬を作ってきた店主であっても、初めて見る組み合わせの材料に暫し首を傾げ。
しかし、流石は本職と言った所か、なるほどなるほど、そういう使い方もあるのかとやがて納得したようで。必要な料金を提示し青年から対価を受け取れば、暫し時間を潰すように言い。

じっと待つ事がさほど苦ではない青年は、そのまま店内にあった椅子を一つ借りることにして、妙に姿勢よくそこに座り。
奥の棚の方に並んだ機材で店主が霊薬を作り始めている姿や、その回りの器具類を眺めたり、客向けに並んだ棚やテーブルに置かれた品々を眺めたりしている。
魔法道具の店よりも、こういった材料そのものから陳列されている店内の方が、青年にとって見慣れた薬草類などもちらほらあるようで。雰囲気としてもなんとなく居心地良く感じているのかもしれなかった。

アレン > 暫し待てば、やがて注文通りに霊薬が出来上がり。
粉のままでよかったのかい、と訪ねてくる店主には、それで構わないと伝えて。後ほど使いやすくする加工の方は自分でやれるから、粉末状になったものを薬用の紙に包んでもらい、それを受け取る。

これは、分類としては回復剤なのだよね、と尋ねられれば青年は微かに微笑みながら頷いて。
よくある、傷を癒やしたり魔力を戻したりするような材料とやや違って、霊体を一時的に具現化させるような……どちらかと言えば討伐に使う際に混ぜ込むような材料がいくつか入っている。
ベースの材料は治療用が主なのに、そんな材料を混ぜ込むのは、と最初は疑問を感じた店主であったが。いわば、独特の――精神力とか、霊力的な方向での回復剤なのだと合点が行って、そのまま作ってくれたのだった。

助かる、と一礼して受け取った青年は、まだ似たような用事があればお願いする、として店を去り。

ご案内:「王都平民地区 錬金術店」からアレンさんが去りました。