2024/10/15 のログ
影時 > 「割とな。俺は兎も角、何冗談言ってやがると一笑に付されかねねぇ位だぞ?」

己にも常人離れしている面が無いとも言わないが、種の違いが認識の違いに繋がる例の一つかもしれない。
お互いにわかっている者同士なら、まだ良い。笑いながら突っ込めるのは理解と分別を有しているから。
仮にもし、初見ばかりのパーティの中で考えなしに宣うと、どういう扱いをされるだろうか?
この“もしも”という考え方は、異種族のものが人間の中に混じった際の立ち振る舞い方を想定する際、重要となる。
力を隠し、抑えることを求められるパーティと、そうでないパーティの場合、どちらが気楽か。

――答えは最早、考えるまでもないだろう。

「……今度弄ってみようかねぇ。なに、止めとけって?」

己が視線に天真爛漫な小悪魔スマイルを見せる弟子の有様に、肩を竦めながらぼそり、と呟く。
種も仕掛けもあるのは疑いない。隠し玉はお互いにもある、ということだろう。
笑みの向こうに隠れた秘密は手を突っ込むと触れられるのだろうか、と思えば肩上の毛玉達が、止めといた方が、とばかりに叩いてくる。
危険な匂いでも感じ取ったのかもしれない。悪戯ついでに胸元にダイブしたら、どこかに隠されそうな悪寒を。

「人真似は猿以上に為せる、ってのが小鬼どもの生態らしい。ただまぁ……」

――小賢しい、という印象が先に来るのを否めない。
ガレー船の漕ぎ手じみたゴブリンを鞭うつゴブリンというのは、此れもまた戯画された人間の真似、という印象が強く出る。
恐らく通路を進む侵入者を。水路側から急襲したり、鉤縄等で水に引き摺り込んだりする類なのだろう。
だが、甘い。重い鎧に身を固めた戦士ではなく、自分たちは身軽な忍者だ。八艘飛びならぬ一艘飛び程度、朝飯前でしかない。
漕ぎ手を始末し、対岸に渡れば同様に船に飛び移った幼女が、笑顔で残るゴブリンを始末する。
最終的に誰も漕がなくなった船は、新たな乗り手が出ない限り足場代わりとして暫くは残るだろう。

「さて、ということは……あぁ、これもまさか、か。ったく……」

対岸の通路を進み、弟子が近くまで遣ってくるのを確かめ、扉越しに向こうの物音に耳を傾ける。
ギィとかギャァとか、先程倒したものたちと似たり寄ったりの鳴き声が聞こえる。詰まりは向こうに居るのもゴブリン、ということだろう。
指を三本立て、手信号でタイミングを計る。三、二、一、と刻みつつ全て指を折れば、そのまま扉を蹴破る。
蹴破った先に見えてくるのもまた、やはりゴブリンだ。
皆で食事中らしい野盗風の一群。剣持ちが四、杖持ちがニ、分厚い鎧と粗悪な大剣を持ったお頭が一。……全部で七体。

「――……火薬を使うのも、惜しむなァ。なら、こうするか」

飼い主の如何にもやりそうな気配に、毛玉たちがしゅっと襟巻の中に潜って身を隠す。
それを一瞥し、慌てて立ち上がるゴブリンの群れを前に、印を組む。息を吸い、組んだ手指の間を通すように噴き出す。
術で喚起し、紡ぐは火。噴出される劫火は術者を身を隠しもするが、大きく熾せば群れを飲み干す程の大火となる。
群れを包むように放射される火は忍術――火遁・火界呪。炙られる中から出てくる者が居れば、一撃を呉れるだけで確実に止めを刺せる。

【発見物判定(1d6+0)⇒1・2・3:良品/普通 4・5:高級品/業物 6:最高級品/大業物】
[1d6+0→3+(+0)=3]
ラファル > 「そっかぁ……。
 ま、それならそれで、いいか。」

 一笑にするなら、それはそれで良いという結論に行くのだ。
 なぜなら、ラファルの事を侮っているという事だ、事実を事実と理解できてない。
 其処に付け入るスキがたっぷりと出てくると言う物でもある。
 だから、仲間であっても敵であっても、ラファルには都合が良いと思えたのだ。
 師匠の言葉に、うんうんと頷いて見せる。
 まあ、気楽かどうか、で考えるなら―――。

「せくはら?」

 じー。
 幼女は頚を傾いで問いかけた。
 そんな言葉を覚える程度には、頭は良いらしい。何処で聞いてきたのか、と言うのは有る。
 まあ、毛玉達ならすぐに許されるだろう、多分きっと。

「何はともあれ、斃すべき敵だよね。」

 ゴブリンだろうが、ドラゴンだろうが。
 敵対するなら、敵なのだ、とても、シンプルな思考。
 今回は、ゴブリンだった、それだけの話だ。
 ラファルは斃して、対岸についてからの感想を。
 そして、建物の中の様子を確認している師匠。
 呆れたような、困ったような雰囲気に、その奥にあるゴブリンの気配。
 雑魚は雑魚だ、数が多いと面倒と言う位。

「うーん……?」

 扉を開き、会敵する自分たちとゴブリン。
 数が多く、魔法を使ったり、戦士のようなゴブリンが居る。
 数が多いなぁ、と思いながらも、脅威に思えない。

「ボクは……っと。」

 まず最初にするのは懐から取り出す、竜の鱗。
 ラファルの鱗は、三角だけども、手裏剣のように投げれば威力が出る。
 それで、序に言えば、火炎で燃える事もない。
 彼等にはもったいないと思えども―――杖もちに投げる。
 ゴブリンとは言え、魔法と言う物は厄介だ、最初に潰すならば魔法使いだ。
 師匠の火炎で死ぬだろうが―――死ななかったときは怖いから。
 確実を期して、手裏剣の様に杖もちに投げる。 

