2025/01/19 のログ
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ご案内:「商業都市ラディスファーン近郊」にラディスファーンの獣さんが現れました。
ラディスファーンの獣 > 風はなく、陽光を遮る雲はない。まさに小春日和といった風情。
ある山の中、木々が茂っていない草地で大型の獣はくつろいでいた。
くわ、と大きな欠伸をする狼。猫のように丸まって、ぽかぽかとした陽光のもと、惰眠を貪ろうとしている。
初冬の山は意外なほど動く者が少ない。極寒の冬の訪れを前に、誰も彼もが体力を温存しているのだ。

この獣にとっても冬は落ち着いた時期だ。
一部の魔物――ゴブリンなどは、冬ごもりをする際に雌を攫ってくる。孕むまで巣でかわるがわる犯し、部族の頭数を増やす。
しかしこの山中にそういった巣は存在しない。獣が蹂躙し、繁殖期はここに立ち入らないよう魔物や動物たちは学習したのだ。
まれに学習能力のないものが立ち入るため獣が嗅ぎつけることはあるが、そもそも大多数の魔動物にとって冬は休む季節だ。
必然的に、この獣の活動量も減っている。

ラディスファーンの獣 > もう一度大きな欠伸をすると、丸くなってぱたぱたと尻尾を振った。
尻尾の動きはやがて緩やかになり、そして止まる。
どうやら、すっかり寝入ってしまったようだ――。

ご案内:「商業都市ラディスファーン近郊」からラディスファーンの獣さんが去りました。