2024/11/11 のログ
ご案内:「王都の路地」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 裸ん坊に桃色シャツを一枚羽織っただけという奇抜な出で立ちで、
人の気配のほとんどしない王都の路地を悠々と歩くのは、買い物帰りの薬師の少年。

その丸ごと露出した肢や、見え隠れする丸みのあるお尻、
貌も、長い睫毛に大きな目、と成長期前の幼児体型と容貌は少女のようにも見え、
その目をきゅっと弧を描かせてご機嫌になるのは……
買い物のついでに買い食い用に仕入れた、甘い甘い果実の類を頬張った時。

シェンヤン地方で採れるという、桃の一種の果物の甘酸っぱい香りとふんわり優しい甘み、
一口かじればみずみずしい果汁が、じゅっと咥内に溢れる極上の心地に、
数歩歩いては一口、数歩歩いては一口、と家路までの道のりが愉しくてしょうがないといった様子で……

「…っ うぁっと……っとぉっ……!? あっ いけないっ……っ!」

そんな風に浮かれているものだから、荒れた石畳のいち部が歪んで突き出している、
つまらない突起に容易に足を取られてしまい、数度つんのめってバランスをなんとかとり……
こてんっ 両手を買い物袋で塞がれている割には、上手いこと回転を付けたために
重大な怪我や打ち身は無くて住む転倒となった。

しかし、買い物袋からその際に、いくらかの果物や、薬師の仕事用に買い付けた、
キノコやら乾燥した花や木の根やら、魔物の身体の一部やら…妖しげな品物がいくつか散らばってしまって。
それを慌てて身を起こして拾い始めた。