2024/08/01 のログ
> 「えっ?ぁ、あはは……大丈夫大丈夫っ。
 ちょっぴり驚いちゃって、あと……あっ、苔が生えててねっ。
 あなたも気を付けて。私みたいに転んじゃうかもしれないから」

改めて言及されると流石に気恥ずかしさが流せず、湯の熱とは無関係に頬が染まる。
『苔が悪い!』とでも言わんばかりに多少誤魔化しながら応える姿は少し大人げない。

「魔物の討伐……あなたも冒険者、なの? えっと、失礼かもしれないけど……、
 こんな夜更けに一人で洞窟に入ったりしたら危ないよ。帰りは送ろうか?」

礼儀正しい口調で話す少女を見返す絢の表情は些か心配そうに伺うといったもの。
小柄で可憐なミタマの姿だけを見たなら、おかしな対応ではないだろうが――

「ん……私もね、冒険者なの。あはは、あなたとおんなじだよっ。
 魔物の……私の方は討伐依頼! 終えたらすっかりこんな時間でさ。
 ここを見つけたのは偶然で……何なら今夜はこの辺りで野営でもしようかと思ってた所」

何処か人懐こそうな印象を受ける少女を前に柔らかな笑顔でそう返せば、
身体を寄せられても暖かく迎え、“冒険者仲間同士”の話に華を咲かせる。

ミタマ > 「それならよいですがー……。
 それなら、尚の事気をつけないといけないですよ~?
 折角の綺麗なお肌を擦りむいたりしたら、大変なんですから!
 ……あ、わたしはご安心を!普段、下駄を履いていると体幹もしっかり整えられますので!」

なぜか此処で妙に誇らしげにドヤっと胸を張りつつ。
その言葉通り、岩肌を歩く様に倒れたり、滑りそうな気配は全く無い。

「あはー。そうですよー?……おっと、侮りましたね~?
 こう見えても、数年……王都で冒険者をしておりまして。
 ……――それに、わたしはシャンヤンの方の出なのですよ。術に精通しており……これでも、強いのですよ?」

東方の異国出身の彼女であれば、同じく東の方にあるシェンヤンの名を告げれば、合点が行くだろうか。
其処には東方の呪術が広まっており、魔法などとは違う超常現象を起こす。
自分もそれを使うのだと言わんばかりに、少しだけ蠱惑的に微笑み――
湯船の中、いたずらでもするように長い尻尾の1本で、ちょんちょん。そちらの肌をつついてみたり。

「やはりでしたか!……流石にこの時間にお外を出歩いているのは、ナイトビーチにやってきた旅行者か、冒険者ではないかと!
 ……おぉ。討伐依頼。その様子ですと、無事終えたようですね~?
 ……野営ですか。女子おひとりで危なくはないでしょうか?」

そして、きょとん。と小首を傾げ――。

> 「ぁ、あはは……お気遣いありがとう。
 って、へぇ!下駄かぁっ。ふふ、大陸ではあまり見ないけど、
 私の故郷でも、皆、草履か下駄を履いてたんだよ。ふふ、懐かしいなぁ」

得意げに胸を張るその様子を見て愉快に笑うも、
ほんのりと、目の前の少女より注意力の低い己に内心落胆したりもする。

「へぇぇ……術。なるほど、シェンヤンの。私はそういうのからっきしで……。
 魔力は通ってるみたいなんだけど、碌に魔法も使えなくてさ。
 機会があったら、冒険者仲間のよしみで教えて貰ったりとか……出来ないかな?
 代わりに稽古をつけてあげるとか……あっ、料理を振る舞ってもあげられるし!」

少女の身体を改めて眺めれば、華奢な内に体幹の芯が確かに根付いているのがわかる。
胸を張り堂々とするのも納得だ、と己の認識を改めながら、そんな返答を返す途中で――

「……ひゃんっ! わ、び、びっくりした……あははっ。
 それ、尻尾……なんだよね? 獣の耳も……なんだか不思議。
 私の故郷に、人の姿をとる獣の言い伝えこそあるんだけど、
 見た事はなくて……大陸やシェンヤンでは、当たり前に存在するんだね……」

