2024/06/29 のログ
ご案内:「川の畔」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 王都近郊の喜びヶ原の森林を縦断する川の畔。
水道は勿論、水遊場にも水をもたらす川は王都民や近隣村落の住民の重要な水源で憩いの場ともなる。
水を求めるのは生物として必要不可欠な事であり、そして、何も人間の専売特許ではない。
森に住まう動物達や生き物も飲み水を求めて集まり、その中には人間に害するものも存在する。
「――――……、そんな魔物を退治してくれ、とは、何とも業腹な事だなぁ」
水辺から少し離れた繁みの中、川からは見えぬ場所に張られた天幕にて、
中年冒険者の男性が、独り言ちて、嘆息めいた吐息を吐き洩らす。
ギルドに寄せられた依頼は、近隣住民が水浴びや飲み水に利用する川にて、
魔物が現れて遭遇したために退治して欲しいとの事。
だったら、場所を変えれば良いのでは、と思うものの、未だ実質的な被害は蒙っていないらしい。
その為、この場所を利用する者達は後を絶たず、要するに安心が買いたいとの話で。
魔物と言っても水場で周囲を害さないという生物の暗黙の了解を貫いている中、
自分勝手な人間のエゴに辟易しながら、天幕の中で川辺の様子を窺い覗き見る。
はてさて、川に現れるのは咽喉を乾かした魔物か、それとも、涼を求める人間か、と。
ご案内:「川の畔」からトーラスさんが去りました。