2023/09/28 のログ
ご案内:「密室」にカジャさんが現れました。
カジャ > ――密室。

日の光も月の輝きすら射し込まぬ密室。
出入り口は重厚な金属で出来た扉により閉ざされている。

無名遺跡の扉の向こう側にある密室か、それとも貴族の屋敷の地下室か王城に存在するといわれている秘密の部屋か、――もしかしたら誰かの隠れ家かもしれない。

此処が『何』であるかは密室に巣食う化生には関係ない。
此処は湿度や気温、誰かの怨嗟などの負の感情が流れ込んでくる繁殖に調度良い場所だという事以外は化生は知るつもりもない、探るつもりも無い。

石でできた分厚い壁に石畳みの床。
その壁を床を照らす唯一の光源は天井より下がる一つのランプの橙色の灯りだけ。

何も無い部屋。
されど生き物の気配がする怪しい部屋。

誰かが迷い込んでこないか、誰かが入り込んでこないか、透明なる肉をもった化生は床を這い、天井を這いながら、その機会を待っている。

――…今宵は誰が犠牲となるか。

カジャ > 密室に足を踏み入れる、或いは密室に放り込まれる者はいないようだ。

カチャ

と鍵のかかる音が響くと、密室の中は静けさに包まれて…。

ご案内:「密室」からカジャさんが去りました。