2023/11/09 のログ
ご案内:「王城 離れの館」にベルナデットさんが現れました。
■ベルナデット >
広々としたベッドの上、ゆっくりと瞳を開いた聖女は大きく息を一つ吸ってから上半身を起こす。
窓から差し込んでくる陽の光の角度からすでにお昼近い時間であることが知れる。
普段なら朝早く起きられるのだが、昨夜は明け方近くまで腰を振っていたせいで寝坊してしまったようだ。
昨夜の客はすでに帰宅したのか姿は見えず、普段なら朝のお世話をしてくれる侍女達の姿も見えない。
しばらくぽやんと陽の光を浴びているうちに、そう言えば今日は侍女達が全員所用で屋敷を空けていることを思い出す。
『だいじょうぶ、ちゃんとひとりでやれますから。』
そう微笑んで侍女たちを送り出した時の侍女たちのありがたそうな、そして、少し不安そうな顔を思い出す。
恥ずかしくて死にそう、両手で顔を覆って神へと謝罪の祈りを捧げる。
とりあえず、身体を清めなければ……気だるい身体を起こして備え付けの浴室へと向かう。
しかし、普段すべて侍女に任せっきりの聖女にはシャワーの正しい使い方が分からず……冷たい水を浴びることとなってそんぼりとした様子で浴室から出てくる。
とりあえず、タオルで身体を拭き、濡れたままの長い髪から水を滴らせながら着替えを探して部屋の中をうろうろと歩き回る。
何とかクローゼットを発見し、普段身に着けているドレスを手に取る。
が、複雑なそれを一人で着ることは叶わず、大きくため息を一つ。
そこでクローゼットの棚に置かれていた簡素なシャツと短パン、そして、添えられた一枚のメッセージカードを見つけた。
【お一人で着替えられない場合はこちらをお召しください。】
そんな侍女の気遣いに思わず膝を突いて感謝の祈りを捧げる。
結局、白の貫頭衣に頭を通し、下は短パンに両足を通す。
「~~♪」
初めて着るラフな格好を鏡に映し、まるで町娘になったような感覚に楽しげに数度回って自分の身体を眺める。
もっとも正しい着方など知らず、短パンのジッパーは下げたままで下腹部が覗いてしまっているが。
そんな折、不意に玄関の呼び鈴が鳴る。
確か今日は誰も来客はないはずだけど……もしかしたら、急な客、あるいは食材や日用品を届けに来た商人かも知れない。
侍女たちからは誰か来ても決してドアを開けるなと釘を差されているが……。
来客の対応くらい出来ると謎の自信を引っ提げ、一階へと降りると玄関のドアをゆっくりと開いた。
ご案内:「王城 離れの館」にスフィードさんが現れました。
■スフィード > それは少々不思議な話から始まる。
同業を担当する他の王族の端くれから、こんな話を振られたのだ。
王城の離れにある館に、物資を届けて欲しい。
それがタナールやハデグでの話ならいつものことだが、王城で兵站とはどういうことかと首を傾げた。
しかし、その話を振った本人は詳しいことをどうにも語ろうとしない。
断ろうとも思ったが、奇妙な話に興味がわかないわけもなく、大まかな物資リストを片手に準備を終えたのが少し前のことである。
一人で行け、その依頼内容にも律儀に答えると、朝日を浴びながら館の前に辿り着いたのである。
呼び鈴を鳴らし、静かに扉の前で館の主を待っていると、近づく足音は何処か軽やかに耳へ届いた。
子供というわけではあるまいと心中独り言ち、ゆっくりと開かれた先にいたのは純白の姫君。
思わず目を瞠りながらも己の胸に手を当てると、緩慢な動きで頭を下げて瞳を伏せていく。
「ご依頼の物をお届けに上がりました、スフィード・カルネテルと申します。使用人の方は……」
瞳を開くと、自然と視線は下になるわけなのだが、するとジッパーが開いたままの短パンに目が行く。
そこから覗ける下腹部の細さは、こちらの意表を突くようなもので言葉が途切れてしまう。
数秒、言葉を失った後、いかんと小さく咳払いをすれば、失礼と言葉を重ねて改めて顔を上げていく。
見たところ、己より年下の少女ではあるが、それなりに歳を重ねている育ち様。
