2024/01/02 のログ
ご案内:「貴族の邸宅」にメレクさんが現れました。
メレク > とある奇特な大富豪たる貴族が自らの私財を投げ打って、
市井の民から没落貴族まで見所のある者のパトロンとして支援を行なっている。
傍から聞けば、何とも美談であり、何とも胡散臭い話である。

だが実際、その人物の眼に叶い、成功した者達の話は少なからず王都に存在していた。
貧民区の乞食だった者が繁華街の一等地で暖簾を構える大店の番頭となり、
装備も整えられずに万年低級だった冒険者パーティが魔族討伐の功績を挙げ、
家が傾いて家人も離散した没落貴族が身代を持ち直したという話もある。

そして、今、その貴族邸宅に招かれたのは幸運にも白羽の矢が立った者である。
立派な招待状を持参した執事と用意された豪勢な馬車に揺られて豪邸に足を踏み入れた後、
贅沢にも彼女の為のみに沸かされた風呂にて身を清め、誂えられた瀟洒なドレスに袖を通し。
案内された部屋には、屋敷の主たる貴族が二人掛けのソファに腰掛けて高級ワインを嗜んでいた。

ご案内:「貴族の邸宅」からメレクさんが去りました。
ご案内:「冒険者ギルド「訓練場」」にキールさんが現れました。
キール > 王都のギルド、その訓練スペース。
時間も時間故、今は男が一人。

高負荷の訓練をしている為、既に汗だくになっており、冷えた空気が循環しているために、男の体からは湯気が立ち上る。
今は両端に錘を増した鉄製の棍の端を握り、上から下にゆっくりと振り下ろし型の訓練。
張り付いた布の服がペタリとはりつき、腕の筋肉や背中の筋肉に張り付き、その盛り上がりを浮き上がらせている。

「ふっ…ふっぅ──」

棒の振り下ろしに合わせてゆっくりと繰り返す呼吸。
その吐息も白い靄となり巨躯の男の迫力を高めている。

キール > 太刀の型の確認が終われば持ち手をずらし、錘付きの鉄の棍を槍の様に握り、再び型をなぞる様に動かしていく。
緩い動きながらも足を動かし、体を使い棍を振り回していく。