2024/01/04 のログ
ご案内:「無名遺跡」にエスクレンタさんが現れました。
エスクレンタ > 中層にいくつかある安全地帯。そこは森林が生い茂る森のような環境の大広間で、
魔物らしい魔物は隅にある洞窟の中に潜む触手系の魔物や、
大樹の根元に生えるキノコ型の魔物……、いわゆる性的な被害を及ぼすものがひっそりとしている程度。

そこで天鵞絨の絨毯を広げ、そこに商品を並べると、己の背丈よりよほど大きな背負い袋を置いて
猫背で商品の前に座り込む。

「さて、そろそろ冒険者の方々も動き出す頃かねぇ」

新年のお祝いも落ち着いて、そろそろ誰か来るだろうかと思いつつ、
そも、冒険者と言う稼業で稼がないといけない、手合であれば都市の行事など関係ないだろうかと思いつつ。

「……サービスで豪華な食事ぐらいつけたほうがいいのかねこれ」

そう言う手合いが訪れたら、少し労おうかなどと考えつつ、客を待ち構えて。

ご案内:「無名遺跡」にバロンさんが現れました。
バロン > 「住んでいるものは大したことないが、相も変わらずこの遺跡は異界のの中にいるようだ」

姿を現した二対の角を持つ黒馬の魔獣はいたく冷静な様子で、まるで散歩でもしているかのような落ち着いた足取りでそこにいた。
ぽつりの遺跡の感想を述べればじっと見つめるのはそこで絨毯を広げて露天商をしているらしい商人の姿。

はっきり言ってここらに棲む魔物と比較すればレベチなくらいの強さを持つであろうバイコーンが何故このようなところにいるのか。
こんなのがいては来るはずの冒険者もたやすく返り討ちにあってしまうか装備を捨てて素足で逃げ出してしまうであろうか。

「初めまして…でよろしいか?俺のような者とでも取引をしてもらえるのか伺いたいのだが…」

絨毯の手前で立ち止まったバイコーンは、相手の様子を窺うようにして尋ねる。
まだ相手の正体まではっきりとわかっていないのと、知性のある魔獣や魔物との知り合いは多いがやはり自分の種族でもないと顔の判断がつかなかったりするのもあって、もしかすれば知人かもという認識からの言葉。
続くのは魔獣とも取引をしてもらえるのかどうか、このような場所に店を広げているのだから商売相手は冒険者だけでなく、ダンジョンに潜む知的生命体も含まれているだろうか。

並べられている一般的な装備やら薬草やらに視線を落としてみる。
バロンにとっては逆に馴染みのないそれらは新鮮に映るらしく、物珍しそうに長い尾を揺らしていた。

エスクレンタ > 「おや、迷いコーンかい?」

 迷い込んだバイコーン。略して迷いコーン。まるで普段からバイコーンが迷子になってるような言い草で顔をあげれば
触腕と烏賊目玉がお出迎えする。

「ちゃんとしたお客さんなら誰でも取引はするよう。
 お前さんみたいな奥ゆかしいバイコーンなら大歓迎さー。」

片手をひらひらさせて申し出に、その魔獣には似つかわしくないと失礼ながらも敬意を抱きながら
頷いて見せる。
馬型ではあるが流麗な仕草。誰かに召喚されたのだろうか。作法が身についている。
それも人型のではない、己の資料に基づいて最適化されたものが。

そのような相手に、魔獣と言うだけで取引を拒否することはそれこそ無作法ではある、無作法ではあるが、

「通貨の類は持ち合わせてるかい? なければ物々交換でも構わないよぅ。
 ……にしても、珍しいねえ。誰かに呼ばれてはぐれたのかい?」

 大事なのは取引に必要な要素を持ち合わせているか。商いは慈善事業ではないのだ。
 それと、これほどの魔獣はここには潜んでいない。
 生息域、というより狭いダンジョンでは繁殖しにくいからだ。

 だからこそ、どうしてここにいるのか気になってつい問いかけてしまう。

バロン > 「ふふ、残念ながら迷ってここに来たわけではないさ」

馬の顔だとわかりずらいが少し笑っているようにも見える。
顔を上げて姿をはっきりとさせる相手を見ても、まるで見慣れた様子とばかりに普通の態度。
目的があってここに来た、そういう意味らしい…当然その目的とやらはこの商人なのだろうが。

「どちらもしっかり用意しているとも、みてくれは手ぶらだがな。
ふむ、まずはご挨拶からしようか…私は見ての通りのバイコーン、名はバロンと言う。
地上にてゲーティア傭兵団を率いるボルフライ・ゲーティアこそ我が主にして召喚主。
今回はその主の命により、装備やアイテムの取引先の開拓をしに来た次第だ」