天然なのか誘っているのか、内心困惑しながらも使用人の気配が感じられなければ、傍らに置いてあった木箱を抱えあげる。
「いないようですね。では私が運びますので、入っても?」
よろしいかと確かめるように目配せしながらも、その姿をどうしてもじっくりと検分してしまう。
ひと目見た白い姫君という印象と、予想外な格好のギャップに依頼の奇妙さなど、既に何処かへ飛んでいってしまった。
■ベルナデット >
ドアを開いた先にいたのは見知らぬ金髪の青年だった。
敬意の感じられる所作で頭を下げる様子から、おそらく騎士の類だろうかと当たりを付ける。
青年が咳払いの後に顔を上げるといつものように穏やかな笑みを浮かべ、彼の労をねぎらう。
もっともいつもの純白の衣装ではなく、細い両腕もすらりと伸びる脚も白い下腹部も晒し、さらには純白の髪が濡れたままでは神々しさも半減以下であるが。
侍女がいないことを察して荷物を運び込んでくれる青年へと嬉しそうに満面の笑顔を向け、深々と頭を下げる。
いつものように胸元が強調されるドレスではないが、身体を動かせば白い布の下で、下着も着けていない膨らみが弾むように踊る。
『ありがとうございます、助かります。』
細い指先を虚空に滑らせ、魔力の輝跡で王国の公用文字を書き記す。
聖女にとっては異国の言葉、さらに対面の相手に読めるようにするには鏡面文字で記す必要があるが、それをすらすらと為せる程度には王国に慣れている。
青年が木箱を抱えあげるといつものようにしずしずとした歩みで奥へと案内する。
もっとも二階に続く階段から玄関に掛けては跳ねるような歩幅の濡れた素足の足跡が残ってしまっているが。
そんな自分のお転婆の跡に気付かぬまま、青年を台所へと案内し、そして――。
「……。」
どこに仕舞ったらいいか分からず、おろおろとあちこちの戸や引き出しを開けて回る。
■スフィード > 「……?」
柔和な微笑みからは淑女の様な清楚さを感じさせられ、こちらも思わず朗らかな笑みに変わっていく。
しかし、よくよく見るとどうにも妙というより、その笑みと仕草とは噛み合わぬちぐはぐさに気付いていった。
町娘の様なラフな格好は、オフの楽な格好としたとしても、こんな屋敷に住まう様な少女が髪を濡らしたままというのはどういうことだろうか、と。
訝しむ顔にならないように、奥歯を噛み締めたものだから、少し表情が固くなったように見えるかもしれない。
そして、頭を下げる彼女に、いえいえと頭を振ろうとしたが、再び目を見開いては首の動きが錆び付いた。
白布の下で明らかな膨らみが2つ跳ねる、下着なしの格好は男の自身としては眼福ではあるが目の毒でもある。
あまり見ないようにと、心を落ちかせんと己に言い聞かせながら一度瞳を閉ざし、緩く深呼吸をして煩悩を払う。
「いえいえ、これが私の仕事ですので……」
雰囲気というところで、恐らくは諸外国からやってきた賓客だろうかと思う。
しかし、鏡面文字、それもこちらの公用文字で書いて見せる手際に瞳を瞬かせて驚くと、素晴らしいですねと賛辞を一つ。
それから木箱を抱えて家のzyのあとに続くのだが、彼女の進んだ後には素足の形が湿ってくっきりと残っている。
やはりなんだか妙だ、まるで……いやまさか、などと彼女の後ろで何度も打ち消しながら思案が繰り返される。
そして、台所へと到達するも、勝手知らぬ慌ただしさに目が点になるものの、次第に沸き立つようにくすっと笑い声があふれていく。
「……っ、はは。申し訳ない、すべて使用人に任せっきりなのかな? 髪は濡れているし、体も湿り気がしっかり取れていないみたいだ」
ほらと先ほど歩いてきた廊下へと振り返り、顎をしゃくれば先程追いかけていた彼女の足跡が見えるはず。
そんなお転婆に思わず仕事モードの固い口調が溶けてしまい、普段の言葉遣いに戻ってしまっていた。
それから木箱を下ろすと、蓋を開いて紙袋の包みを幾つか取り出していく。
