2024/01/19 のログ
■シャーニィ >
「確かに。言の葉を使って伝わらぬのであれば本末転倒だな。
まあどうも、言の葉以外の伝え方もありそうではあるが」
華麗には決まらなかった投げキッスの仕草のままの指先をちらりと見て、言う。
ヒトは本当に色々考えるものだ。
「う、む……ふむ。
それは……いや、そうだな。
シロナの感じ取ったこと、想いについては吾の語るべきことでもないか。
吾にそんな愛を受ける要素があるとは驚きではあるが……
うん、確かにそれは受け取った」
何がしかをいいかけて、取りやめる。
ただ、自分と愛し合いたい、というストレートな気持ちをそのままに受け止めた。
これ以上、余計な異議を唱える必要はないだろう。
「ふむ、家系的にソレで……世間的にソレ、ではやりにくかろ……
そうか。そういう面もあるのか。なるほどな。強か……というのとはやや違うか?」
家系的には同性を選びがち。それでも世間はそれを全面的には認めていない。
それでは生きにくかろう、と同情のようなものを抱いたところで。
なんかやや嗜虐的な性癖が出てくる。
流石の邪神も、苦笑だか呆れだかわからない表情を浮かべる。
「見ようによっては、そうか。たかが繁殖に意味を求め、快楽を求め……か。
これもそうだが、本当によく考えたもの……あーん」
ヒトはすべからく変態、という酷い言い草を真面目くさって肯定する。
なくても済むものを付け足していき、己の満足度を増していく。確かに変態的であり、狂気的な性向だ。
目の前に運ばれてきた”らぶらぶかっぷるばーじょん”(大きめの器にストローが二本……と見せかけて、なぜか繋がってる!)を見てしみじみと口にしたところで、フォークが差し出されたので、反射的にあーん、と食べる。
「んぐ……ふむ。シロナは、楽しいか?
そうであれば、よいが」
ふと。
愛が分からぬ、と言った自分に無為になるかもしれなくとも、愛を浴びせてくる相手に問いかけた。
本来、恋人同士でやるはずのこれは、意味をなしているのだろうか、と。
■シロナ > 「簡単には、肉体的な接触が一番、かな?
キス、とか。」
在りそうというか、有るのだ、普通に抱きしめるのだってそうだし、キスだってそうだ。
いっぱいあるから、一杯教えていく。
彼女に教えていくのが楽しくて、堪らない、そう思う。
「歯に物が引っ掛かった言い方。
云いたい事、聞きたいことあるなら、ちゃんと聞いた方が良いよ?
別にそれで気を悪くするようなアタシじゃないつもりだし。」
寧ろ、気に成る事を聞かずに後で大変なことになるほうが大変よ?
少女は、何某かを言いかけてやめた相手、首を傾いで問いかける。
じぃ、と真紅の瞳で見つめて、本当に?と問いかける様に。
此処は未だ、講義の最中なのだ、質問や疑問は、解消するに越したことはない。
「普通の国では、ね、此処は、他の国に比べてもそう言うのは広く許されてるわ。
あと、そんな国でも愛し合ってくれる人は、居るの。
それを考えるなら、やりにくい、苦しい、考える必要ないと思うんだ。
強かと言うか……うーん……エス?」
同情なんて必要ない、後ろ指さされようとも、趣味嗜好は、恋愛感情は止められない。
なら、其処から目をそらさずに、生きていくだけだよ、と淫魔なのか、竜なのか、何方かわからぬ感覚で笑う。
呆れに近い表情の彼女に、自分もどういうべきか、と首を傾ぐのだった。
「人間は、考える事、作る事を手に入れた。
その作る事を暴走させた結果、と言う感じだよね。」
彼女の口に、パスタを一口、あーんとする姿が様になっている。
とても可愛い、とほんのり笑って。
運ばれてきた飲み物、繋がっていて、二人で啜り合う形のジュース。
片方ずつ口を付けて飲むの、と、飲み方を説明して。
「楽しいよ、シャーニィとのデート。」
楽しいのだ。
話をして、食べて、飲んで。
ただそれだけの事でも、十分楽しい、彼女の反応が、思考が、楽しい。
無為になるという事は消してない、愛が実らなくても、経験は残る。
また次、彼女が愛を求める時に経験が生きるだろうし。
それが、愛が、自分に向いたら、嬉しいな、と言う程度。
■シャーニィ >
「口づけ、か。
そういえば、先程の広場でもいたな、そんな連中が。