影時 > 「この辺りはつるむ相手の良し悪しも絡むだろうが、……あー。校外演習でも遣るときを想定した方が一番早いか」

冒険者ギルドで臨時のパーティを組むよりも、もしかすると、と思うものがある。
弟子たる幼女は、王立コクマー・ラジエル学院の生徒としての身分を持つ。
ギルドの事務員から見た目で制止がかかるより、校外演習や実習で冒険者じみたことを遣る場合どうなるだろうか。
見た目を侮るのか。それとも、十二分に理解が及んだ者同士で組めるのか。
己の教育方針は、“思ったなら試してみよ”だ。あれこれを思うならやってみる方が一番手っ取り早い。

「むしろ――“すきんしっぷ”と云うんじゃなかったかね?ン?」

ああいえば、こう言う。何処で覚えたのか、という面であれば師たる男の方にもある。
肩を竦めつつ、口の端を釣り上げてみれば、顔の左右から二匹の毛玉がむぎゅっと前足を押し付ける。
ツッコミのつもり、なのだろう。だが、悲しいかな。ツッコミには身の丈の差が歴然過ぎる。

「下手に見逃せば、後々厄介なコトこの上無ェからなあ。須らく鏖殺せよ、だ」

歴然とした実力の差を察して、牙を剥く前にひれ伏してくるなら――まだ多少は考えた、かもしれない。
だが、人類にとって敵対種の雑兵ともいえる類のものを、何もせずに見逃す?ありえない話だ。
見逃した際、面従腹背のお手本よろしく背後を突かれるのも面倒だ。
考えも謀りもなく見逃して、他の冒険者に害が及んだ場合のリスクも思えば、鏖以外の選択肢はない。
故に殺す。魔族が人間にやるように殺す。先手は炎。次手は弟子が放つ竜鱗投刃。
この時点で剣持ちに加え、杖持ち全てを倒した。だが、残るものもないわけではない。
鎧の耐久力に、どうやら手近に居た杖持ちか剣持ちを防壁代わりにできたのだろう。
ゴブリン野盗のお頭が、火を纏いながらよろめきつつ残り火の中から這い出てくるのが見える。

それを前にしつつ己も進む。火だるまのゴブリンの隣を通り過ぎつつ、抜刀。
腰から抜き打たれる刃が翻り、鞘へと回帰して、納刀を告げる小さな音が響けば、――ごとり。
抜き打ちの一閃で刎ねられた首が転がり、遅れて力を失った骸が騒々しく地に伏せる。

【形状判定(1d6+0)⇒1:剣/刀 2:短剣/短刀 3:槍/斧 4:打撃 5:射撃 6:棒/杖】
[1d6+0→2+(+0)=2]
影時 > 「……、と。嗚呼、こいつらには勿体ない……と言えなくも無ぇかねえ」

石造の広間の中、ゴブリンの骸が燻り、異臭を放つ中片手で形ばかりは拝み、一瞬瞑目。
気を取り直しながら広間の周囲を見回す。何か目ぼしいものがあるかどうかを探せば、意外と近くに見えるものがあった。
催しごとでもここでやるなら、受付になりそうな壇が設けられていた一角。
説教台然とした台の上に、置かれているものがある。鋭利な光を天井の光を受けて放つ短剣。
冒険者の遺留品だろうか。或いは遺物か。
見た目は粗悪ではなく無難。出来栄えとしては、もう一人の弟子を連れて旅した際に手にしたものに一段劣るか。

ラファル > 「郊外がくしゅーかー、校外学習は……遠足だし?」

 ラファルの生存年齢は10年、まあ、竜で言う手も、人で言うても、子供である。
 そんな年代の学生、如何に能力があったとしても外見で見る人間からすれば、危ない所には出してくれない。
 もう少し外見年齢でも大きくなれば別なのだろうけれど、今は、そうでも無いのだ。
 だから、教師たちが万難を排し、ただ、安全な所にお散歩程度の事しかしてない、させてくれない。
 むしろ、師匠と一緒にギルド、が一番だと思われる。
 冒険者は、組んでくれないのが殆どだし、見た目で侮って、だ。
 ラファルは見習いという立ち位置でしかないのも有るのだろう。

「わー❤お稚児(ロリコン)さん趣味ー❤」

 きゃーと、楽し気に自分の胸を隠す様に抱いて見せる。
 ああ言えばこう言う、このやり取りはとても楽しい、師匠も楽しく乗っているのだろう。
 毛玉君たちのツッコミも良い感じだ、でもダメージも何もない。残念。

「ボクらにとっては、只のゴミムシだけどね。
 生きていれば迷惑にしかならないし。」

 ひれ伏すとしても、それは生き延びるための一時的なものだ。
 反省だの、学習などはしない。
 背を向ければ直ぐに武器を取って、暴れる存在。
 害悪と言う物であり、害獣なのだ。
 それに、ゴブリンは雌を襲って繁殖もするのだし。
 殺しておくに越したことはない。

 師匠との共通認識を感じながら、火炎の後の投擲。
 それでも生き残るのは一匹、彼等の親玉だけあって、少しばかりタフだ。
 HP10と、HP15程度の差で有っても、防具があり、(同族の生贄)があれば、なのだろう。
 それで目こぼしする師匠でもなくて。

