2023/10/08 のログ
ご案内:「魔族の国」にルージェさんが現れました。
■ルージェ > 魔族の国、その辺獄。
常に夜を抱く森にて。
死棘絡む夜の森の最奥、それまでの他者を拒むような様相を転じて、影の城館の周囲はただ静謐に沈む。
皓い月明りの中を、黒衣に身を包んだ女がゆるりとした足取りで歩む。
甘く香る秋薔薇の花壇を散策する姿は、嫋やかとすらいえる女の形をしていた。
月明りがてらす肌は白く。流れる黒髪がその背をゆらす。典雅な挙措に揺れる衣擦れの音だけを供に。
「─────……」
伸ばした指先がさらりと、夜露を含む花びらを撫でる。