手を繋いだり、腰を抱いたり……なるほど、接触方法は色々、か。」
また微妙に真面目に考え始める。
サンプルは先程色々みて集められていた。シロナの思惑は当たったとも言える。
「む。いや、疑問といえば疑問やもしれぬが。無粋、というか……
吾は、愛されるに足るか?とな」
丁寧に、丁重に。しっかりとじっくりと。
愛を重ねられればられるほどに。それを感じ取れば取るほどに。
自分は、それを受けるに足るのだろうか、という疑問が湧いてくる。
己に自信がないわけではない。そんなプライドのないことではない。
ただ、己に愛されるような要素があるのか、というシンプルな問いかけがあった。
ただそれを愛をよこす相手に問うのは無粋ではないか、と問うのをやめた次第。
しかし、それが疑念を呼ぶのであれば応えるべきだろうか、と素直に白状する。
「……ま、シロナがその生を楽しんでいるのなら別に良いのか。
……むぐ、んむ、ん」
もぐもぐ、と。
あーん、からのパスタを突っ込まれてもむもむ、とパスタを頬張る。
うん、おいしい
「いや、本当に。よく考えるな、こんなことを」
飲み方を説明されて、その発想に呆れつつ。
それでもまあ、飲み物に罪があるわけもなし。ちゅー、と飲んでみたりする。
「うむ、楽しいのなら……よいな。
吾も、そうだな。楽しい」
色々なことが知れる
色々なことがわかる
……否、それだけではないナニカが、そこには確かにあった。
■シロナ > 「そう、唇と唇を合わせて、舌を絡めたり、唾液を注ぎ合ったり、粘膜的な接触を行う行為。
手をつなぐのは、序の口。
腰に手を回すのは、恋人とか。それを受け入れるのは深い関係に、肉体関係を許す相手に。」
サンプル、彼女の零れる言葉に、解説の一言を追加していくシロナ。
デートコースを歩いているのだ、サンプルは沢山あっただろう。
「それでも、知る事は、楽しいでしょう?
で、シャーニィは愛されるに足りるわ、だって、色々知ろうとしている努力家だし。
ちゃんと真面目に、知らないことに向き合うし、ね。
外見が、可愛いのも愛される理由になるわ。
アタシはシャーニィを愛したいし、そうね、セックスもしたいわ。
家族になるを前提で、付き合いたい。
と、アタシは言うけど、愛し合う相手は、自分でしっかり選ぶもの、だから。
シャーニィが、心の奥から、アタシをそう言う相手と認められないなら、断るのも二人の為。」
力の強い弱いというのは、後から出てくる要素であって。
彼女の精神性と外見は十分に愛されるべき存在だ。
愛を受け取り、それを返して、愛し合うという形になる。
此方が投げても、受け止めて、返す返さないは、シャーニィ次第だ。
無理に返す必要は無いの、とちゃんとの忠告も。
「かーわーいーいー♡」
楽しんでいる、全力で楽しんでいる。
もぐもぐと食べている姿が小動物のようで、皿がそろそろからになりそうだ。
もう少し食べさせてしまおうか、と言う悪い思い。
思ったらすぐにパスタを巻き取って、彼女の口へ。
それから、彼女と一緒にチュー、とすする。上手く啜らないと、二人でうまく飲めないのがこのジュースの難点。
彼女の吸い方に合わせて啜って飲むシロナは微妙に器用だ。
「ふふ、楽しんでくれてうれしいな。
これ、食べ終わったら、次は何処に行こうかな。
デートコース、定番の所、と云えば、遊ぶところだけど。」
公園とか、図書館とか。
劇場も良いかなぁ、と、考えて。
■シャーニィ >
「む、ん?今の口づけはそんなに複雑なのか?
単に唇を合わせるだけではなかったのか……いや、確かに長くやっているとは思ったが……」
シャーニィは外見に合わないかつての邪神の記憶を持ち合わせている。
その結果として色々知っているのではあるが、如何せん古かったり偏ったりしているので現代では齟齬が生じる。
これも、その一つ。
淫魔であれば古から性技の一つも奥深くやっていたかもしれないが、使う場もない邪神では表層的な知識のみ。
そのうえで、時代遅れなのである。思い切りソレを露呈してしまう。
「う、む……そうか。吾の中身と吾の外見も、か。
この器の上辺については、いくらでも弄れはするのだが……いや、失言だったか?
