2024/03/25 のログ
ハヴァン・グレイナル >  
 アスピダ戦闘領域
 城壁・門前

 小競り合いが続く中、エイコーンが出て来ると場は膠着になる。
 簡単に倒せる代物ではないという設計がされているらしい大型の物体に、周囲は興味を無くした。
 技術摸倣すらやってのける一種の現身をしてくるのなら、もはや生きている生物に対する執着。
 それが以前よりも高まっている。
 ハヴァンも、その一人だ。


   「―――破ぁぁぁぁっ!!」


 片手に握る短めの剣。
 山刀サイズでしかない身幅のある中短剣
 数打ち物であるそれらは一点物ではないせいか、腰に残り二本存在する。
 極端な名剣の切れ味を有さないかぎり、その刃こぼれを嫌う者らに比べれば振うことに躊躇いはない。
 相手の長剣やメイスなど、打ち合う獲物に対して遠慮なく鍔競り合い、その手首を斬り落とす際の小回りの利き
 肩口を押し付けるようにして互いの半身を制限するや、もう片手に移し替えた数打ち物の刃
 それが、脇腹から深く貫いて肋骨の隙間に沿い、内臓を破壊するように横へと伸びて抜けていく。
 金属 革 肉 強引にやった分だけ、剣の身にはひっかいたような傷がうっすらと奔っているのが角度でわかる。
 血糊を振るいながら、白い吐息を吐くハヴァンの貌
 瞳は、どこまでも怒りで緑を帯び、眉を潜ませていた。

ご案内:「」にハヴァン・グレイナルさんが現れました。