 確りと刀を持って処理をする。
 頭と体が泣き別れた親玉は、直ぐに地を噴き出しながら倒れて。

「―――こいつらが使うにはちょうどいい大きさ、程度だね。」

 師匠が見つけたのは、短刀か。
 短刀を見つけ、ラファルも其れを見て。
 まあ使う前に終わったのは良かったんだろうなぁ、と。
 矢張り、興味には、向かなかった。

影時 > 「まぁ、そうは云うがな。
 足並みを揃えてみるのも経験だぞ。札遊びよろしく手管を手繰り、使い分ける修行と思え」
 
校外演習や校外実習が歴戦の冒険者にとっては、遠足や散歩と思えることもある。
だが、予め取り決めた試合には強くとも、不確定要素が大きい実地に乗り出すのは、初心者には大きな冒険である。
己とてそう。どんな実力者であっても、初心者ならば容赦をないが迷宮という奴だ。
弟子から見れば、ナメクジのように遅いものたちに混じるのも、縛りを課した一種の修行とも言える筈だ。
他者と歩調を合わせることは、どれだけ機会を重ねて困ることはない。
全速力を出したいなら?その時は師たる己にせがめばいい。死地も未知も我が旅路にはいくらでもある。

「ははは、改めて云われるとつくづく人聞きが悪くてイケねぇわなァ」

お陰で年下ばかり連れているロクデナシ、とも冒険者ギルドで思われている節がある。
直弟子を連れるのは当然だが、否定し難いものも色々あるのだから、指摘されると笑うしかない。
成長したらどうなるだろう、という楽しみも抱いているのもまた、否定のしようがない事項でもあるが。
わー♡と上がる声に、二匹の毛玉が!のように尻尾をぴんっと立ててみせるのは、ノリが良いのか悪いのか。

「殺したなら一応は手ぇ合わせるとは云え、だ。こいつらの手に掛かってマシになった試しなぞ聞いたことがない。
 遭えば殺す以外の余地と選択が無いのも、中々珍しいとは云えるか」
 
生命を奪い殺すのは、業を積む行為ではある。だが、こいつらを倒して積むのか否か。
そんな情けを抱くのも疑問視するものは、中々いまい。
異種の雌を犯して殖える魔物は数あるとはいえ、悪辣さが際立つ位に印象付けられる手合いも稀有だろう。
一体一体は弱い。だが、頭が回る。であるならば、覚えて帰らせないように鏖殺するのが正しい。
焼いて、焼き出されたものを確実に止めを刺す。幾ら倒しても、迷宮の主が居るならまた召喚して補充するのも容易い類であろう。
そんな倒した者たちの鎧、武器の残骸に見るものはない。再利用できるかどうかもそもそも怪しい。戦利品と言えるのは。

「こいつらに使わせるのも勿体ないとは言え、まァ、とっておいても倉庫の肥やしになる位か。
 ン、この位で頃合いにしておくか。
 ラファル、次の階段の目星はどの辺りだ? こことさっきの場所からのおおよその方角を記してから、地上に戻るとするかね」
 
それなりに状態のいい短剣、だ。業物より一段階劣る出来は無難。状態としては普通。
使い捨てとするには少し躊躇うが、自分たちが本気で使うと考えると心許ない。
鞄に入っている分には困るまい。そう見立てつつ、雑嚢の中に放り込む。
肉が焦げる悪臭が苦手なのか、襟巻の中に顔を突っ込みながら尻尾を振る毛玉たちを撫でて宥め、帰還の判断を下す。
進行ルートを逆に戻りつつ、二か所で次の階層への階段があると弟子が感じる方角を記録しておけば、次にまた来た際は役立つだろう。

ラファル > 「うぇぇ………。
 自由が無いのはきついぃ……。」

 意図は判るし、言いたいこともわかる。
 状況によっては、軍隊の中に行くこともあるだろうし、足並みそろえないといけない事もあるだろう。
 本来は自由を由とする獣で、竜であるラファル。
 そういう、四角四面な団体行動はとても、とても精神的に疲労が強く好みではない。
 必要を感じるなら兎も角――学校行事等で、やりたくは無いのだ。
 しかし、修行と言われてしまえば、師からの課題であれば、やるしかないのだろう。
 がっくり、と分かるくらいに肩を落とすのだ。
 せめて、それだけ嫌がっているというのを分かってもらいたいポーズ。

「他の人が聞いてない今現状じゃん。」

 師匠と弟子と言う状態なのだから、年下を連れ歩くのは仕方がない。
 というか―――本来の影時師匠の年齢で考えるなら、出歩くこと自体がもう奇跡レベルの年齢だ。
 年齢相応の外見なら、何も言われなかっただろうけれど。

「ま、本当にミナゴロシするだけの、存在だよね。」

 ゴブリンと言う物が良い事をしたと言うのは聞いたことがない。
 魔族よりも邪悪ではないかと、考えてしまえるのだ。
 何よりも弱い存在だからこそ、それで終わるのだけども。
 それでも、増え捲ってしまうのは、とても面倒臭い存在だと言える。
 何と言うか、害獣と言うか、害虫と言っていいのではないか。
 思考がずれてしまうのだけども。

「帰る?判ったよ。
 階段は、下りはあっち、で登りはあっちだよ。
 距離的には後、1~2部屋程度。」

 戻るという判断に否はない。
 体力的には問題ないだろうけれど、だから、余力を持って帰れる。
 訓練と言うか、能力確認と言うか、状況確認なのだろう。
 だから、余裕があるうちに戻り、また来て確認するのだろう、と。
 うん、と頷きながら師匠と一緒に、帰路に就くのだった―――。