しかし、それがそこまで愛されるとはな。そうか。」
愛、とはあらゆる角度から見て好ましいかどうか。
結びつきたいかどうか、そういうものを見定めるものか、と納得する。
「うぐ、んむ、ん」
なにがそんなに盛り上がったのか。
よくわからないままに口にパスタを突っ込まれていくが、まあ不快ではないしもぐもぐとする。
「遊ぶ、か。
考えてみれば、吾はヒトの遊びなど知らぬな。
ソレは学ぶ必要があるやもしれぬ」
ごくり、と色々なものを飲み込んでシロナの言葉に答える。
ソレは楽しそうだ、と。
■シロナ > 「キスにもいろいろあるよ、触れ合わせるだけのフレンチキッス、とか、啄むようにするバードキス。
深く絡めるようにするディープキス、複雑なのはディープで、多分淫魔ならそれが多いと思うよ。
キスで、生気吸えるし。」
彼女の中の知識は、淫魔の捕食なのだろう、だから長くしている、と。
間違いでは無いし、古いわけでは無い、伝統的と言い換えられるぐらいに今でもよくある事だ。
軽く教えて、伝える。
彼女がキスをするという時点で、天変地異だ、破壊をする邪神がキスを望むとか、まずないし。
「失言でもないよ、そう言う種族も沢山いるし、自分の出来る事をして、相手の関心を求めるんだから。
普通の事でしょう?服を着飾る、化粧をする、それと同じ事だし、ね。
アタシの好みでもあるってこと。
シャーニィが、別の姿でも、同じく愛を囁く自信はあるよ?」
彼女の中なりに、愛と言う物を理解してくれたようだ。
判ってくれたならうれしいな、と笑いを零して。
パスタはなくなったし、お腹もしっかり膨れた。
後は、この後をどうするか、だ、あまり長い間占拠していてもお店に悪いだろうし。
「じゃあ、遊ぼうか。
うーん、シャーニィは、動くのは得意かな?
若しくは、芸術と言う物に、触れてみるとか。
それこそ、書物の知識を取り入れるとか。」
どのあたりが興味あるだろうか。
遊びと言っても千差万別だ、どれでも良いというなら。
刺激の強くなりがちな劇場にしようかな、と考えて。
■シャーニィ >
「……色々考えるものだな」
シロナの詳細な説明を聞きながら、頭の中で想像してみる。
なるほど、理解はできた。できたが……
呆れとも、感心ともつかない、なんとも言えない言葉が漏れた。
キャパオーバー、とは言わないが……なんというか。ニンゲン、なんでそこまで頑張った?みたいな変な感想を抱いている。
「……それは、大した自信だな。
いや、シロナが言うのであるから本当なのだろうよ。」
姿を変えるのは、どちらかというと擬態に近い。
けれど、そんな事情とは関係なしに別の姿でも愛を囁やける、と自信満々に語るシロナ。
彼女であれば、確かにそれをやってのけるのであろうな、と信頼感、というのか……そういうものを確かに感じた。
大した愛情を抱かれたものである。
「動くことは、そうだな。できぬわけではないが。
ゲイジュツのほうが面白そうやもしれぬな。
だが、基本はシロナに任せるぞ。」
そう質問に答え……
「……ああ、そうだ。
移動するなら、忘れぬうちに一つだけ。
伝えておこうと思うことがある」
いつもの、至極真面目な顔でシロナを見つめた。
■シロナ > 「性癖は、星の数ほど、ってね。」
彼女の言葉に、同意するような、何処か茶化すようなシロナの声。
その伝えられてきた、性に関するあれこれ、活用させて頂いてますよ、と。
「形よりも、心、だから。さ。
好きな形の方が、より昂る、位は有るけど、ね。」
擬態は、母親のリスもしている。
角や翼を隠して、普通の人間のように、とそう言うのもあるし。
スライムとか、淫魔とかいろいろ経験があれば、まあ言う事もないだろう。
逃がさないからね、なんて冗談を。
「確か、何方かと云えば、魔法の方が得意だったしね。
OK、じゃあ、劇でも見に行こうか。
魔化されるのは嬉しいけど、相談とかも楽しいし。」
そんな風に言いながらも、シロナは立ち上がり、会計を済ませて。
「ん?」
伝えて置く事。
何か有るのかな、とシロナは、自分の事を真面目な顔で見やる彼女を見返す。
真面目に放す、伝えたい、と言うから。
静かに聞く姿勢で、彼女の言葉を待つ。
■シャーニィ >
「本当に、色々だな……それは活用もできるだろうな。」
一体彼女はどれだけの性癖を見つめてきたことだろうか。
ふとそんなことを思ったが、ある意味恐ろしいので聞かないことにする。
「昂ぶる、ときたか。
実に素直だな。」
要は、致したく成る、ということだろうと考えるとこれほどわかりやすく即物的な感想はない。
……そんなに昂ぶる見た目であろうか?吾。
「うむ、まあ聞かれること自体は嫌いではない。
それに、考えるのは……悪くないしな。」
劇、と聞いて、ほう、と思う。