生鮮食品、保存食、パン、調味料等など。開かれた棚を覗き込んで、恐らくここに収めてそうだというところにしまっていく。
それから一応使用人が困らぬよう、それぞれの品を何処にしまったか懐から取り出した手帳に万年筆で記すと、そのページを千切ってテーブルの上へ置いておいた。
「これで大丈夫だろう。それと……風呂場の用品もあるから、それもそちらに運びたい。あと、ちゃんと湯を浴びれたか? 蛇口を捻るだけでは出なかっただろう」
自身の屋敷と同じ仕様なら、それだけでは湯にはならないはずだ。
首をか傾けながら問いかけると、改めてその姿を一瞥しつつ、瞳を横一線に閉ざしながら閉口し、一度背を向けて木箱の中身に手を伸ばす。
「その格好も……その、私も男だ。あまり見すぎると、良からぬことを考えるかもしれないから……な」
何をどうとは言えなかったが、ニュアンスで伝わればいいとそれらしい注意を促すが伝わることか。
石鹸やタオル、衛生用品やらの詰まった紙袋を手に取ると、改めて彼女へと振り返る。
■ベルナデット >
王城に設えられた来賓用の部屋からこの離れへと移って、もうかなり長い時間を過ごしている。
にも関わらず館のことが何ひとつわからないことを改めて自覚し、少なからずショックを受けてしまい、聖女はより一層挙動不審にあちこちの戸を開くばかり。
そんな狼狽の中、不意に背後から笑い声が聞こえ、はっと振り返る。
何もかもお見通しとばかりに笑い声を上げる青年に普段館の中のことを何もしていないこと、そして、床に残った情けない足跡を指摘されると日焼け知らずの白い顔が一瞬で真っ赤に染まる。
これは、ちがうのです!ちがうのです!
身振り手振りでじたばたと己の生活力の無さを否定するものの、今日始めて館に来た青年がテキパキと生活用品を収納していく姿に自らの不甲斐なさを突きつけられ、羞恥心に堪え切れずにその場にしゃがみこんで両手で顔を覆う。
いっそ、嘲ってくれればいいのにとすら思う。
もう亀になりたい、このままここで岩になって一生過ごしたい……。
そんな情けない願いは当然神に届くはずもなく、次は浴室だと告げられれば案内の為に立ち上がるしかない。
青年へとちらりと視線を向ければ、こちらに背中を向けて荷物を整理する姿。
そんな彼の呟き、よからぬこと?
すぐには意味が分からず口元に指を当てて首を傾げる。
そして、自らの格好を見下ろせば、確かにいつもよりも脚は出ているが、胸元は隠れているし、男性を煽るような格好はしていないと思う。
屋根裏部屋から覗き見える路地にもよくこんな格好の女性はいるし……。
もっともジッパーを上げていないせいで短パンからちらちらと無毛の割れ目の端や淫核の鞘が覗き見えてしまっているが。
とりあえず、浴室だ。
青年の準備が整えば、自らが残した足跡を見せつけられながら二階へと上がる。
まずは寝室、そして、そこから続くドアを開き、そこが浴室であると教える。
広々とした寝室にはかすかに昨夜の淫臭が残り、侍女がいないせいで処理されていないベッドのシーツは情事の跡生々しくシーツが乱れに乱れている。
ベッドから床のカーペットに一文字に濡れた跡が残っているのは散々潮を噴かされた跡。
更にはシーツの谷間には直径5cmほどの煌めく珠が連なった器具が埋まっている。
あらゆる状況証拠が目の前の聖女が昨夜お楽しみだった事実を指摘する。
■スフィード > あっという間に赤面していく少女に、肩を揺らしながらの笑いが止まらない。
言葉はなくとも、ジェスチャーから感じる意図はたしかに伝わっており、気にしないでくれというように緩く頭を振る。
作業の合間、しゃがみ込んで羞恥と惨めさに潰れそうな姿が見えれば、その心根に惹かれていくものを感じていく。
「私も一応王族の末端でね、小さい頃は使用人無しでは何も出来なかった。父から仕事を継いでから分かるようになっただけで、切っ掛けがなかったらこうはならなかった。寧ろそうやって恥じらう君の心根が好きだよ、いい子だなと感じたよ」