影時 > 「まあそう嘆くな。もとより、参加についちゃあ任意だからなぁ。気乗りしねぇならそれでも構わんさ」

一度はやってみろ、とは言うが、そもそもその気が無いなら無理強いはするまい。
気心知れた人間としか組みたくないというのも、それはそれで正しい選択でもあるし、そうして徒党は出来るものでもある。
学院内で弟子と同等か、それ以上に動ける者が居ればまた話は変わるかもしれないが。
そう思いながら、がっくり肩を落とす姿に歩み寄り、ぽふぽふと頭を撫でて。

「全く以て現状だよなァ。
 ……とは言え、誰かに突っ込まれるたびに一から十まで言うのも、な」

外面ではなく、実年齢的な差を思うなら、最早親子同然の差でもある。
そうはならないのは体質的なもの、種族的なものによる。
抜け忍であり、他国に逃亡したドロップアウターではあるが、現役の冒険者である立ち位置は変える気もない。
引退すると思ったら果たして、何歳となっているだろうか。先はまだまだ、幾らでもある。

「――所変わればまた違うかもしれねェにしても、その余地すらもついぞ見たことが無ぇやな。

 何か奇っ怪だから面白ぇものが出たら話は別だが、区切りをつけるなら今が丁度良いだろう。
 あっちと、こっちか。地図に記して、照合してから戻るか。
 何か湧いてるかもしれねェから、警戒はお互いに怠らないように気を付けようかね」

蛇蝎のように嫌われる小鬼も、世界が違うならまた違う見方、存在となっている可能性もあるだろう。
だが、自分たちが見聞きする限りでそのような評価が覆る兆しを見出したことが無い。
魔族は遠大な視点までも含め、精緻なタペストリーに喩えられる謀略を描いて見せるが、小鬼たちそうではない。
人類の悪性を誇張したかのような性質を以て、悪逆を為す。そのうえ、容易く殖える。厄介この上ない。
そんな手合いに船、広間と続けて合えば、この先も待ち受けていないとは言い難い。
この階層に無事に降りられるものなら打破できるとは思われるが、続けざまに遭うと気が滅入る。

食料と飲み水の残量を思えば、トラブルがあっても対処できるマージンを想定すると、今が頃合いだろう。
幼女から聞く方角を取り出した地図に描き込み、今までの進路も再確認したうえで帰路に付こう。

地上に戻れば、商会に持ち込む品々を換金して分け合い――。

ご案内:「無名遺跡」からラファルさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」から影時さんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」に幻燈の亡霊さんが現れました。
幻燈の亡霊 > 無銘遺跡表層。

その回廊で多くの魔物が干からびていた。

ゴブリン。オーク。オーガ。サキュバス。インキュバス。

肉欲が強く、時に冒険者を凌辱し弄ぶとも言われる魔物達。

その亡骸を辿る先に青白い影が一つ。

「ァアアアア……。……ァアアアアアア……!!」

べしゃり、べしゃりと粘ついた足音を立て、周囲の風景が蜃気楼の如く歪む。

憎悪、渇望、怨嗟、衝動、妄執。

それは遺跡の犠牲となった者達の魂を歪めて作り上げられた彷徨う罠。

ボロボロの白い衣服をまとい、体を揺らし、時折その姿がぶれて変化していく。

長身に、痩身に、子供に、恵体に。

慎ましく、豊かに、ふくよかに。

実り、引き締まり、男好きのする。

その口からは絞り出すような鬼哭が生じ、獲物を求めて彷徨う。

やがて立ち止まり、身を反らし、嗚咽を漏らす亡霊の下腹部が盛り上がる。

男性器。

それが現れては姿を消す。

凌辱。蹂躙。

まるでその身に受けた結末を生者へ強いるように、その相手を求めるように彷徨い続けて。

ご案内:「無名遺跡」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 無名遺跡を一人征く足音が、うめき声に反応してぴたりっと止まる。

「―――――ぅえっ……!!?……こ、この、声、って……――――」

ここ最近、純粋に薬の素材を求めて…という薬師の本分とは別のところに、
甘やかで危ういほどの、この遺跡に現れる「夢幻」への、淡い想い。

最初、鼓膜を、肌を震わせたその振動に似た波長は、
心の奥底で惹かれもとめるそれかと錯覚したが……

虚無。

心のなかで、通じ合ったあのひとたちへの呼びかけが、
水面に石を投げ込んでも波紋を立てずに沈み込んでしまったが如く、
何の繋がりも今は感じることが出来ない。

そのはずなのに、眼の前で一歩ごとにその存在を揺らめかせ、歪ませる、
あの見知ったシルエットは……?