物語、くらいは知っているが、それを演じて行う劇、ともなると本当に知識でしか知らない。
ソレは面白そうだ、と思う。
「ああ、そうだな。
いや……早計だ、とまた窘められるかもしれないが。
今話していて、わかったことをな。」
そんな風に前置きする。
「未だ、自分の中に愛とやらがあるのか、それはわからぬ。
ただ、一つ。
吾は、シロナと共にいて楽しい。それだけは疑いようのない事実だ。
それゆえ、吾はシロナとこれからも繋がっていたい、と。
そう感じているのだな、と認識できた。感謝する。」
いつもの、邪神らしからぬ真面目な顔で淡々と言葉を紡ぐ。
まるで実験結果を報告するかのような、そんな調子にも聞こえるかもしれない。
「うん、それだけだ。今言わねば、機会を逃すかもしれぬからな。
さて、劇だったか?」
言い切れば、調子をがらりとかえ。
次の展望を期待する少女のようなカノジョが戻っていた。
■シロナ > 「シャーニィも覚えれば、活用できると思うよ。」
色々と有るのだから、性癖は兎も角、性技は技術だ、覚えれば、今後は活躍の目はあると思う。
君にもできるよ、と笑って見せる、淫魔娘。
「我慢するのたーいへん。」
冗談ぽく言いながら、素直に伝える。
彼女であれば、本当に、大人の姿でも、昂る事が出来るだろう。
大事なのは、彼女との精神的なつながりの方だから、と。
「じゃあ、劇にしよう。
今の時期やって居るのは、と。」
恋愛ものやってたかなぁ。
恋愛ばかり話していたし、此処は、もう少し別の方が良いかな。
今の演目を思い出して、どれにいこうか、検分することにした。
「うん、大丈夫。
大事な事だと思うから。」
話をしていた感想、それ自体は早計とは思わない。
今すぐしようという話なら……早計だと怒るけど、そんな雰囲気でもなさそうだし。
「嬉しい事、言ってくれるね。
シャーニィ、繋がるという表現はそうだね。
つるんでいたい、とか、そう言う表現の方が良いよ?
繋がるって、遊び相手として、と言う感じだと思うけど。
エッチしたい、に聞こえる事が多いし、そっちに曲解されがちだから。
そっちの意味で言うなら、アタシは手をだしちゃうけど、ね。」
彼女の雰囲気、言葉遣い。
つまるところ、お友達でいたい、と言ってくれていると理解して。
ありがとう、と言う感想と、良い方に気を付けると良いよ、というアドバイス。
「じゃあ、行こうか、劇に。」
再度手を出して、手を繋いでいこうよ、と。
■シャーニィ > 「ん……まあ、それはそう、だろうが……」
活用。つまりは、そういう行為をする、ということである。
それ自体に抵抗はないが、さて、誰とする、となると……
「学ぶこと自体は、悪くはない……のか?」
いずれ使う時がくるやもしれない、と。考えてみたりする。
「吾の命運はシロナの理性にかかっているのやもしれぬな?
……もしくは、吾の知性か」
冗談めかせて、しかし素直な気持ちを伝えられれば。
こちらも冗談めかせつつ応える。
「ん、む……そうか。そう、聞こえるか。
ふむ……すること自体は別に、ではあるが……
いや、これは失言だな。あまりにも」
シャーニィ自身の素直な気持ちではあるが、求められているものかといえば違うであろう。
繋がりとは、絆とは、愛、とは実に難しいものだ、と邪神は思った。
「やれ、吾ながらしちめんどくさいモノだな。
世話をかけるな、シロナ。
それでは、勧めの劇にゆこうか」
差し出された手をそっととる。
■シロナ > 「技術も知識も、学んで悪いものはないでしょ。
悪いことに使うかどうか、なんだから。」
彼女の精的な事に関する活用法を悩むシャーニィに、あっけらかんと伝える。
この街であれば、この国であれば、性技がすごいこと自体は、誇れる事でもある。
使う時の事を考えて、覚えておくこと自体は、と。
理性が先か、知性が先か、それは……確かに、シロナにもわからない。
理性は、あまり強い方ではないので。
「判ったうえで、無責任種付けされたいなら、望むところ、だけど、ね。
アタシとしては、シャーニィとは、愛し愛される関係になりたいんだよ。」
そう、彼女は、体を開くこと自体は、問題は無いのだろう。
ただ、それを望んでしまうというのは、今までの学びを放棄するようなものだ。
真面目な彼女は、確りと学んでからと言う事が判る。
それに、シロナも、そっちが良い、と。
「それが愛ってことだとおもうんだ。
じゃあ、いこうか。シャーニィ」
そう言いながら、彼女と手を繋いで、観劇に向かう事にする。
どんな劇なのかは、二人が判ればいいだろう。
ただ、楽しい時間だったのは、間違いはない―――
ご案内:「平民地区商店街」からシロナさんが去りました。
ご案内:「平民地区商店街」からシャーニィさんが去りました。