とりあえず迷い込んだバイコーンというところから訂正を始めよう。
もっとも、そんなこと微塵も思っていないだろうが。
包み隠さず己の出自を明かすのは商売を持ちかけているからこそ手の内を明かしているのと、そもそも隠す必要もないというのもある。
彼女がゲーティア傭兵団が傭兵団とは名ばかりの人狩り集団兼奴隷商ということを知っているのかどうかだが、どちらにせよ人狩り集団の悪党が無名遺跡に住む者に影響を与えることは考えにくい。

バロンの言う取引先の開拓、それは傭兵団の行いを考えれば自然と想像がついてくる。
人を奴隷に貶めれば後に残るのはその人の所持品、それは時に衣服だけのときもあれば立派な武器や装備、はたまた一財産といったときもある。
大抵のものは裏市に流せばよいのだが、ときに買い取ってもらえない高額なものや、個人が特定できるもの、危険なもの、ヒトには価値のわからないものなどがある。
残念ながら傭兵団にはそういったものを金に換えるツテをもっていなかったのだ。

「だからといってゴミを押し付けるつもりはない、裏市に流す予定の真っ当…かどうかはさておき、普通の品もまとめて持ってきた。
それにこういった遺跡から見つかる品というのも、私は個人的に興味があるのだ」

彼女がこの取引に興味を示してくれるのであれば話はより詳しいものへ、そうでないのならば二人はただの商人と客の関係になるだろうか。
どちらにしてもこのバイコーンはおしゃべりしているだけで楽しそうではあった。

エスクレンタ > 「おや、かの”ランペイジ”が雇い主かい。
 取引先といってもここは流通というには安定しない、ただの行商だよう?
 まあだから、その時その時あるものを、ってことになるから、来てくれたところ申し訳ないけど、そういうことなんだよう。
 だから取引するのはバロンと、になるねえ。

 私はエスクレンタ。セピア族のエスクレンタだよう。見ての通り無銘遺跡で商いをしているフリーの行商人さ。」

 どれほど知っているか。それに対する答えとして”憤怒”という二つ名を添える。
 情報を得ている、と言うより見据えている節もあるのだろうか。そんな節を見せて。

「まあでも、物資の補給的なものは厳しいがそういう”洗濯”は出来るよう? そういうところを求めてるのかい?
 ……ここに住み着いてる魔族は人間を飼ってる手合もいるからね。
 人の世から流れて来る物を買い取りたいものも、いるにはいるよ。」

 ひとまず見てみようか? と、正式な取り付けはさておき、品定めぐらいは必要だろうかと
 わざわざ赴いてくれたのだからそのぐらいの誠意は見せて来る。

「しかし、意外だねぇ。バロンみたいな紳士の主が、ねえ」

バロン > 「かまわないとも、もとより大量流通のつもりではないし、そこまでの多くの品を捌きたいわけではない、それにそんな品物が大量にあっても困る。
だから私との取引で構わない…というより、私でなきゃ難しいだろう…」

裏市で流せないしなを大量に持ち込んできたわけではないし、まずはあいさつ程度の簡単な取引をできればそれでよい。
そのあとに続く言葉はちょっと困ったような顔をしていて。
生憎主であるボルフライはこういった交渉事は不向きだ、大抵相手があり得ないほど譲歩して終わる…主が怖すぎるせいで。
そして構成員にしても、まともに交渉などできるのは幹部数人くらい…あとは計算やら文字の書き取りすら危ういのだから…

「エスクレンタ殿、我が主を存じ上げているのなら説明の手間が省けてありがたい。
一から説明するとどうにも誇張していると思われてしまうのでな。
ああ、意味合い的には洗濯ということで間違いはない、あくまでもちょっとした訳アリの品でも売り買いできればありがたいという話だからな」

それだけバロンの主が規格外というのだろう。
自嘲気味に笑うバロンだが、あきれているのは主よりも構成員の方だろう。
なんだかんだで主は手が掛からないのだから。
品定めをするという相手に応えるよう、ぐにぃとバロンの横の空間が歪み、そこからいくつかのアイテムが出現してふわりと絨毯の上に置かれる。
先ほどもあったように、まずは挨拶程度の簡単な品からということだ。

店売りされている強めの剣だが、ダンジョンの中間あたりで宝箱から見つかる系の武器。
それなりの魔術が付与された防具、貴重な回復薬、どこかの貴族の家紋があしらわれた宝石付きの王冠などなど。
いかにも追い剥ぎをしたとばかりの微妙な品から絶妙な品まであった。