そう、疑念に渦巻く幼子の精神が、その動揺こそが波長となって、
彷徨う亡霊へと響いてしまうか。

「っぅ、っぁ、ああ、っぁっ……」

まさに、その幽鬼を目撃したかのような表情は、紛れもない亡霊と出逢ってしまったものに相応しい、本来の挙動、表情。

幻燈の亡霊 > ひたりと、動きが止まる。

顔がその像を歪めながら造型をいびつに揺らし、そして、貴方を視る。

「……ハァアアアアアア……」

嗤う。それは通じ合う眷属のそれではなく、獲物を見定めた埒外のそれ。

それが本来の邂逅であろうと、これまでが一期一会に過ぎなかったのだと、
それこそこの無銘遺跡にあってどれ程不用意な行動であったかと理解することになるだろうか。

それを実感した時には一歩歩む度に数歩先に至る亡霊の姿が近づいて、
頭を鷲掴みにしてくる。

泥濘。

肝の冷える恐怖、焦燥へ流れ込んでくる薄暗い衝動。
これまでの己の中に眠るものを尊重してくれるような優しい肉欲ではない、
貪り、犯し、穢し、辱める。

散々に己が味わった恥辱の数々を今度は己がするという怨嗟と妄執にまみれた情欲。

手が、伸びて来る。
一本、二本、三本、四本。
周囲から這い出て来る腕が貴方の体を引きずり倒し、陰茎を掴むと乱暴に扱き立てながら
その径と長さを大きく無理矢理に育て、それと共に性欲が相応以上に駆り立てられて。

「……アハハハハハ」
「……アハハハハハ」
「……アハハハハハ」
「……アハハハハハ」

周囲から笑みがこぼれる。狂ったような笑み。それと共に周囲に秘所が、
爆乳が、艶めかしい土気色の唇が、脇が、尻が取り囲んでくる。

そのまま無数の腕が貴方を呑み込み、その中で、亡霊が貴方の竿を何の躊躇も情緒もなく
ぐぼんと、生暖かく滑る膣孔に咥え込む。

それだけで貴方の脳髄へ”女を犯した”という達成感で理性を引き裂きながら。

タン・フィール > 「―――――っひっぅっ……ッ……!!」

甲高い少女のような悲鳴が、細い首から鳴らされる。

……違う、 まったく異なる。
通じ合った「あのひとたち」の声色とも、どんなに歪でノイズが走っていようともその貌も。

例えるならば、野生の獣を見かけただけで、同じ個体か区別がつくものとつかぬものがいるように、
通じ合ったことで「あの」亡霊たちと魂まで重ねた幼子には、
全く別の亡霊、別の怪異、別の魔物――― 正しく、踏み入ったものを食らう魔性の罠として、目に、心に映る。

「っぅああ!あ、っや、やぁ、っだ!!! はなし、って、や!っひぁ、
冷たっ…っぁあ、あ、っぎ、だめ、っぇえええっ……ッ!!!」

ぞくりと、黒髪をよりわけて頭皮に感じる冷たい5指の感覚に、
もがいてでも脱出しようとした全身の力がこわばり、急停止してしまう。
その隙をつくかのように這い出てきたいくつもの手が、地面に拘束するように乱暴に幼い身体を引き倒し、

なんの遠慮も慈悲もない、欲望だけを映し出した手指が幼い肉茎を鷲掴んで、
にゅこにゅこにゅこぬぼぬぼじゅこじゅこっ くちくちくちくちっ
肉を弾ませるような音を乱暴なリズムで立てて、少年の心に離反するように反り返ってしまう幼肉茎を、
いやいやと首を振って見下ろす。

「っぁ、っぅああ、わら、わないでっ……やめ、て、その、こえ、手…顔……いやぁっ!!!」

鼓膜を通り抜ける度に「恐ろしい」という感情を沸き立たせる声、声、声に、
全身を、肉棒以外を萎縮させてしまった幼子の視界を、卑猥な肢体が誘うように密集してくる、乳房、腰、尻肉、唇、腋……

そして、冷たさと錯覚するような膣穴が、なんの情愛もない肉穴で肉棒を食い閉めれば、
がぐん!!!と腰を揺らして、脳を犯す女を犯してしまった、犯した、なのにきもちい、という罪悪感で、
ズタズタに理性と思考を八つ裂きににし、感情が、想いが、破損していく。

冷たい四肢に熱まで奪われたかのように、幼子の身体が抵抗する力を失っていく。

幻燈の亡霊 > 眷属たる亡霊達がもっと近くにいれば助けに向かうことも出来ただろう。だがその時、不運にも眷属達は冒険者の一団と相対しているただなかにあった。

そしてその亡霊達、特段餓えて凶暴化したそれにとって
魂まで同属と呼応するような魂が極上の甘露に他ならず。
それ故に滴り滲む欲望の限りも衝動も抑えることもなく。

陰茎を扱く。
乳首を食む。
耳にねじ込む舌が貪り犯す甘露を刻み込む。

嗤う。
嗤う。
理性を手放せと。

挑発するようにたっぷりと肉の乗った尻が跨って膣肉を唇へ押し付ける。
体の奥へと入り込む腕が心臓へ生ぬるい液体(エクトプラズム)を注ぎ込んでくる。
魔性への干渉。それは亡霊の意図するものではないが本来貴方が持ち合わせる魔族としての側面、
凶暴な衝動をいたずらに煽り立てながら”貴方をことさらに気にいった亡霊達が貴方を取り込もうとする意志”を流し込んできて。

それは、亡霊と一つになる、通じ合うことを覚えてしまった貴方には
抗いようもなく、しかし危険な誘いでもあろうか。

「ォァアアアアアアアアアアアアアアア……!!!」

繋がった瞬間に、貴方の肉棒を食い貪る亡霊が吼えてその身が歪み、軋み、大きくなっていく。
腹筋が鍛えこまれた爆乳の長身女性。

まるで貴方の欲望を見透かすように、これがいいのだろうというように、
犯してもいいのだと誘う亡霊の喜悦が流れ込んでくる。

やがて巨尻が大きく持ち上がり、ばぢゅん! と打ち下ろされる。
その度に更に貴方の陰茎が無理矢理に肥大化させられていく。

貴方の手が無理矢理に周囲の乳房へ押し付けられる。
尻孔を別の肉棒がねじ込んで押し広げていく。

亡霊の残滓、その集合体が群がり、包み込み、流れ込んで、
砕けた理性を蝕み、薄暗い衝動をひたすらに煽り立てて。

タン・フィール > たすけて、たすけて、と、届く筈もない思念が発せられては、泡沫となって消え去る。
それはだれでもいい、だれか、と無意識の懇願に近いものでもあったが、
脳裏を掠めていたのは、自身を今、取り囲み犯している亡霊たちと、非情によくにた「誰かたち」

