2024/12/07 のログ
:: [一覧へ] :: :: ::

ネヴェド >  
数刻の後、──砦の陥落までに然程時間は掛からなかった

魔物による蹂躙の痕が残された砦を冷徹に一瞥し、魔族の女は踵を返す
陥落させたとて、その砦を治めることはしない
砦を拠点に人間の国へと侵攻する──などということもなく
また人間が攻め来れば、軍勢を率い攻めるのみ

無人となれば自然、他の魔物なども入り込む
人間が再び砦を落とし、魔族の国へと侵攻する準備で整える前に出張り、潰すことは容易だろう

「……我が主に良い報告を出来ないことは残念だな」

戦果は兎も角、主の望む強者の情報を持ち帰ることが出来ない
それだけを残念がるように、やや憂いを帯びた言葉をその場に残すのだった

ご案内:「タナール砦」からネヴェドさんが去りました。