「私が紳士…とはなぁ、巷でバイコーンがどういう存在に思われているかは知っているだろう…?もちろんその通りだからな」

恐ろしい魔物であると同時に清純な純粋を嫌う…つまるところそういうことやそういうタイプの人が大好きということになるが、その通りらしい。

エスクレンタ > 「逆を言えば、基本的な流通先はあるってことだ。
 そのぐらいならお安い御用だよ。お互い運べる量は同じぐらいだろうしねえ」

 背後に座する巨大な背負い袋を一瞥する。さしたる量でもないだろうが持ち運ばれるが黒馬の運べる量であっても想定外、だったとして、それは受け入れられると。
 ……そも、そこまでバロン以外の人員が事務仕事に対して壊滅的だと思っていなかったのもあるが。
 やばいなゲーティア傭兵団。

 ……ちなみに、当の主が来ても譲歩しない手合の商人。
 それで商いを台無しにするなら説教も反論もするし抗いもする。誰であろうと知らない。
 先日もとある魔王が道理をないがしろにしたから取引を突っぱねて追い返したばかりだ。
 命が惜しくて、日銭を稼ぐために商いをしているわけではないのだ。

「人のくくりや枠では収まらぬからねかの御仁は。ただ、残るのは事実だけ。
 その事実だけを見れば真偽は明らかになるものだが、理解の外に出ればその限りじゃなくなってしまう。

 ははは。そんなに念を押さなくても詮索しやしないよ。
 そもここじゃその手の”洗濯”は日常茶飯事だよ。罪も過去も何もかも、洗い流して荼毘に伏す。

 逆を言えば宝物と冒険者が奪い取ったものだっていずれ”洗濯”されるものだろう?」

 問題はそれを咎める者がいるか、それがどの方角から来るかと言うこと。
 だが、目の前の男、否、雄であればそれも問題あるまい。
 まあなんか奴隷にした相手とかから引っぺがすぐらいなもんだろう。

 そんなん魔物や魔族なんて普段からよくされてる。
 人間は自分達がする強盗は正当な行いだと思いがち問題。

「え? やっぱ背中に処女乗せるとお腹いたくなったりするのかい?」

 バイコーンと言われて不機嫌な理由が最悪すぎる。
 そんな会話をやり取りしながら剣や武器はこのぐらいでどうだい、とわりと色をつけてくる。
 逆に微妙な品、要は家紋があしらわれた物などは買い手がつきにくいからちょっと相場低め。
 だが極端に低い訳でなく、処分の手数料と考えればむしろ安い方。

「てかこの紋付、むしろ持ってたほうが御仁の暇潰しになるんじゃないかい?」

 狙撃手がわざと獲物を活かしておいて次の獲物を誘うようなあれ。酷い。

バロン > 「いや、思ったよりすんなり受け入れてもらえて安心しているよ。
地上では傭兵団の名を出せばたいていはトントン拍子で進んでしまうからな…きちんと交渉してくれてありがたい…」

いろんな意味でゲーティア傭兵団は大変らしい。
主を含め知恵のある者は脳筋がちだし、あとは知恵足らずだし。
バロンのような魔獣が出てきてるあたりお察しといったところ。
きちんと話を聞いてくれた相手に感謝を述べるが、相手もしっかりとした信念をもってやっているのだろうことは言葉の節々から感じられる。

「腹痛もそうだが…頭痛とか吐き気めまいとか…。
まぁ跨らせる前にずぶずぶに犯し抜くが…」

処女を乗せたときの症状について淡々と述べていくが、ちょっとした症状がまとめて起こるような感じらしい。
死にはしないが具合が悪くなる…というシンプルなもの。
にしては症状を離すバロンはほんのり身震いしたりして、絶対にもう乗せないという強い意志を感じる。

話しつつ彼女の品定めを聞いていく、十分な値が付けられるものもあれば処分料としては十分な額での引き取りなど、こちらとしては文句のない形で話が進められていく。
これなら今後の取引も明るいだろう。

「ああ、そういうの主は名誉とか称号みたいなのにまったく興味なくてな…」

そんなものなくても獲物は好き放題できるし、恰好だって質素というか常に半裸だしとちょっと愚痴っぽく言ってみる。
まぁつまり何かの証も囮も必要ないらしい。

エスクレンタ > 「そりゃ受けるだろうよ。こうして普通どころか丁寧に応対してもらってるからねぇ。
 取引先を探してると言えばあれだが、困ってるなら力になりたくもなるってもんだよぅ。」

