2024/03/17 のログ
ご案内:「タナール砦」にガリアさんが現れました。
ガリア > (――一進一退の攻防により、其の主を頻繁に変える砦
先に大きな武力衝突が発生し、結果、互いに看過出来ぬ被害を与え合った事で
砦は現在、魔族も王国も、何方もが完全には占拠して居ない中立状態となって居る

――その、筈だ。

筈だ、と言うのは、まだ誰も其の後の状況を確認出来ていないが故に
王都側が新たな戦力を投入するまでには、まだ時間が掛かる
砦の状況が既に魔族に占拠されて居るのか、其れとも、まだ中立状態であるのか
それ次第で、投入の際の備えも変化する事を鑑みて、先遣隊として送られたのが
斥候として潰しのきく自分、と言う訳だ。)

「―――――……まぁ、もう判り易く中立って感じじゃないんだよなァ。」

(発生したぼやき。 何せ、砦の周辺には既に、魔物やら魔族やらが少数出歩いている
明らかに初動で負けている、と言った所だろう。 幸いなのは、大軍の気配は無い事だ。
此方と同じ公算で、此方よりも早く斥候を送り込み、此方よりも多い人数を割いた
言葉にすれば其れだけだが、陣取りとしては、単純明快な方が効果的な事も在る

砦を監視出来る距離、焼け焦げた森との境界線にある茂みの一つへと身を潜めながら
舌打ちを心の中に留めて、如何にか、砦側へと接近して行く
出来得るなら戦闘は避けたい所。 今回の役割は遊撃では無く斥候、だが
もし、捕虜の類が残されて居るなら、其の状況だけでも確認したい所だ)。

ガリア > (魔物一匹、或いは一体ならば、問題無く相手に出来る
だが、狩りと違って、其の中の一体が騒ぎ立て、或いは増援を知らせに行くだけでも
状況は圧倒的に悪化し、己だけでは対処出来ない事になりかねない

此れが軍事行動ならまだしも、今回の斥候は自分だけだ
もし、例え失敗したとしても、自分一つの命で済むならと言う、上の連中の目算も有ろう
何せ、処分はもう済んだとはいえ、一時軍規違反で目を付けられて居たのだ
今も、扱いとしては、使い勝手の良い駒くらいには思われて居ても不思議は無い。)

「(――――……表からは入れそうにないなァ…。 ……どっかに穴でも開いてねーのかよ。)」

(砦其の物は、激しい戦闘の連続で、歪な構成になって居るが
修復に修復を重ねている関係で、見目よりも外壁は頑丈だ
潜入場所を探しながら、次第に暗がりが迫る中で、一定の距離を保つ
結構は、完全に日が落ち切ってからだ。 光を失っても問題無い連中も居るが
少なくとも、圧倒的に気配を消し易くはなる。

緑が完全に失せ、荒れ地に差し掛かる辺りで、戦場の土を、迷彩柄の外套に擦り付ける
土色の上では、緑の迷彩は逆に目立つ事この上ない
土で汚し、色と模様を変える事で、保護色を強めながら
戦場に作られた、砦側からは死角となるだろう、小さな塹壕の中に一時滑り込み

――これ以上は、暫し待機。 日没を待ちつつ、状況に変化が無いかを観察する
もし、増援や包囲の気配が僅かでも在れば――何を置いても、逃走に専念しなければ)。

ガリア > (静かに、夜の帳が落ちる。
篝火すらも無い戦場、視界を照らすのは星と月の輝きだけ
衣服に、肌に、土を塗り込み、臭いを消して、漸く最低条件が整う
砦接近迄の進路取りは、此処までの時間で既に定めてある
付近に動く物の気配が無ければ、塹壕から顔だけを出し、辺りを見回して
其の上で、己以外の、”何か”の匂いが無い事を確かめ

――漸く、姿勢を低く保ちながら、外に飛び出し。)

「(―――――………砦の中に、どれだけ居るかね…?)」

(これで、砦内に魔族が寿司詰め宴会場、だったら驚き通り越して笑えるが
さて、その辺りは、果たして。

いずれにしても、砦の後面、見張り塔の一つを目指す
塔上部、からは、中に繋がる出入り口が設営されて居る筈だ
多人数で攻め込むならまだしも、己一人なら其処で良い

壁を素手で攀じ登り、じわじわと天辺に近づいて行けば
へりを飛び越えると同時、其処で見張って居たのだろう魔族兵の一人を
頸動脈締めあげ、静かに、昏倒させて。)

「(……さて、此処からがやっと、潜入調査の始まりって訳だ…。)」

(見つからぬ様に、縛って寝かせた兵を尻目に
塔上から砦内部へと、潜入を果たし―――


―――さて、無事に脱出できるのか、如何かは
王都に齎される報告書の厚さ次第で、きっと
簡単に、判る筈だ)。

ご案内:「タナール砦」からガリアさんが去りました。