2025/03/02 のログ
■エア > 芳醇なカカオの香りと珈琲の香りが到着し、受け取る代わりに運んできた店員さんのエプロンに幾らかの硬貨を入れる。
チップは安くもなく高くもなく、が良いと以前学んだので、
事前に平民地区の生活に詳しい友人に聞いておいた額だ。
待ちに待ったお気に入りのチョコレートを前に、くすっ、と笑った後に、
のっぺらとした真っ白い仮面の下部の縁に指をかけ、
ほんの少しだけ捲り、隙間を作ると逆の手でチョコレートを一つ摘み上げて、
ぽいっと口に放り込む。
口内に広がる優しくどこか刺激的な甘さ。
チョコレートがすべてなくなるまで、だれが見ても機嫌よさそうな空気を発しながら、少年は優雅なひと時を過ごすのであった。
ご案内:「冒険者ギルド」からエアさんが去りました。