2024/09/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 奴隷市場」にゼルエルさんが現れました。
■ゼルエル > 薄雲が真昼の空を覆っている。
空を見上げれば今にも雨が降りそうな曇天。
お陰で暑さよりも涼しく過ごしやすい陽気。
賑やかなる平民地区にある奴隷市場。
本日も悲喜交々、奴隷と堕ちた者の嘆きとそれを金に換える商人達の威勢のいい声が響き渡る。
「護衛もつけずに大丈夫かって?そりゃ大丈夫じゃねぇさ。」
その奴隷市場にて奴隷を品定めしながら歩く趣味の悪い服装の恰幅の良い中年男がいる。
名前をゼルエル。
奴隷商人であり悪徳高利貸しと名高い男である。
今日は昨今特に良く売れるミレー族の奴隷を仕入れに着たのだが、売れるだけあってあまり市場には並んでいない。
予想通り、ではあるのだが掘り出しモノの1匹や2匹あって良いものだと、市場に並ぶ同業者と適当に挨拶を交わしながら、軽く首をかしげていた。
商人として物流の流れがわからないのは致命的であるが、時にそれはわざと知らずにおくほうがいい場合がある。
今回のミレー族の奴隷の売れ行きはそれにあたると勘が告げ、それなら知らぬがままに儲けさせてもらおうと、そんなわけでなのだが、ないものは売れないのだ。
「……これは一計を講じる必要があるかもなぁ。
冒険者ギルドで限定して冒険者を集めて……。
しかしギルドに睨まれると……集落を探すくらいなら…。」
フム、何にせよ情報だ。
掘り出し物に情報にやることは山ほどある。
そこ余計な口出しをする護衛は邪魔、邪魔だった。
■ゼルエル > 護衛がいない状態での長時間の散策は不味い。
当然それも視野に入れた仕入れだったが、こうも空振りが続くとなれば早々に退散したほうがよさそうだ。
時間は金、金は時間。
フム、とひとつ不満げにため息を吐き、眉間にしわを寄せたまま奴隷商人の男は奴隷市場を後にするのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 奴隷市場」からゼルエルさんが去りました。