2024/01/17 のログ
ご案内:「平民地区商店街」にシロナさんが現れました。
ご案内:「平民地区商店街」にシャーニィさんが現れました。
■シロナ > 平民地区の商店街、道の真ん中にある噴水広場に、シロナはやって来ていた。
普段とは違い、茶色のベレー帽をかぶり、水色のベストに白いシャツ、濃紺のズボンに、先日買った茶色のコート。
今日はデートなので、少しめかしこんで、白いリップに、蒼いマニキュア。
約束の相手を待つ間、噴水の近くにあるベンチに座り、紅い瞳で右に左に通行人を見やる。
「んー……。むう。」
もう少し、マニキュアの色を変えた方が良かったかなぁ、と、余り塗らない爪をまじまじと見て居たり。
香水をつけた方が良かっただろうか、と、ここに来てから後悔の連続。
こう、もう少し、身だしなみとかをちゃんと着にすればよかった、と普段の自分に心の中でパンチのラッシュを繰り出していたリ。
そんなこんな、考えていたのだけど……もうここに来ているのだからと、気を取り直す。
デートコースのお浚いを、脳内会議で、何処に移行、此処に行こうと、何度も何度も繰り返している。
傍から見たら、そわそわそわそわしているように見えるかもしれない。
実際、そわそわそわそわしているのは間違いない。
■シャーニィ >
歩みは順調、このままであれば間違いなく目的の場、決められた刻限にやや早くたどり着けるだろう。
なにも、問題はない。なにもないはずである。しかし
「むう……」
歩みは止めず、しかし口から漏れるのはそんな言葉。
どうにも落ち着かない。
これからのことを考えると、というわけではない。
今の装いのことを考えると、である。
「……いや、大丈夫、なはずだ。
いやそも、そんなものもはや気にしても詮無きことだ。うむ、そうだ。」
本日、約束をしている相手と店に行って買った衣装。
それも、その相手が着にくいだろうからと代替で選んだものではなく、はじめに出された(自分基準で)やや面倒な着付けの方。
それを散々確認して着てきたのだった。
それはもう、色々な技を駆使して全身を確認してまでしっかり着たのだから問題はない、はずだ。
これはプライドの問題である。手抜かりはできない。
「……ここで引いては邪神の名折れ。
さて、行くぞ吾」
一瞬止まりかける足を奮い立たせ、目的の場まで突き進む。
さて、その視界の先には……既に待っている相手が見えた。
「む……待たせたか、シロナ?」
近くまで歩み寄って、声をかけた。
■シロナ > 約束の刻に徐々に近づいてきている、時間が無くなると、焦りも合わせて出て来てしまう。
あーだこーだ、一人で脳内会議を繰り返していたシロナの元に、近づいてくる足音。
シロナの耳は、確りと此方に向かって歩いてくる足取りを捉えていた。
「あろーシャーニィ。アタシも今着た所。」
挨拶に関しては、何時ものようににっこり笑って、右手を上げてひらひらと振って見せて。
彼女の服装をまじまじとみやる。
それは、先日一緒に買い物に行って、その時に買ってきた服、デート用の可愛いフリフリの奴。
本当に着て来てくれると、嬉しくなってしまい、白く彩った唇がきゅうっ、と三日月につり上がる。
可愛い。恥ずかしそうに、それでもそれを出さずに、している雰囲気が、とても可愛い。
「シャーニィ、とても可愛いよ、似合ってる。」
心と言葉が一致した瞬間だった。
全力でほめたたえて、サムズアップ。
うん、買ってよかった、と心から思い、目の保養、と言わんばかりに、ひらひらフリフリの彼女の服を見やる。
「っとと。さてさて。
シャーニィ、これからごはんに行こうと思うんだけど。
お腹は減ってる?」
彼女のお腹の減り具合によって、何処に案内するかを考えてみる。