重ねて運悪く、今宵の獲物と成り果てた幼子の心身の具合は、魂の味わいは、その熱量は、
それを貪りに群れ集う亡霊たちにとって、至高の贄となるよう、
調理済みと呼べるほど最高の状態で自ら更に乗り上げたようなもので。

手指に扱かれる陰茎が、むくむくと幼く子供じみた大きさから、性器と呼ぶに相応しいよう強制的に勃起させられる、
乳首が、コリコリと弾力を産みながら赤く充血し、亡霊の舌に感触と熱を返してしまう。
耳に舌が入り込めば、あれだけ望んで求めていた同じ行為なのに、
鼓膜をブチぬかれる恐怖におびえるようにガクガク首を振るって抵抗し…
甘露が脳へ至れば、びぐぐ!!!っと、感じたくもないキモチ良さが襲ってきて硬直する

心臓に腕が、霊体となって入り込む心地も、いつもより冷たい何かが自分の急所を掴む感覚に怖気がして、


「っぅ、っが、っぁああ、んぁ、っは、っひぃ、っや、ああああああ!!!ッ うや、っだ、やだ、よぉっ…!!!!
っひ、っぁ、ぎっ……!? こ、こん、なぁ……ッ」

自身に跨る女性が、少年の奥底に眠る願望……強く雄々しい逞しい女性に跨がられ、搾られたいその被虐の精神を具現化されて、
目をうるませてそれを否定しようと、愛くるしい愛嬌あふれる普段の顔を、
ぎっと睨みつけるように、自分のひとつの理想像に化けた亡霊を睨みあげるように歪ませて……

けれども、巨尻が生み出す巨大なピストンと、大ぶりの尻肉が持ち上がっては打ち付けられる大迫力の光景と、
それに見合っただけの、強制快楽の猛攻に、ぎぎ、と歯を噛んで絶頂をこらえる、
こんなので、イきたくない、せーし、だしたくない、と心のなかで発して、ぎゅっと両手足に力を込める…

が、その四肢が、無数の乳房の肉の渦に巻き込まれるように取り込まれていく。
小さな可愛らしい尻穴に、強引に亡霊ふたなり肉根がもぐりこみ、騎乗位のさらに下からズンズンつきあげてくる。

理性が、感情が、思考が侵食されてもろくなり、すりへり、砕けて…
その砕けた穴を、血も温度も通わぬ亡霊たちの、新たな「何か」が擬態するように埋めていく。

そのたびに刻一刻と限界へと近づく、少年凌辱の上下運動はますます高ぶりを迎えて……

「んぎ、っぃっひいいいいいいいあ、あぐううううううつううっ!!!!」

悔しそうな、悲しそうな悲鳴のような喘ぎとともに、長身爆乳の亡霊の腹筋の内側で、どぶどぶ、ごぶごぶと音を立てて注がれていく、
極上の、霊的な素養で染み込んでくる魔族の精力たっぷり精液…。

幻燈の亡霊 > 昂らされる。
気持よくなってしまう。
それが強いられることのおぞましさを改めて実感させる。
そうと感じられなかった幸福は今は遠くにあり、決して届くことなく、
ただただ冷たい法悦を注ぎ込み人の尊厳を別の何かへと蝕み変えていく。

極上の食材を前に理性なき魂魄の罠達が衝動を抑える理由などなく、
そも、理由という概念さえなく、本能の赴くままに貪り穢す。

その熱をこそぎ奪い咀嚼するように全身を這い回る舌、指、手。

生き物として食い尽くされていく貴方を見下し、睨み返す貴方の気概に
亡霊は更に嗤う。愉快でたまらない。感情は既に枯れ果てても獲物を弄ぶ高揚は抑えられず、
更に煽るようにその願望を歪めて真似て煽る冒涜的な姿(貴方をレイプする逞しいお姉さん)が貴方の頭を掻き回しながら頬を撫でて来る。

貴方が堪える程に、射精を抑え込むほどに周囲から亡霊達が煮えた声で喘ぐ。
その声がまるで貴方が犯すことで女に言わせているのだというような錯覚が流れ込んでくる。
目の前で他の亡霊達の尻が激しく弾みながら上下に揺れて押し広げられた膣孔が戦慄く様を至近距離で見せつける。

お前は犯されているが犯しているのだと。
お前は穢されているが穢しているのだと。
お前は穢して犯して高揚しているのだと。

尻孔を犯す亡霊が貴方の目の前で爆乳長身隆々亡霊の爆乳を乱暴に揉みしだいて目の前で乳肉が歪む様を見せつける。
犯されたいが犯したい、穢されているが穢したいのだろうと
視覚を通して魂を穢しにかかる。

