2023/08/24 のログ
ご案内:「夜の公園」にリコッタさんが現れました。
ご案内:「夜の公園」からリコッタさんが去りました。
ご案内:「夜の公園」にリコッタさんが現れました。
リコッタ > 「さ、さすがに……限界……です……」

満月に近い夜、「呪い」が発現するリコッタが人前に出ることはほとんどない。
自室に閉じこもり、内側から鍵を掛け、窓やカーテンも固く閉ざす。
家族や使用人にも出来る限り会わないように気を遣い、ただひたすら呪いが過ぎ去るのを待って過ごすのだ。

……本来ならば。

「こ、このままじゃ蒸し焼きになっちゃいます……」

しかし、この日は暑かった。暑すぎた。
1日中閉め切って天然サウナ状態になった部屋は、夜になっても一向に室温が下がらなかった。
呪いで耳や尻尾の毛量が増加しているのもあり、余計に暑苦しい。

夜ならばきっと人通りもそう多くないはず。
自分に言い聞かせるように言い訳をして、リコッタは誰にも見られないよう、そっと屋敷を出た。

向かう先は近所の小さな公園。
もともと利用者が少なく、夜ともなれば人目はほとんどないはず。
それに、日影になっていて涼むには丁度いい場所なのだ。

「はぁ……気持ちいい……」

外気だってお世辞にも過ごしやすいとは言い難かったけれど。
あの熱気が籠った部屋に比べれば天国だ。
周囲を気にする余裕もなくベンチに腰を下ろすと、へたへたと溶けるように脱力するのだった。

ご案内:「夜の公園」からリコッタさんが去りました。