2024/11/03 のログ
エレイ > やがてカーテンが開き、客が現れれば男は笑顔で迎え入れ──
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」からエレイさんが去りました。
ご案内:「オークション会場」にメレクさんが現れました。
メレク > 奴隷市場都市バフートのオークション会場。
煌びやかな衣装を身に纏った小太りの中年貴族が会場の片隅からステージを見上げている。
奴隷商の元締めである彼は、今回も神聖都市ヤルダバオートの懇意とする修道会から調達した
元聖職者や信徒の奴隷を競りに掛けており、次々と値が付けられて落札する様子を見守る。

「ふむ、……もう少し値が付くかと思いましたが、高位の聖職者でもなければ物珍しがられる事もありませぬか」

大通りで行なわれているようなフリーマーケットの奴隷市とは異なり、
厳格な入場審査や高値の入場料が発生するこのオークションに出品されるのは
誰も彼も表立っては取引できないような曰くつきの商品ばかり。
マグメールの没落した王族や貴族、誘拐された富豪の娘やシェンヤンの外国人、
或いは、依頼人に騙された現役冒険者や、戦争捕虜となった騎士や魔族に至るまで。
そんな中で彼が準備してきた奴隷は、調教面では決して劣らぬも、既にありきたり感があるのは否めない。

「ふひっ、仕方ありませぬな。今後の課題という事で次回の仕入れの際には商談で相談しましょう。
 今回は中々に出物が良いという事もありますからねェ……。」

合法とは言い難い奴隷売買が行なわれる中で、奴隷商の彼自身も時折目を見張る商品が出品される。
そのような状況下、きっぱりと意識を切り替えると売りではなくて、積極的に買い側にも参加するのであった。

ご案内:「オークション会場」からメレクさんが去りました。