肌を軽く尻尾でつつかれただけなのに声を上げてしまい、
再び若干の照れ笑いを浮かべた後、興味深げにその尻尾を見つめる。
今までミレー族との交流も無く、人のようで人でない者とまともに会話を交わしたのは初めてだった。

「ふふん、私もそれなりに戦える方なんだ。心配ご無用っ。
 魔法や術は扱えないけど、力と腕っぷしには自信があるの。
 前衛に困った時は頼って貰っても構わないよ。護ってあげる。
 野営だって慣れたもの……って、これは自慢にはならないか。
 最近あまり高額な依頼にありつけなくて、お金が無いだけだから……うぅ」

小首を傾げる少女に、今度はこちらが胸を張って見せる。
が、野営の話となれば縮こまってしくしくと項垂れてみたりと忙しない。

「ぁ……ごめん、名前も名乗ってなかったよね!
 私は絢(あや)。船で渡った東の国から渡って来た冒険者。
 最初はびっくりしちゃったけど、良縁になれば良いな。宜しくね」

と、思い出した様に名乗ると少女へ向けて握手の手を差し出し、ニっと笑顔を見せた。

ミタマ > 「いえいえーっ。……確かに。此処ではもっと底の薄い靴が流行っておりますよねぇ。
 ……やはー。どうにも、あの履き心地は慣れず。わたしも下駄か、草履をついつい持ち込んで履いておりますね!

 ―――むむ、そうなのですか?
 確かに、魔力というのは放出する術を知らないと、残留するだけ。
 人によっては、その残留する魔力が身体に害を宿す!ということも伺いますし……。
 と、勿論構いませんともっ! ……おぉ、料理ですかっ!
 家政婦さんにお願いすることもあるのですけど、いらっしゃらない時などに……ぜひぜひっ! わたしが教えられるものでしたら。」

此処で零した言葉が、実は彼女が宿している呪いの事を的確に示しているのは、本当に偶然。
しかし、呪術。催眠などに特化した狐娘は、そういったことにも精通しているので――。
お相手様からのちょっとした提案には、勿論二つ返事で了承してしまうわけです。
――それに、とても可愛らしい。自分好みの冒険者様なので。

「……やはー。まさにそれがわたしですとも。妖力を得て、人の形を取った獣。
 故に、妖力。妖術。呪術。そういったものにも精通している、というわけですよー!
 ……おや、気になりますか?」

視線を感じれば、つん。と肌を撫でた尻尾はするりと湯船の中を泳ぎ。
そのまま、お尻を軽く持ち上げるようにして、臀部の真上。
尾骨と言ってもいい箇所から伸びる3つの尻尾を水面から顔出させてみる。
―――とはいえ、お湯を吸ってしんなりしていて、本来のもふもふ加減は何処へやら……。
更に、少しだけアングルを変えてしまうと、太腿の境目。そこから、ずしっ……。と垂れ下がる濃厚な魔力を宿すものも見えてしまうかも、しれませんが。

「……なるほど! 魔法が使えない分、ご自身の身体でっ!
 ……それは実に頼もしいですともっ。わたしはこう、荒事は得意ではなく……いわゆる、相手を眠らせるような呪術が得意でしてー。
 やはり、術を通すまでに逃げ回る必要なども、あるわけなのですよ。
 
 それに、前衛様になら、夢を見せるように肉体の強化なども出来ますしー……。ふふー、わたしたち、相性が良いのかもしれません。」

手の甲で口元を覆い、くつくつと笑う。
きっと、普段着用している和装を着ていたら絵になる微笑み方。

「……ふむ、でしたら。此処であったのもなにかの縁。
 本日は、わたしと一緒に野営をする。というのはいかがでしょう?
 ……お金はないですが、このミタマ。……睡眠の術式で魚取りは上手でして。新鮮なお魚、沢山ございますよ~? 明日の朝は新鮮な焼き魚というのは、いかがでしょうっ。」