とりあえずは、隣に座りなよ、と、ベンチの隣をポンポンと叩いて、招いてみる。
■シャーニィ >
ふりふり、というものはよく理解できないが、ともあれなんだかヒラヒラビラビラと色々ついた服、ということはなんとなく理解できている。
悪い、とは思わないが自分できる分には少々……いや、割と気になるは気になる。
なんというか、動きにくい、とも違う。落ち着かない、が正解だろうか。
駄目だ、耐えられない、ともならない塩梅なので、これはヒトの叡智としての作用なのだろうか……と、一瞬真面目に考えてみたりする。
しかし、考えても詮無いこと、と一旦これは横において相手に対峙する。
「あろー。可愛い、か……相変わらず、吾にはまだ分からぬが……
シロナも、美しいぞ」
正味のところ、この視座での美醜はまだ掴みきれないところはある。
それでも顔を合わせている相手が、普段と少々違う趣をしているのはわかるし、それが自分の感覚としては「合っている」と感じることはできる。
それがシロナの求めるところのものかは分からないが、変わらぬ「在り方の美しさ」を称える。それくらいは、できる。
「ん? ああ」
座ろう?という仕草に素直にうなずいてベンチに座る。
微妙に今の服装での動きに慣れていないので、ややぎこちなく「ちょこん」という感じになったが。
「腹、か。まあ相応には、減っているな。
待てと言われれば別に待てるが」
なんとか座って相手の問いに答える。
可愛らしいフリフリの姿に似つかわしくなく、相変わらずの妙に真面目な回答であるが。
■シロナ > 「美しいって……一寸それ。」
真面目な面持ち、彼女は未だ洋服とか着飾るとか、そう言った物に対しての感覚が無いのだと思う。
自分が着るにしても、他の人が着るにしても、だ。
未だ、学んでいる最中と言って良いのだろう、だからこその、真面目な表情、真顔。
シロナは、基本的には、可愛いというよりも、確かにマニッシュな服装、男に寄った服装を好む。
美しいという表現が、正しいのかどうか、直ぐに答える事が出来なかった。
「んー…ありがと。」
とは言え、彼女の言葉は、褒める音が有ったし、彼女自身自分で言うぐらいに判って無いのだけども、と褒めてくれる。
それなら、それに礼を言って見せる。
彼女が良いと思ってくれているなら、身だしなみとしては、合格だ、と。
「うん、可愛いなぁ、もう。お姉さん、抱き締めてなでなでしたくなるわー。」
彼女の外見は、少女だ。
本質は、邪神だとしても、その器は、少女の見た目をしている。
シロナも少女と言う年代ではあるが。自分の方が年上な精神年齢なので。
シャーニィの頭をなでなでする、抱き締めるのは自重。
「それなら、確り食べられるところにしちゃおうか。
こっちにしよう。」
さ、いこいこ、と彼女の手を引いて、噴水広場から歩き始める。
目的地は、商店街の中の一つの店舗。
パスタ、とかそう言った料理を提供してくれるところ、美味しいと評判の場所でもあって。
「今回のデートは、色々考えてるから、ね。」
デートコースなども、お任せあれ、と、ウインク一つ。
■シャーニィ >
「……ふむ」
何かを失敗した、というほどではないにしてもどこか噛み合っていなかったのだろう、と察せるくらいの僅かな間と、相手の返答。
とはいえ、相手が礼を返したのであればそれを掘るのもどうかと判断し、この話はそこで終わりにしよう、と決める。
少なくとも、取り返しのつかない何かではなかったのだろうし。
「む、む……なんだ、なにがなんだかわからぬ……」
なんだか盛り上がって急に自分を撫でてくる相手。
そんな年下相手にするようなその行動に、困惑はあっても不快感はない。
まあ実際、実年齢はさておき今の体で生まれ落ちてからの年数で言えば間違いなく年下ではあるのだ。
