2024/03/11 のログ
ご案内:「郊外 廃城」にニュアさんが現れました。
ニュア > 何時だったか、薬を売った地方領主が持て余していた先祖より受け継ぐも放置されている城だという。
幽霊が出るだとか、魔族の塒であるとか。疫病で使用人が全滅しただとか。
有象無象の曰くばかりが無数にある其処の使用許可を取り付け、“引き籠もり”先に選んでから、もう随分の年月が経つ。

───勿論、こんなん毎月なわけじゃない。
発情、ヤれば満足。そういう時もあるし、堪えて無事終了、な時だってある。寧ろソレが殆どだ。
ただ、──ぁ。今回マズいな、と思うと此処に籠もる。
要するに盛大に、メンがヘラる。どうしようもなく。

「─────…、ん、は っ…。」

城の地下の、なんかヤバそうな部屋から適当に拾ってきた鋼鉄の足枷は、寝台の脚とを鎖で繋いでいる。自分で嵌めて、部屋の隅に鍵を放った。
ついでに、この城から己が出ようものなら無数の血棘が射出される、血首輪なんてモノも自力で魔術にて誂え、白咽喉に痣のように嵌まっている。

その、時折やってくる呪いめいた発作は最悪だった。
朔の三日間、無性に――“隷属回帰”したくなるのだ。
心も躰も、ぐちゃぐちゃに嬲られたくなる。滅茶苦茶にされたくなる。
つまり、渇望に嘖まれて、父親(あるじ)の庇護下に帰りたくなる。
──身も蓋もなくいえば「里帰りの呪い」というヤツだ。
故に、血反吐を吐き散らかしてでも、籠もるのだ。誰が帰ってやるかクソが、と思うわけである。

古めかしく豪奢な天蓋のついた寝台には自前で拵えた、数日分の錠剤の類が散乱していた。
原材料は、なんのことはない─…魔力と凝縮して練り固めた精気。淫の凝集。

これだけを囓って三日間、たまーにイケナイ禁呪符でディープトリップをキメながら、
あとはもう、精根尽きて襤褸屑になるまで引き籠もるのみ、というヤツで。

「────……、 」

丸まった毛布から腕がにゅっと伸び。錠剤を引っ掴み、毛布の中に引き摺込んでは、
が、り。 衝動を、錠剤で遣り過ごす。
…まあ、ヤバい奴だろう。控え目に見繕っても。大丈夫、自覚はある。

ご案内:「郊外 廃城」にアキアスさんが現れました。
アキアス > 「ホントにこんなとこにいんのかよ……?」

廃城。元は豪奢で絢爛な装いで飾られたのだろう場所。
人気の無い、いっそ魔物が巣くっていそうなそこの、地下にと進む階段を下りながら。
零れる文句は自身に憑りついている淫魔への文句。
対する淫魔の方は間違いないのだとずっと繰り返していて頭の中で反響しそうなほど。

先日船旅で一緒になった相手が面白いことになっているころだと。
魔のモノ特有の知識だかで思いついたらしく騒がしくなったのが月が隠れたころ。
あまりに騒ぐので、その相手の特徴を元に居場所を探して。
近しい所まで追っては、あとは淫魔がその気配を辿っての旅路。

入るまでは、流石に一応は貴族の私有地だろうと躊躇したが、
足を踏み入れれば誰も居ない其処は慣れた遺構潜りと同じ感覚で歩ける。

あとは自身に寄生する魔に誘われるまま、足を進めていって。

「ぅーわ、すげぇな」

地下にある部屋は、元は愛人でも隠す部屋だったのか。
似付かわしくない天蓋付きベッドや、そこそこ上等な調度品も幾つか残っていて。

けれど感嘆を浮かべたのはその部屋のモノにでなく有様に。
淫靡な匂いは薬か何かの匂いか。
あとは、発情した獣のような臭いも鼻を擽る。

その元は先客、あるいはここの主と言うべきか。
寝台の脚と繋がる鎖はベッドの上の毛布の塊に伸びている。

そちらに歩み寄り、周囲の様子を眺めまわしながら。伸ばした腕で、毛布を剥ぎ取ろうと引っ張った。

ニュア > 忌血が騒ぐ夜は、もうすぐ終わる。嘘みたく衝動は凪ぐ。いつものこと。
それまで、遣り過ごせばいいだけのこと。

「ん、ッ……… は……… 」

寝台に、床にまで散らばった夥しい錠剤を、噛み砕きながら。
毛布の中の歪にして淫らな遊耽を、誰にも知られぬ儘。
強くなる一方の、毒蜜の噎せ返る甘さを閉じ込めた儘。

どこか異様な雰囲気漂う、退廃立ち籠めた室内。
調度はふた昔程前の隆盛を飾り、埃臭い色褪せた絨毯の上、男の足はきっと、
ぱきぱきと薬の幾つかを踏み、散らかった紙屑だとかを蹴るだろう。

部屋の中心。寝台。
こんもりと丸った低い小山の内側に、それはいる筈だ。
毛布を男が捲れば──… 横臥する姿があるだろう。
細く、白く、丸まった華奢な肢体。途端、あふれだす淫靡な甘馨。


そこから先は、闇に紛れ、語られざるもので……。

ニュア > 【部屋移動いたします】
ご案内:「郊外 廃城」からニュアさんが去りました。
ご案内:「郊外 廃城」からアキアスさんが去りました。