2023/10/05 のログ
ご案内:「平民地区 屋根の上」にリュエールさんが現れました。
リュエール > 秋風が涼しく吹く夜風に髪を軽く遊ばせながら、屋根の上で寛ぐ姿がある。
それなりに高い建物。二階だか三階建て程度の住宅の上。
どうしてそんなところにいるかと言えば、少しばかり仕事熱心な悪徳衛兵から逃げていたところ。

「あたし何も悪いことしてないじゃない」

そんな風に呟きながら揃えた両膝に肘を乗せて頬杖をついている。
ほとぼりが冷めるまでここで月見としゃれこもう。
確か東方だかの国では満月に変わった菓子を食べるんだとか。
旅の道中で出会った倭国の民は「それがワビサビだ」と教えてもらった。
ワビサビなんてこの旅人にはわからなかったけど。
ぼーっと空を見上げて星と月を眺める。そんな時間が流れていく。
流石に屋根の上は見つからないだろうし。
時折路地やら通りやらを見下ろす黄色の目。

ご案内:「平民地区 屋根の上」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > ギルドの扉を開いたと同時に騒然と駆ける衛兵の姿が見えた。
帰路に向かう間も路地裏から大通りまで呼び声がかしがましい。
どうも今夜は騒がしく何事かと首を撚ると同時に強い風が吹いた。
被っていた帽子が飛ばされようと……した間際に頭を抑えて。

「人やら風やら騒がしくて仕方ない」

小さく呟く声は空へ向けて。下界の些事も知らぬ顔と静かに称える満月でも見て気を紛らわせようと。
仰ぐ黒瞳に映るのは月を背景にさやかな銀にも似た彩りで染まる建造物達。
その1つの屋根に何かの影が網膜をよぎり、足を止めた。

リュエール > 王都の夜闇を照らす月明かりはさぞ美しいことだろう。
屋根の上でそれを眺めている女も風情ぐらいは知っている。
地上を行き交う人も多い。
その中で同じように月を見上げる者がいたとして、女が意識を割くかと言えばそうでもない。

旅用のマントに身を包みながらもマントの下から覗く下半身。
その股座がかなり際どいが分厚い足鎧で隠している。
ふぁ、と欠伸を一つ、暢気に零していた。

エリビオ > 人影か、衛兵に追われている者かと思ったが向こうからアクションが無いのでは何も確かめようがない。
そのまま家路に帰っていくのだった。

ご案内:「平民地区 屋根の上」からエリビオさんが去りました。
リュエール > 人が行き交う眼下の賑やかさをするりと見下ろせば。
酔っ払いが唄っていたり、吟遊詩人が歌っていたり、娼婦が声をかけていたり。
屋根の上から通りかかる人に声をかけるわけでもなくただ見下ろしている。

「本当、賑やかな国だなあ」

衛兵が悪だくみをしなければ、今頃はこんなところで月見ではなく地上で美味しいご飯とお酒を味わっていたというのに。
服装が怪しいというわけのわからない理由で詰所へ連行されそうになったから、にやけ面をけ飛ばしただけだ。
いちおう、ちゃんと、手加減はしたし?
そんな言い訳なんて、聞いてはくれなさそうだけど。

リュエール > 喧騒も遠くなっていく頃立ち上がり、大きく伸びをする。
そろそろ帰るかぁ、とぼやけば、そのまま屋根から飛び降りて着地。
路地の裏を通って宿へと戻っていった。

ご案内:「平民地区 屋根の上」からリュエールさんが去りました。