2024/05/26 のログ
ご案内:「魔族の国・欲望の街『ナグアル』」にミルラさんが現れました。
■ミルラ > (外に出るには少しばかり遅い時間。
ベッドを降りた時には少女の姿になっていたのは、夢見が悪かった結果か。
じっとりと汗ばんだ体が少しばかり気持ち悪くて、また寝付く気になれず着替えて部屋を出る。
貰ったお守りがわりの香り袋もしっかり持ち、男用でぶかぶかな白いローブを羽織って宿の外にそっと出た。
冬でもないのに空が澄んで見えるのは、魔族の国だからだろうか。
碧いヴェールに星が散りばめられているような少しばかり明るい空。
夜半過ぎで人気は薄く、冷たい夜風が金糸の髪を撫でつけていく。
すぐに戻れるようにそう遠くへは離れないようにしながら、近くのベンチへと腰を下ろした。)
「……、はぁ……」
(零れ落ちる小さなため息。
頬や体の火照りを冷ましてくれる風を感じながら、ぼんやりと空を眺める。
月が丸くてきれいな夜。
植物も動物も寝静まる夜の静寂に包まれていると、乱れていた心も自然と凪いで落ち着いていった。)