2024/04/19 のログ
ご案内:「自然地帯 とある洞窟区」にルシータ・ヴァルケスさんが現れました。
■ルシータ・ヴァルケス >
洞窟遺跡 発掘区
危険度は少ないものの、倒壊などを含め立ち入りは探索目的以外は推奨されていない。
其処に、学院の学者や教師が入り混じり調べている最中。
同行していたドワーフもまた、数人いる。
一撃の強さや武具を造るばかりが目立つ小柄な種族でも、穴の中を広げていく
未知の物質を見つけ出す それもまたドワーフならば、時折聞こえていた打ち付ける槌と鑿の音。
調べもの好きというならドワーフも、負けていないだろう。
それが祟り、今に至るわけだが。
「―――うぉッッしゃああァァァッッ!!」
段差を駆け上がる短い脚
しかし飛び跳ねる脚力はまるで山羊のよう。
飛び込むように空中で身を投げ出したドワーフ 銀の三つ編み 褐色の肌
ゴーグルで目を保護した姿で、太い歯を剥き出しに巨大な斧刃が伸びた柄を掴んで脅威に対し迫る。
自由落下と共に、全身を振り子にするような横回転。
勢い 重量 怪力 掛け合わせた斧の一撃が未知の脅威に対し振り下ろされる。
接触と主に振り落とさせた斧の刃 首骨に食い込み、炸裂するかと思えば
その鱗と骨に阻まれ、切断に至らない。
ゴーグルの中の瞳がクワッと広がり、力を掛け続けたまま勢いが落ちる前に
愛斧(グゥエイン)に吠える。
「―――ぶぢ抜けやぁ゛ぁ゛ッッッ!!」
咆哮 それに従い、斧の後頭部である頭部のような意匠が蛇のように顎を外し
その開口部を作り出すと、迸る蒼い奔流。
魔導機械染みた部位が織りなすのか、ブーストが掛かった勢いと共に、体で抱きしめるように柄を握りこむのならば
巻き込むようにして首骨を切断し、頭部がぐるんっぐるんっと血液の軌道を描いて血に堕ちる。
■ルシータ・ヴァルケス >
竜か大蜥蜴かなどどうでもいい。
向こう側に見える領域ではなく、化石化を生み出す丸い岩塊を彷彿とさせた巨石
それを砕いてみたところ出現した冬眠個体か それもわからない寝ぼけ眼の生物。
それに対し、周囲が最初に願ったのは捕獲。
―――が、それも無理とすぐに判断したなら始まったモンスターハント。
狩猟という点において、洞窟内では強い衝撃系を行うことは不利。
崩れないように戦う際、ルシータは猿のように高段差へと駆け上がり繰り出した一撃での勝負に打ち勝った。
息切れしながら、斧で着地したものの、下策も下策。
整っていない場での斧に全てを賭けた一撃は、地面を抉るほどにまで至っていればどうなっていたか。
ゴーグルを額にずらし、魔導機械を混ぜたような愛斧の後頭部が元の状態へと納まったのを確認し、背中に納める。
「ないなんじゃ此れは
こげんもんがおんなら、下手に掘っ事もできんど。」
忌々し気にドゴッと蹴りをその胴へ当てて気を散らすものの、周囲に留められる。
血も内蔵も、研究や丹に使えるかもしれないと思うと八つ当たりも厳禁だ。
最も、背の低さから抱え込もうとするのなら、フンッと前に体を折って相手を転倒させ
ナンジャコボゲグソゴラァッとドワーフ訛りが強い言語でベシシシシとビンタの嵐。
刑を受けた者が チーンッ と沈んだところで気を取り直すように、皆で爬虫類?のような生物をペタペタと調べ。
「無いごて、毒でん持っちょるんじゃなかとか?」
斧の刃や血が触れた場所が腐食していないのは承知済みで。
■ルシータ・ヴァルケス >
ドワーフは掘るのも調べるのも好きだ。
文言や本で、何処かの誰かが勝手に書いた勝手な本を、勝手に呼んで勝手に納得するより
見て学んで噛んで味わって判断するほうに。
だから鉄も玉も輝かしい物へ変えられる。
躰がそうなるようにできている。
目の前の肉の塊となった物体が、どんなものかはさて置いて肉を一つ食べようこともできない。
慎重な解体や用いる刃はどうするかとすること含めて持ち帰りを検討するところへ切り替わる場。
周囲の遺跡やあるかもしれない錆び知らずの古代混合鉄、磨かれた石が嵌め込まれた壁。
まだまだ尽きない浪漫があるものの、両腕を組んで ふんすっ と鼻息を出すルシータも、目の前の肉塊案に精を出す。
これがただの狩りなら、肉も肝臓も多くもらえただろうものの、探索部隊の一人なら、刈り取った誉れしか今は無い。
「小さっ抑えてん一度暴れただけでん周りが心配じゃ。
先に別ん場所へ移した方が、よかとじゃらせんか?」
首を切断した以上、血の保存も兼ねて瓶詰し、首を体を運び出すだろうか。
周りに気を配りながら、天井や崩れる心配のある崩落遺跡がないものかと廻りを見上げ。
「ほいじゃあ行くど。
ドワーフんならこんぐらいないでもなか。」
背負う者、引き上げる者など、生物に対して首や足など、縄と布で固定させたナマモノを運び出しにかかり
スリッと鱗の表面を撫でてドワーフらと顎を撫で。
「武器より防具が思いつきやし
骨当てや盾が良かごた。」
わいわいと、解体した後に何に使えるかと話すだけでも楽しい。
一番槍を制したのだからゴルドかこれの一部を貰わねば、とルシータは周囲の髭を蓄えた同胞と
そうじゃそうじゃと言い合って帰参するか。
ご案内:「自然地帯 とある洞窟区」からルシータ・ヴァルケスさんが去りました。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。
その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。
なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。
「──さーて、今日もブブイーンと張り切ってやりますか、ねぇッ……と」
その中の一室に腕をグリングリンと回しながらやってきたのは作務衣姿の金髪の男。
知り合いからの依頼という形で臨時のマッサージ師としてやってきている冒険者、という立場は今も変わらないのだが、
もうすっかりここの一員として馴染んでしまっていた。
そんな自分に時折疑問を持たないでもないが、男自身としてもなんやかんやこの仕事は
気に入っているのでまあいいか、とあまり深く考えないことにしたのだった。
「今日はどんなお客が来るかねぇ……」
ともかく、男は施術台の傍のスツールに腰掛け、腕組みしながら客待ちを始める。
出入り口のカーテンが開かれ客が現れるか、あるいは魔導機械の通信機を通して客室への
出張依頼が来るか。
いずれかの訪れが、今日の男の仕事の開始の合図となるのだろう。
もしかしたら、受付を経ずに紛れ込んで来てしまうような珍客が現れる、なんてこともあるかもしれないが。