なんて。貧乏なお相手様を誘うような言葉。
実際、この術式を使えば、いくらでも野生動物を捕獲することが出来るワケで。
そこで、お相手様からの自己紹介を聞くと……。

「絢様。良い名前ですね!
 わたしはミタマ。向こうの言葉では数字の三に宝珠の珠。で、三珠と。ええ、この刻が良縁であるとわたしとしても嬉しいですとも!」

そのまま、差し出された掌をぎゅっと握り込んで、微笑み返し。
大型の斬馬刀を使う少女の掌より一回り小さなそれ。柔らかい掌は、冒険者というには、やはりそれっぽくない。

> 「ぅ……あ、あはは、そうなんだ? そ、っかぁ……はぁ……」

『残留する魔力が身体に害を――』そう聞けば、短く溜息をつく。
目の前の少女が呪いへの慧眼を持つとまでは思わぬものの、
矢張りそういったものが在るのかと、呪術師からの言葉で再認識してしまった。
一度いっそう恨めしそうに己の胸を見下ろした後、首を振って表情を戻し

「き、気になる……気になる、気になるっ!
 わ、うわぁ……ほんとに生えてるんだ、尻尾……尻尾だぁ……。
 はぁ……きっと、渇いてたらフワフワなんだろうなぁぁ……凄いなぁ……♡」

少女が尾骨から伸びる三つの尻尾を見せてくれると、絢の瞳がキラキラと輝く。
ふわふわとしたものには目が無い絢にとって、三重の尾はあまりにも魅力的だ。

それは幸か、はたまた不幸か。絢の視線は尻尾に釘付けで、
少女の下腹から垂れ下がる”それ”に気付く事は今の所無い様子だ。
野営し、寝床を共にするまでは――

「眠らせる……わぁぁ、すっごく便利そう……。
 ちょっぴり卑怯なやり方かもだけど、あなたが眠らせて私が斬る!
 なぁんて出来たら、敵わなかった相手にも勝てちゃうかもしれないね? ふふふっ」

少女がくつくつと笑う所作を可愛く思えて、絢も釣られて笑顔を浮かべる。
存外、少女の言葉通りバディとしての相性はかなり良いのかもしれない。

「……え? ぁ、うんっ。全然構わないし、歓迎するよっ。
 ふふん、今日のテントは奮発して、魔物避けもしっかり完備してるんだ。
 二人で寝るにはちょっと狭いかもだけど……暖かくして過ごせるよ。
 って……わ、魚かぁっ。私の故郷は魚料理が多くてね、調理は任せてよっ。
 丁度良い香草もあるし……うんうん、とっておきの焼き魚を振る舞ってあげるっ」

返された握手の手を嬉しそうにぶんぶんと振りながら満面の笑顔でそう答える。
ちらと湯の縁に視線を向ければ、絢が言ったテントと思しき包みの姿がある。
男二人は厳しいが、女子供二人は身体を寄せれば入れる程度の小型のもので、
一晩限りではあるものの強力な魔物払いが施された所謂“良い品“だ。
実の所今回受けていた依頼の報酬として受け取ったものだが、気を遣わせまいとそれは告げなかった。

ミタマ > 「……ふむ。」

自分の言葉に小さく呻き、短く溜息を付いて、胸元へと視線を落とす。
その様子を見れば、何かしらの事がある。ということは推測できる。何せ1000年以上の刻を生きた天狐故に。

「その様子から察するに、なにかお悩みがあるのではないですかー?
 わたしで良ければお話を伺いますが……って、思いっきりぱぁっと瞳が輝きましたね、絢様っ!

 ……ふふー。そうですよ? 今はここに3本、尻尾がありますが。
 実は、なんと! 普段は、5本! 妖力を解放すると追加で2本生えるのです!
 そんな……太陽をたっぷり吸ったふわっふわの尻尾があります故っ!……後々、乾かしたら存分に味わいます?」

今はまるで白蛇の如く。
水を吸った尻尾はぺちぺち、と指を叩いたりする様子を見せるだけ。
しかし、実はこれは陰部を隠すために適度な本数を見せていただけで、本来はもっと多いのだと告げ、
なおかつ、尻尾による甘美なお誘い。お陰でそこには気付かれない。
そう、今の段階では……。