ただ恐ろしいのは……抱きしめて、といった割にそちらはしてこない辺り、これでもまだ自制をしているらしいことである。
唐突に抱きしめられたらどれほど困惑することだろうか。
……この調子だと、いずれあるかもしれないな、とふと思ったりして心構えだけはしておく。
「ん。任せよう。」
そして、手を引いて案内しようとするシロナに導かれるままに歩く。
これは、でえと、なるもの。
まだ世を知らない自分には学ぶことは多い。
■シロナ > 「あー。感情が昂っただけだから。」
困惑している様子、流石にフリフリドレスの少女に感極まっただけだから、と軽く笑って見せる。
生まれ落ちてからの年数、お互いに外見年齢での会話だからこそ、もしかしたら、もしかして、もあるかもしれない。
それはまあ、屹度この先判明するのだろう。
いまは、年齢に関しては、内緒、と言う事にするのであった。
流石に、まだ、何も知らない子を抱きしめたりするような事はしない。
家族なら兎も角、シャーニィは友人だし、その先を目指すならば、短絡的な事は出来ないのだ。
信用も信頼も、一瞬で壊れてしまう物だとシロナは知っているから。
だから、いずれ、そういう事が許される関係になったら、思う存分………。
「因みに、今回は、デートだから、デートスポットを歩きます。
色々な恋人同士が、いっぱいいる所を中心に歩くから、見学にもなるよ。」
此処も、待ち合わせの場所であるからして。
シロナやシャーニィの他に、色々な人が待ち合わせて、共に歩きだす。
手をつなぐ恋人同士や、腰に手を回して抱き寄せる人。
人目を気にせず口付けしたりする人もまた、居る。
言葉だけではなく、こういう物だ、と言う物も合わせて、見せて行けばいいんじゃないかな、とシロナは思ったのであった。
まずは手を繋いで、一緒に食堂へと移動する。
噴水広場より、道を一本渡って歩き。
直ぐに見つかるのは、こじんまりとした感じのお店。
素朴な店内で、あまり広くないお店は、静かに食べるにはもってこい。
だから、カップルが、人に邪魔されずに食べられる店、とみんなが使う。
人目を憚らずにいちゃいちゃしている姿、見て取れるだろう。
「此処は、パスタがとてもおいしい店なんだ。」
メニューを見せながら、どれにする?と問いかける。
■シャーニィ >
「ふむ。そういうものか」
情動については、納得できる。
如何なる感情においても、それが高まってしまえば行動に現れることはよくあることだ。
そも、自分の出自をそれに近いところはあるのだ。
「ああ、そうであった、な。恋人同士の、か。
ふむ……」
流石にジロジロと見ることはしないが、それでも辺りをさらりと眺め回すことはする。
そうすれば、イヤでも目に入る所謂「いちゃいちゃ」する恋人たちの姿。
シンプルに欲望が跋扈する世界の知識が多い分、繊細な恋人のつながり、というのは未だ理解のうちに入っていないが……
なるほど、こうしてみると様々な関係の結び方があるのだな、と変な感心をする。
それにしても……こうして、手をつなぐ者と、腰に手を当てるものの違いはなんであろうか。
距離か?それともそれ以外のナニカか……
と、そこまで思考してからあまり目の前の相手に意識を向けないのも失礼か、とタスクの比重を下げる。
「ぱす、た。ふむ……あの、細長い感じの食べ物か。
む、ぅ……肉、魚、野菜……どうも、色々中身を変えられるようだな……
あー……シロナはどうする?」
元々、食事を必要としなかった時代が長かったため、食にはとんと疎い。
なんなら、今の姿に受肉しても最初は生肉を齧っていた、という体たらくである。
思わず、相手の出方を伺う。
そのついでに、ちらりと辺りも伺えば、ちらほらと見える他の客。
どうも、同じものよりも違うものを頼んでいるフシがある気がする。
……作戦を間違えたか?