2024/08/25 のログ
■シアン > そうして一服した後。はぁ~~~……と本日一番の大きなため息とともに立ち上がり、荷物を二つ手掴み、上層目掛けて歩き出した。
ご案内:「無名遺跡」からシアンさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にグリーンバグさんが現れました。
■グリーンバグ > ずるり、ぬと、ぬと、ぬと、ぬとずるり
ダンジョンの通路に粘着質な何かが這いずる音が響く。
それと共に微かに蜂蜜に似た甘い匂いも広がり漂う。
音と匂いの主はたっぷりと蜂蜜を内包し蓄えているスライムによく似たモンスター。
冒険者ギルドで呼称された名前は『グリーンバグ』
スライムに見た目や攻撃方法が近しい魔物なのだが、スライムと一緒くたにすると大変面倒な事になるゼリー状の生命体である。
それは珍しくゼリー状の身体にたぷたぷと蜂蜜を蓄えながら、ダンジョンの天井をべたべたずるずるぬとぬとと這い進み、何かを探すように彷徨いうごめいていた。
無名遺跡のダンジョンでも初心者向けの浅い階層。
だからこそグリーンバグのような生命力に特化し戦闘力がない、中級の冒険者や他の魔物と争っても勝てない魔物がこうしてひっそりと存在している。
冒険者との遭遇などが発生しなければ魔物同士で争うこともなかった。
今宵ダンジョンに悲鳴がこだますることなく、魔物たちの騒ぐ声だけが響くのだった。
ご案内:「無名遺跡」からグリーンバグさんが去りました。