2023/09/07 のログ
■メア > どちらの陣営が駐屯をしていても、その性格や行動から、抜けようとしては問題を起こし叩き返される日々。
そんな日々も、タナール砦が無人だったこの日はすんなりと抜けられ、久々の里帰り。
だった筈なのだが、そんな少女の姿は今、魔族の国に建てられたお城の一つにあった。
「ふっふっふっ、あっちで色々と頑張った私。
きっと今の私なら、夢も必ず叶えられる!」
人の国でやっていた事といえば、しがない冒険者生活だったのだが。
それでもなぜか無駄に自信を抱き、目に付いたこのお城へと侵入をしたのだ。
理由はいうまでもない、いつもの『下克上』である。
このお城の主を夢によって堕とし、自分に跪かせる事だ。
もっとも、今までに上手く夢で堕とすまではいった事があるのに、最終的には目が覚めた後の詰めが甘くてあっさりと報復されてしまっているのだが…
偶然なのか、運が良かったのか。
今回は最終目的地までの侵入は果たせた。
後は、夢に落とせるか落とせないかの勝負である。
相手が寝ていればそうするのは簡単だが、起きていたり起こしてしまったら難しいかもしれない。
そっと扉を確かめれば、鍵の一つも掛けられていないようだ。
自分の根城なのだからそこまで警戒している訳ではないのかもしれないし、自信の現われなのか。
とりあえず、開いているのなら入るまで。
そっと音を立てずに扉を開き、そのお城の主の室内へ…
ご案内:「魔族の国 どこかのお城」からメアさんが去りました。