尻肉の混ざって亡霊の顔も至近距離で唇をだらしなく開いて舌を放り出し甘ったるい吐息を吐きかける。

まるで貴方が犯されていることに同調するように、共感しているように、
犯される者は皆悦んでいるのだという感情が浸透していく。

その果てに、恥辱の射精の果てに絞り出す貴方の声を塞ぐように
長身亡霊が覆い被さって本気ベロチューで舌を舐り合う。

射精と共に絞り出される人として大切な何か。
それを補うように泡立ち煮える劣情が唇から流し込まれていく。

強制的に繋がっていく、取り込まれていく。
まるで貴方を邪悪な蝶へと羽化させる蛹になるように、長身亡霊がうずくまって貴方の体を包み込み、周囲から隔絶し、
貴方の尊厳を内側から溶かして作り変えようと。

タン・フィール > 「っっぅううう、っぐ、っくぅっふ、 んっ、 っぐっ…… んんぅううううううッ……!!」

ぎぃ、と白い歯を見せるように奥歯を噛み締めて、
刻一刻と、これまでの熱と思いとで甘やかに塗り替えられていくそれとは異なり、
精巧な粘土細工を歪に叩き潰し、ムリヤリこね回すような強引さでの、心と精神の変異作用。

感じたくもないのに感じてしまい、
考えたくもないのに考えてしまう、
犯したくないのに犯し、犯され、
興奮などしたくないのに、高ぶる。

羞恥と屈辱を煽るような亡霊たちの嘲笑を耳に、何かを掴み上げて踏ん張りたい四肢を無数の女体に捉えられ、
長身亡霊の本気ベロチューには、汚らしいものを避けるかのように顔と唇をそらすも、あっけなく捉えられ、

視界が卑猥に歪み揺れる乳房や、四方八方から押し寄せる唇に乳房に尻肉に膣穴に尻穴に目が眩む、
鼻腔が、匂いなど感じぬはずの雌達のフェロモンか妖気のようなものを、荒い呼吸をするたびに取り入れて胸焦がす、
聴覚が、ぐちょぐちょぬるねぽんびゅにゅるるろろろろろ♪♪♪ 卑猥極まりないベロチューと騎乗位おねショタセックスの水音を体内まで伝え、
味覚はね振り合い絡み合う相手の舌先の、注がれ飲み込まされる唾液の味を嫌でも感じ取ってしまう。

心臓も脳も五感さえも、徹底的に犯しつくそうとする亡霊たちに、
何か、心の拠り所があるかのように気丈に振る舞い、快楽に堪え、
屈しないと射精をこらえていた少年であるが、
そうあればあるほど、昏い熱を帯びて苛まれることになり、その果の屈辱白濁射精搾精―――。

認めたくない筈の射精の心地よさとともに流れ出ていくのは、体温と理性と尊厳と……
その空っぽになった脳と精巣と胸の内にもぐりこんでくるのは、
唇から注ぎ込まれた、欲望と単に呼ぶにはドス黒い、観測不可能な悪質な何か。

「んんっぎゅう、ん、っぶぁ、っあぷあ……っ……や、めえっ…離し、 はなしてぇ……!
だし、て、ここからだしてっ……!!!! んむぁぷ、んぶううううううううううっ……―――」

悲痛な声が女体の隙間から漏れ、すぐに唇か舌か、
あるいは全身を包み込み、外界から閉ざすように閉じていく筋肉女体の中に埋もれさせられて、
文字通り、拘束されて土や水を注がれ続けて生き埋めになっていく被害者の心地に似た心境で、
思い出せないだれかに、なにかに、助けを求める声を漏らすも、
それすら無数に群がって押しつぶし、塗りつぶしてくる亡霊の群れにはばまれていく。

その、少年を包み込む亡霊女性を中心に、
折り重なるように群れた彼女たちの肉団子はまさに子宮、胎内となって、
自らの胎で溶け、再構築されていくような幼児体型が新たに産声を上げるまで育んでいく。

「っぃいああ、ぅあ、んああああううううううううッ… ―――――ッ……」

くぐもった声と絶頂の声がまた、何度も何度もその女体の中から漏れてくる。
何度も何度も搾られ、注がれ、また吸い取られ、また流し込まれて、
体も心も、彼女たちを満たしうる何か……彼女たちの望む「何か」へと。

幻燈の亡霊 > 大事な人の顔が霧散していく。
人として大事なものが崩れる。
繋がりがほつれて解けていく。

はだけられた着衣を群がる手が引き裂き、全身を舐め這う亡霊の唾液が織物を紡ぎ上げて白い衣装を形作っていく。

多様な雌のにおいに取り囲まれて、多様な女の肉に取り囲まれて、
抗おうと顔を背けようとする獲物の唇を舐り、下品な水音はもはや肉を咀嚼するような音にさえ聞こえて、
もはや射精が止まらず、魂の一滴まで絞り尽くして取り込んでしまうかのような
経験のない長い射精を体験させる長身亡霊の腰がゆったりと上下する。
取り込んだ貴方を蕩かしながら、注ぎ込んだ悪意が再び子種となって逸物から迸る。

蕩けながら亡霊に注ぎ、注がれ、循環を繰り返す。
通じ合う、思い合う、気遣い合う。

そんな感情が一切介在しない捕食行為。

明確にこの亡霊が”こうやって数を増やしていた”と実感する頃には
長身亡霊の太ももが貴方の腰に絡みついて。

やがて、蕩けていく中、亡霊の肉繭の中から一部だけが外に曝け出される。

少年の逸物と長身亡霊の膣孔が深々とまぐわう結合部。
その下へ、本来穴の無い場所へ、別の亡霊がそそり立つ逸物を”挿入”する。
そこに繋がっていく亡霊達の膣孔が押し広げられるときの感覚。