「くふ、ふふ。その通りですよー? 音を媒体に術を浸透させるのでぇー……。
 わたしの近くで魔物を受け止めてくれれば、それだけで簡単に術を浸透させられるんのです!
 ……大型の1つ目魔人などでもいけそうですかねぇ……。」

巨人。と告げても良いサイクロプスみたいな大型モンスターも倒せるかもしれない。
と、少しだけ考える素振り。実際、自分は後衛向きな能力だからこそ、
それを活かした提案には、微笑みながら、流石です!と褒めちぎり。

「流石にこの時間に、宿を見つけるのは至難の業、ですからねぇ。
 元々は狐故、野外での生活は慣れてますが、この身ですと……やはー。ありがたいですっ!
 いえいえ、その時はこう、ぎゅっと寄り添え合えば窮屈ではないかとっ!
 それに、先程も告げた通り、わたしはそういった術を嗜んでおりますので……。

 よければ。明日の朝がとても良い目覚めになるよう、快眠の術を施したりもできますよ~?」

野営を笑顔で了承してくれたことには感謝を。
そして、さり気なく密着することを示しつつ……ついでに、自分の力を見せよう!と、提案などもしてみたり。
……ここで、ずる賢い狐。
自分の力は確かに眠りを宿すものではあるが、本来はそれ以上の事を催すことを告げていない。
そう、洗脳。催眠。それ以上の呪術である。その肉体が、蕩け、淫らになってもおかしくないものを、お相手様の合意の上で使おうとしているわけで、あり。

> 「え?ぁ、えっと……ち、ちょっとね。
 悩みと言うか……うぅん……。後で、ちょっと相談しても良い?
 多分、呪いだとか術だとか、そういう類のものだろうから……。

 ――でもっ! 今はその尻尾に集中させて欲しいっ!
 はっ、渇いてモフモフになったら今以上に夢中になって他の事なんて……
 って、5本!? 5本もっ!? そ、そんなの、もう……もう……っ♡
 お願いします、是非……是非、味わいたいです……」

呪いの悩みで一瞬曇った表情は瞬く間に晴天めいた笑顔に変わり、次いでふにゃりと緩んだものに。
頭の中で5本のモフモフに包まれた自身を妄想しては悶える様に身体を揺らした。
最後は何故か敬語にまでなる始末。絢にとってモフモフしたものはそれ程魅力的なのだ。

「うんうん、そうだよね。だから遠慮なんてしなくて良いからねっ。
 困った時は助け合うのが冒険者だもん。……ぉ、男の子だったらちょっと考えてたかもだけど。
 
 って、ぁ、そっか……狐なんだもんね。慣れてるよね。はぁぁ……。
 な、なんだか慣れないな。狐なのに人の姿で、でも狐だし……う~んっ。

 あははっ。うん、ぎゅぅっとして良いよっ。この胸を枕にしても良い!
 その代わり……私も、も、モフモフさせて貰っても良いかな? 良いよね?」

狐でありつつも人。そんな少女の存在を改めれば混乱する単純な頭。
『モフモフさせて』という絢の所作や声色は若干セクハラ親父めいて、怪しかった。

「そっか……眠らせる事が得意なら、そういう使い方も出来るんだね。ほんとに凄いなぁ……。
 うんうん、かけてかけてっ。お礼はきっと後でするから、是非お願いっ。
 はぁ、モフモフに包まれて快眠なんて……ほんとに運を使い過ぎてるかも……」

再び絢の脳内で、今度は少女の尾に包まれて安眠する姿が。
こんな幸福があって良いのかと、上機嫌な様子で笑顔を失わない。
当然ながら、少女のずる賢さに気付ける様な絢では無い。
まったく警戒などせぬまま、術の行使を快諾してしまうのだった。

「……はぁ。少しのぼせて来ちゃった。……よしっ。
 私、先に上がってテントとお布団を用意して来るね。すぐ済むよっ。
 ミタマちゃんは満足するまでゆっくり浸かっててね。ふふふ」

上機嫌のまま、ざばりと湯から立ち上がり、縁に用意していた手拭いで豊満な身体を拭き上げ着替えると
温泉の脇で、慣れた手つきでテントの設営を始める絢。

ミタマが湯から出る頃には、設営は滞りなく済んでいる事だろう。
入口を捲れば、小さなランタンが吊るされたテントの中に
1枚の布団が敷かれ、寝間着であろう薄い浴衣に着替えた絢が出迎える。