彼女に情けないなどと思うこともない、言葉通り少し切っ掛けが違えば同じだっただろう。
しかし、それを恥じらうところに権力を持つが故の傲慢さを感じさせず、可愛らしくすら思えた程。
クツクツと少し意地悪めな笑みが混じっていたかもしれないが、楽しそうに作業を終えていく。
それから紙袋を手に彼女に振り返るが……あまり伝わっていない模様。
恐らくは、そういう温室育ちの御令嬢か、姫君なのかもしれない。
そう思うこととしようとすれが、ちらちらと見れる陰裂の桜色や、包皮の紅に喉を鳴らす。
煩悩の炎とて心頭滅却すれば、涼やかに理性が持ち直ると己に言い聞かせ、彼女からすれば謎な大きな深呼吸が見えるだろう。
そうして浴室へと向かうと、二階へと上がり、寝室の扉が開かれた。
なるほど、部屋続きのバスルームかと納得しながら寝室に入った途端、広がっていた光景に完璧にフリーズする。
明らかに男女が縺れた結果に出来上がるしわくちゃのシーツは、精液と愛液で湿って淫猥な香りを残す。
それが部屋中に充満しており、カーペットには潮飛沫が一筋に描かれ、未だ乾ききっていないように見える。
アナルパールらしき器具までシーツの上に転がっているとなると、最早言い逃れのしようがない。
だが、当の本人はこんなところに男を呼び込んで何とも思わないのか? 不思議になって振り返り確かめる。
そんな自身の顔は、興奮の色合いを押し込めて沈めながらも、困惑した戸惑いの表情だ。
しかし、こちらとて男なのは変わりない。
真っ白な彼女の裸身を、乱れる様を、想像しないわけもなかった。
スキニーパンツの中で次第に熱を帯びる肉棒が、充血しそうになっていくのが自身でも分かる。
願望と理性がせめぎあい、瞳孔が彷徨いながら彼女の顔から逸らされと、無防備な胸元や股座が映り込み、呼吸がひきつる。
「……その、気をつけた方がいい。こんな物を見せられたら……普通は誘っているのか? と、襲われても文句も言えない。私も男だから……こんな物を見せられたら、君をそういう目で見てしまう」
だから、次からはちゃんと片付けてから男を招くべきだと語るが、息も声も震えていく。
手を伸ばせば届きそうな距離にいる白雪の姫君に抱く欲望は、碧眼の奥でギラついた輝きとなって宿る。
けれど、手籠めにするのは兄と大差ないと、乱暴は避けるべきと理性が強引に押し込めていた。
それはガラス瓶の中に欲望という爆発を閉じ込めて、無理矢理黙らせるような痩我慢だ。
■ベルナデット >
慰められれば慰められるほど羞恥を煽られる。
これならまだ昨夜の客の目の前でトイレさせられた時のほうがましに思える。
まさか男女の交わり以外にこれほどの羞恥がこの世にあったとは……いかに自分が世間知らずであったかを思い知らされる。
浴室の扉を開いて振り返ると青年の視線の先はこちらではなく乱れたベッドのほう。
釣られて視線を向けるとそこにはあちこちに自らの粗相の跡が生々しく残っており、あっと声にならない声を上げて両手で口元を覆う。
いつもは朝起きたらすぐに侍女達が処理してくれるから気にしていなかったが……確かにとても人様に見せられるような状態ではなかった。
すみません、すみません、と何度も頭を下げて謝罪する。
なんてお見苦しいものを……ベッドひとつ整えられない自身が本当に恥ずかしくなると同時にいつも完璧に部屋を整えてくれている侍女達に感謝の念が絶えない。
だが、襲われても文句は言えない?
その言葉には明確に首を左右に振る。
『おそわれたことなんてありません。この国の殿方は皆様紳士ですので。』
聖女は神の実在を実感させるような穏やかで愛らしい笑顔を浮かべる。
襲われたことはない、ひどいことをされたこともない。
その笑顔はそう告げている。
例え滅茶苦茶に犯されても、例え遊びで一晩中潮を噴かされても、例え尻孔を玩具にされても、例え酒の肴にトイレ姿を鑑賞されても……。
少なくとも聖女にとってはすべて紳士的行為なのだ、と。