 目の前の黒馬がかの”憤怒”が率いる傭兵団を支えていると露にも思わず、
 しかしてしっかりと、足がつき難い場所を探している辺り思慮深い、が……。

「そういえば、私のことを誰かから聞いてここに来たのかい?」

 確かに取引先としては都合がいい相手な己、それに偶然出くわしたのだろうかとふと気になって。

「処女が病気扱いじゃないか……。あ、ヤッちゃうのはいいんだ。
 へぇ。でも馬が今から処女奪うぞ! って滅茶苦茶抵抗されない?」

 処女を襲う事自体はなんも言わない。多分バロンがそこまで処女を奪おうとするとはよほどのことだろうという認識で。
 ……というか身震いしてる辺り、余程嫌な目にあったんだなあと。

「気ままだねぇ。本来なら何を以てもかの御仁を討伐、って話になるんだろうが、
 なにせあの国はあの国だ。ガツガツいかない分バロン殿の主はまだましなほう、となってるのがね。」

 当たり前のように国内に魔王が蔓延り、そのどれも格の割には素養が低いものが多いと来てる。
 当然だろう。国を、領土を持たぬ魔王など大体その程度、生まれが魔王、というだけの手合ばかりだ。

 だが、御仁は違う。アレは違う。言うなれば人の歴史における汚点が生み出した、
 人の形をした災害か何かだ。そんな御仁が静かにしている。
 それは、認知されていないだけで余程僥倖というものだ。

「だったらこの辺の紋付きは相応の値段で買い取って、処分できなければ鋳つぶすなりするってことでもいいかい?」

バロン > 「ああ、エスクレンタ殿のことは…たいして面白くない話だが普通に商人どもやらから聞いただけだ。
といってもほとんど眉唾…適当な噂程度にしか思われてなかったが。
噂を元に探すのも一興かと思ってな」

彼女と取引した相手はそうぺらぺらと彼女のことをしゃべったりする輩は少ないらしい。
本当にいて会えたならよし、ただの噂だったのであれば仕方なし…と思っていた。
だから会えたのは偶然とも言えようか。

「あぁ、そこは厳密には誰かや何かに犯させるのさ。
処女には触れられただけでよくないからな…適当に触手でも召喚して破瓜させればあとはこっちのもの。
それに馬形態でヤれる相手は多くないからな…たいていそのあとは人型になって堕落させるとかまぁ、楽しみ方はいろいろあるな。
ちなみにエスクレンタ殿は馬と致すのは興味あるだろうか?」

さすがに馬のアレでいきなりぶっ壊すのは本末転倒。
堕落と背徳、痴女と淫乱を好むバイコーンなのだからとりあえず処女取っ払ってやればあとはもう好き放題らしい。
話ついでに聞いてくる卑猥な質問だが、どうにも冗談に聞こえないのは気のせいだろうか。

「気ままか…その通りだが、私たちでも主の目的や行動原理は読めない…が、それでいいのだろう」

災害は予むことはできないのだから、必要に応じて地上に混沌を振りまいてくれるだろう。
今の世は十分に混迷としている、だからこそ近づくものだけ食い破り、吐き捨てていればいいのだ。

「そうだな、印がついてるだけの金属だ…再利用ということならドワーフあたりがうまく使ってくれるだろうか」

レベル帯の異なる魔物に関しては、やはり詳しくなければ知り合いもいない。
むしろ向こうにしてみてもお近づきにはなりたくないだろう。
だがこうして商人を介して必要なものが行き来するのであれば、貴族が持ってるよりはずっといい。

エスクレンタ > 「なるほど。多分ここで取引した冒険者から与太話のつもりで聞いてたんだろうねぇ。
 私も特に口止めしてるわけじゃないからねぇ。なるほどなるほど。
 そう考えると手繰り寄せた数奇な縁、というのも面白いもんだ。

 あまり良くない顔をするもんじゃないよぅ。その商人だって真実だと分かっていれば口を閉ざしていただろうからねぇ。」

 商人が口にした噂が真実であった。ならば結果として口が軽いことになる、というのは酷な話だろうと
 さして気にしていない様子で鈴の鳴るような声で笑って見せて。

「あ、もう駄目なのか触るだけで。っへぇー。でも処女なんて見た目で分からないだろう?
 苦労するねぇ……。
 おや、人型になれば中々のテクニックってことかい……♡

 んー。馬ともするし生ハメして一晩中もイケる、けど、今のアピールポイント聞く限りじゃ
 人型のほうって感じはあるかな?」

 だってファンタスティックテクニックなんだろ? と、卑猥な質問に臆するどころか今のところ馬不利じゃない? と。
 というかバイコーン結構処女に対してフルボッコじゃないかと内心心配になってる。
 話聞くまでてっきり処女が堕落させられる危険があるのだと思ってたがこれ違う滅茶苦茶自衛だった。