雌穴を犯される実感を明確に刻み込みながら、亡霊の逸物が掻き回す場所へ孔が生まれていく。

そして震える喉に生じていたかすかな尖りが消え、
胸の肉が増えて、乳輪が膨れ上がっていく。

明確に、周囲の亡霊と膣孔で繋がって、取り返しがつかない状態(ふたなり少女)に作り変えられながら、
周囲の亡霊の膣孔へ他の亡霊が逸物を挿入すれば、
その捻じ込み押し広げる高揚が貴方の逸物と繋がっていく。

犯す悦び、犯される悦び。
穢す悦び、穢される悦び。
蝕む悦び、蝕まれる悦び。

深く奈落に堕ちていく心地良さが染み渡り、長身亡霊の肉繭が解かれると、
対面座位の姿勢で貴方の体を包み込む。

その状況で、果たして貴女に嫌悪の念があるのか否か。

タン・フィール > 「っひぁ、あ、ん、っひぃ っひいいいっっぅう!んぶうっ…―――――ふあ…ぅッ!」

お気に入りの一張羅も桃色シャツが、幼子の存在を、行く末を暗示するかのように、
幽鬼の手で無数にばらばらに引きちぎられていき、
ねとつく幽体物質が裸身にまとわりついて、白の衣へと姿を変えていく。

そんな自身の出で立ちなど気にする暇もないほどの、
濁流のように流れ込んでくる欲望、快感、亡霊の体液、
それらが、物理的にも幼子の体温を、心の、精神の温度を奪い去っていき、
徐々に徐々に、煮えたぎる願望や、怒りに似た恐怖、それらの感情が、
すっきりとした虚空の中に置き去りにされていってしまう。

少年の中に現れる「虚」は、体感時間が狂うほどの時間、彼女たちに犯され続け犯し続け、
射精を繰り返した事による、スタミナ…水分…栄養滋養の枯渇もあいまって、
捕食されつくした幼子がこのまま枯れ果てるかと無意識に思った瞬間に、

じゅぶ、ぶじゅりっ……!

「んぎぃいい!!?…っひ、ぁ、ひぁ、あぉ、んぉうううううううッ……!!?」

存在しない雌穴の位置に突き立てられた亡霊の肉竿……それが、つるりと柔肌の滑らかな会陰を霊的に貫通し…
そこが、むにいいいっと卑猥な音と感触で割り開かれて、何と女性器が形成されていってしまう。

ほぼ少女そのものだった幼子の肉体の、残っていた男の子としての要素が、
ひとつひとつ塗りつぶされて埋め尽くされていく。
幼児体型であるにもかかわらず咲いた旨の膨らみが白い衣装を僅かに揺らし、
解放されて久方ぶりに外界に美貌を覗かせた幼子の表情は虚ろで、虚ろで――――

虚ろに、笑ってのけた。

「んぁ、ああ、あ、ぁ、は、 きゃはっ…… ぁはははっ……ぁはっ♥」

周囲の亡霊と、ほんの僅かだけずれているだけで、ほぼ同質の波長と音色の、少女の声。
自らのふたなり肉棒を対面座位に切り替えられて飲み込まれ、犯し、
逆に媚びるように突き出された尻に他の亡霊の肉棒が一本、新たなるおまんこにもう一本。

その自分を犯す亡霊にも次なる亡霊の肉棒がつきたてられ、その彼女の秘所を剛直が貫き、
別の場所で咥内から胃袋までおしこむふたなり亡霊カップルが喘ぎ狂い、貝合せとベロチューで溶け合う者たちまで様々。

そんななか、長身亡霊に咥えこまれたふたなり少年は、唇に亡霊たちと等しき妖しい子を描かせると……

「――――っふ、ん、っきゃあああう、ぅ、ァハ♥」

言葉を覚える前の赤子のような、本能のままの矯正をあげて、ぐりぐり腰を揺らめかせて精をねだるように尻を上下左右に揺らめかせ始めて、
その動きがダイレクトにまぐわりあう長身亡霊の腟内と子宮までをもほじほじ、穿ち、ぶちぬいていく、
望まれたように、犯し犯され、穢し穢される、
欲望と願望を喰らい叶え飲み干し撒き散らす化身となって。

幻燈の亡霊 > 人であった頃の記憶、認識、欲望は覚えている。
だがそれを下地に生まれ変わる高揚。
一つに融け合う背徳。
群れで貪り合う永劫が脳髄に満ち満ちていく。

肉体を持ったまま霊体となり、個を維持しながら群れと同化する矛盾をはらんで
男の子でも女の子でもない存在に産み直される。

ここには禁忌も忌避もない。
ただ貪り合い溺れていく。

幸福なことは、そこに変化を生じさせられること。
周囲には無限に獲物がいて、外から入り込んでくる獲物がいるということ。

「……ァアアアアアアア……♡」

祝福する。同化した亡霊達が、もはや外界に出られない身となった貴方を慟哭で祝う。
そして腰を振り合いながら共に慟哭を重ねて徐々に魂を重ねていく。

そして産み落とした母同然の長身亡霊から意識が流れ込んでくる。

―初めての獲物を召し上がれ

貴方を抱え込んだまま亡霊が浮かび上がり、壁の中へと消えて、
捕らえた獲物を貪る悦びを取り込んだ同胞に味わってもらおうと

ご案内:「無名遺跡」からタン・フィールさんが去りました。
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ご案内:「無名遺跡」から幻燈の亡霊さんが去りました。