2024/12/15 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」に莎花公主さんが現れました。
■莎花公主 > 帝都シェンヤンは皇城の片隅。
皇族や護衛、身の回りの世話をする者から、政治等を承る者たちなど、多くの人間が行きかうこの皇城の片隅。
ちょっとした庭の中にある四阿にて茶を嗜んでいる少女が1人。
その周囲には、会話をする程度の距離にはふわりと鼻をくすぐる芳香が漂うものの、遠巻きに見ている分には幼げな雰囲気を残した少女が1人、そこにいるだけ。
皇族の一人ではあるものの、特に特徴もなく、これといって能力を持つでもなく、他の野心の高い皇族にしてみれば路傍の石にも近い者。
故に、誰からも脅威と見られず、誰からも横やりを入れられない、そんな存在。
また、この皇城は妖の類は始皇の御力により入り込めない……ことになっている。
だが、この路傍の石にも似た皇族の少女は、いまや妖へと堕ちている。
元々ここの住人であるがゆえに、大きな力を振るうことがなければこうしてこの場にいることができる。そんな存在。
とて、何をするでもない。
ただ、どれだけの時間をこの場所にいるのか、疑問を持つ者があれば、ひっそりとどこへともなく消えているか、
いつしかこの少女の庇護者へと変化していることはあるけれど、認識されたのであれば取り込めばよい。
それがこの少女の……少女めいた邪仙の処世術なのだった。
「……とはいえ、刺激も少なくなって。」
嗜好品としての口からとる食事と、主食としての精気。
それらを摂りすぎることなく摂取しているとはいえ、『似た味』が続けば飽きも来よう。
■莎花公主 > 茶と点心を楽しんでいる所へ一人、何やら紙を持ってきて手渡した。
少女はそれにさっと視線を送れば、綺麗に畳んで懐へと隠す。
「ええ、こちらの通り、よしなに、と。」
紙を持ってきた者にそうとだけ告げれば一礼をしてまたどこかへと離れていく。
十分に離れてこの近くに自分以外誰もいないことを確認した後で、その表情が邪な笑みへと変わる。
「ふふふふふ……マグメール、と言いましたか。
上級公主の行幸に同行できるようになったのは僥倖。
色々な噂を耳にしますが、どのような国なのでしょうね。」
独り言めかした言葉を紡ぎつついれば、暫し思索をするような表情へと変わる。
そして、しばしの沈黙の後また開かれる唇。
「まぁ、どちらにしても、庇護してくださる方々を見つければよいこと。
ええ、ええ。私は贅沢など望みませんわ。
ただ、楽しめる世界があればよいだけ。」
■莎花公主 > 今しばらくお茶を楽しんだ後で、程なく立ち上がれば、
四阿を離れて宮城内へと消えていった。
ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」から莎花公主さんが去りました。