2023/09/17 のログ
ご案内:「王都空き地の薬屋さん」にタン・フィールさんが現れました。
ご案内:「王都空き地の薬屋さん」にタルフさんが現れました。
ご案内:「王都空き地の薬屋さん」からタルフさんが去りました。
タン・フィール > 王都の住宅街と市場を挟む路地、空き家や空き地が並ぶ区画に、
ちょこんと設置された小屋ほどのテントからは、薄桃色の煙が甘い匂いとともに漂っている。

幼い少年が店として構えた其処は、子供のお遊戯でひらかれたお菓子屋さん…などではなく、
王都から許可を得て、冒険者や魔道具屋などにも薬品を提供する、れっきとした薬屋である。

テントの天幕をくぐって店内に入れば、民族調の絨毯やタペストリーに彩られた4畳半ほどの店内に、
無数のビーカーや薬瓶、不気味なものから奇麗なものまで、
動植物が干してある独特の景観が広がり、
その中央のカウンター・テーブルにちょこんと座った幼い店主が、
出来上がったばかりの桃色の液体を、蜂蜜をちびちび舐める子供のように指先に乗せては味わっていた。

「ん、…んんー… おいしいといえばオイシイ…んだけど、
あまくすれば、いいってもんでもないのかも…」

本日開発したのは苦味の強い種類の滋養強壮・体力回復薬を、甘く摂取できるように工夫した代物。

しかし「美味しすぎる」ことが仇となり、少量でも十分に体力の全快がみこめるものを、余分に摂りすぎてしまうのでは?
という問題点に気づき、長いまつ毛の赤いくりくりの目を宙に泳がせながらどうしたものかと思案しながら、
試作品たる甘露を「処分」している幼子の肌は火照り始めていて。
素っ裸にシャツ一枚という格好の襟から除く白く細い首筋や脇、
少女のように華奢な足の隙間などからは僅かに汗が滲み初めていて、
裾をぱたぱたとさせて熱気を逃しつつ、とっくに体力気力の上限を超えて回復してしまいながらもうちょっと、もうすこしだけ、と指先に乗せる蜜が止まらない。