2025/03/24 のログ
ご案内:「魔族の国・鎧都市グレイゼル」にネヴェドさんが現れました。
■ネヴェド >
鎧都市グレイゼル。
タナール砦からは目と鼻の先…といって良い位置に座する城塞都の街。
治めるは魔王ラスト。その拠点たる領主の館の一室にて、女は目を覚ます。
「───」
大きな寝台から身を起こす女は翠玉の瞳を薄く細め、姿見へと視線を映す。
一糸まとわぬ白磁に黒絹の長い髪を纏わせ、ゆっくりと女はひやりとした床に立つ。
「…主様は、おられないか」
髪を流し、整え…身支度をすればドアを開け、館の廊下へと──。
■ネヴェド >
日は未だ高く、魔族の国が活気づく夜の足音が忍び寄る時間頃。
廊下の窓から覗く町並みには多くの魔族や魔物が街のメインストリートを往来する姿が見える。
砦から極めて近いこの街には、自然と戦力の高い魔物達が集まる傾向にある。
武装したオーガなどの巨人めいた魔物や、強力な魔法を扱う魔族…強さのそれぞれなれど。
遠い地に在る『ナグアル』という都会のような都市と違い、"戦える魔物"が集っている。
「…数日前に砦を落としたが、音沙汰はなし…か。
で、あれば…当面、人間が此方の領域にその手を伸ばしてくることはないか……」
最前線とも言える砦、そして城塞を構える都市という構成上、
人間達が大勢で魔族の領域に攻め込むのであれば無視して通ることは難しい。
「人間が攻めてこないのであれば、平和で良いものだ」
出入りの激しい酒場の建物などを眺めながら、そんなことを思う。
…闘争を是とし渇望する我が主にとっては、退屈極まりない時間となるのだろうが──。