そうして夜は更けて行くが、少女二人が眠りに落ちるのはまだ少し後の事となろう――

ミタマ > 「もちろんですともっ!此処であったのもなにかの縁。
 わたしに相談乗れることならば、えぇ!
 ……しかし、呪い付きですか。うら若き女性に、そういったものを宿させるのが好きな悪魔や淫魔は多いですからねぇ……。

 ……はい!言葉の温度差がとてつもないですがっ!
 ふふふ……実はわたし、王都では添い寝や睡眠のお手伝いをするお店をしておりまして~。
 其処でも人気コースなのですよ? もふもふしっぽでの、ふわふわ添い寝……♡
 ……はーいっ。では、特上コース!ご案内でーすっ♪」

会話の温度差がものすごい。
そして、さりげなく自分が王都でしていることを紹介。
お店でお金を取れるぐらいの心地よさが、後ほど――貴女を襲う……!!

「あはー。そう言っていただけるととってもありがたく!
 ……とはいえ、久しく元の姿には戻っておりませんので。お外で眠る場合も、この姿故。
 やはり、寝床があると心地よいなぁ。と思っていたので……絢様の提案はとても嬉しいものです!

 ふふー。勿論ですともっ! お互いにぎゅーっとしながら、お顔をたっぷりと埋めてくださいましっ!
 ……しかし、尻尾枕ですと、わたしがお尻を向ける格好になってしまうので……お胸の枕は堪能できなさそうですねぇ。」

もふもふにただならぬ愛情を宿しているお相手様。
さり気なく、お胸を枕にしてもいい!というとんでもない対価を出してきたので、了承。
後ほど、催眠を掛ける前にたっぷりもふもふしてあげよう!と心の中で思ったのでありました。まる。

「そうなのですよ!……催眠に、他にも暗示なども得意でして。
 例えば、決まった音に反応するように起きれるようにして……いわゆる、目覚ましの音でぱっと気持ちよく起きてもらう、とか。
 案外、応用が効くわけなのです!わたしの能力!
 ……くふふ。それは、幸運の狐に出会った!ってことで……逆に運が高まっているのではないでしょうかっ。」

お店で人気のコースをつらっと言葉にして、自分の力の一端を教えることで信憑性を高め――。
ついでに、自分を幸運の狐と告げられる胆力を見せつける図。
当然のように了承してくれたお相手様に、むふー。ドヤ顔+粗く鼻息を鳴らしたりもして。

「……やはー。確かにたっぷりとお風呂に入ってたでしょうし。
 ついでにテンションもかーなーりー高まっていたご様子ですし!
 ……あははー。ありがとうございます!……では、そうですね!
 尻尾を念入りに洗って、ふわっふわに乾かしてから、お風呂を出ることとしましょうかっ。」

――ここで一緒に着替えていたら、その下腹部にあるものに気付けたかもしれなかったけど。
お相手様が湯冷めしないように早々と着換えてしまったので、やっぱり気付かれず。
天然の温泉だけじゃなく、狭い洞窟を抜けた先にある其処は魔物の侵入も殆ど無い、天然のセーフスポット。
もし、魔物避けの効果を持たない普通のテントだとしても、平和な夜が待ってたに違いない。

そして…。

「―――はぁ、いい湯でしたっ……!

 ……おまたせいたしましたーっ。ではでは、まずは何からお話いたしましょうっ。」

と、テントの設営が終わった頃には、温泉から立ち上がる暖気と、元々用意していたタオルでしっかりと尻尾や身体を拭い、
絢様のお好み通り―――ふわふわもふもふの白色の尻尾を5本揺らし、こちらも寝具の和装を身に纏ってテントへと。

そう。
そうして夜は更けていくが、積もる話も、行うことも沢山ある。
二人の夜はまだまだ終わらない――――。

ご案内:「セレネルの海/洞窟温泉」からさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海/洞窟温泉」からミタマさんが去りました。