「それでいいのさ。バロン殿の主には何かを求めるのではなく願うが関の山だろうよ。
 ……ランペイジと称したが、実際にはサッドネスじゃないかと思う時はあるよ。
 どちらにせよ抑えようのない激情由来だ。そもかの御仁へ理屈や道理を向けることこそ粋じゃないというものだ」

 話している内容を聞けば成立の由来さえどこかで聞き及び、そしてその内に孕む感情の真意を考察する程度には、
 情報を得て長い時間を経ているようで。

「ああいいねえそれ。含まれてる呪詛の類でもあれば、ドヴェルガーに回すと良さそうだ。
 ちなみにこの持ち主達がどういう手合いでどういう末路だったか分かるかい?」

 山の闇奥深くに住むドワーフの亜流、外法の類がこの遺跡には潜んでいるらしく、
 そちらに回すうえで穢れがあればその由来でも分かれば、と。

「そういや、バロン殿は時間はたっぷりあるのかい?」

 と、馬並に興味があるか、と聞かれれば時間を問うてくる。
 状況次第では乗り気なのだと、堕淫を見せるように、ローブの裾をはだけて、烏賊頭の下に実る青い爆乳の谷間を見せつけて。

「それとも……♡ 烏賊に海辺へ引きずり込まれる馬の気持ちを味わってみたいかい……♡」

 と、馬並へ絡むかのような空白を触腕の中に生み出して

バロン > 「見た目に違いはないが、一応処女は見てわかるんだぞ。
まぁそういうオーラというか守護みたいなのが見えるという感じだな。
逆に淫乱な女と接するのはとても健康に良い、元気になる」

処女が天敵であれば痴女は点滴。
処女ダメ絶対。
バイコーンは淫魔ではないが交尾はある種の食事のようなものだ。
馬のままでナンパはあまり成功率が高くないのでな…これでも異界の魔獣だから多少の変化の術は心得ている。
獣人でも、完全なる人化でも…体型サイズも多少は融通が利くかもな」

そこまで様々な変化をするものではないため、大抵はシンプルに馬か人かのどちらかのようなもの。
たまにだいぶ好色な女がいて人以外の姿で楽しんだりするが、そういった者はレアケースだ。
それに聞いてみる限りでは彼女の方も中々に柔軟にイケるクチらしい。
それならぜひ愉しんでみたいと思うのがバイコーンだ。

「エスクレンタ殿の主への主観はその通りだろう、道理を考えるだけ無駄というものだ。
さて、それらの持ち主の末路だが…うーむ、少なくともほとんどは死んではいないだろう…わかる範囲で答えるなら、その貴族は家族ごと捕えてな、女は男たちの前で犯し抜き堕落させた。
後はそれぞれ売りさばいたというごく当たり前の展開だ、シンプルな恨みつらみなら詰まっていそうではあるな」

展開としては面白みに欠ける手合いと末路といったところ。
だが関わる人員は多かったことからシンプルな恨みということであれば強いかもしれない。
人間の呪詛など魔獣にはなかなか感じられないかもしれないが。

「時間か、もちろんたっぷりあるとも。
攻めぬき犯し抜くのも好きだが、気の合う相手と愉しみながらヤるのも好きでな。
もちろんそちらも、バイコーンの攻めを甘くみるなよ?」

時間は十分にある、乗り気な彼女の深淵の誘いにも臆することなく、寧ろそういうのも愉しもうとする気概すら見せて。
彼女の楽し気な誘いに応えるように、バイコーンの恐ろしさをとくと味合わせてもやろうと。

エスクレンタ > 「おお、バイコーン特有の知覚があるもんなのだねぇ。
 ……なんていうか、相手によって具合よくなったり悪くなったり困ったりしないかいそれ

 なるほど。しかし今の身が本来なのは印象通りだね。

 にしても、にしし、だいぶ口調砕けてきてるじゃないか。」

 ちょっと不憫に思えてきた。バイコーンも頑張って生きてるんだ。そんな感じ。
 誰だ姦淫の象徴って言い出した奴。滅茶苦茶アドバンテージ取られてるじゃないか。

 しかし、相手としては馬としてヤりたいらしい。なるほど、こういう礼儀正しいのに
 仕草にそういうの出ちゃう感じはぐっとくるもんだ。
 それが馬の姿で見え隠れするのだからポイント高い。

「そういうことだ。所詮、と言うとアレぐらい本来大事なものだが、道理というのは
 曲げられる、合わせられる者に適用すべきものだよ。
 かの御仁に限ってはそれはないだろうさ。

 にしても、んー。そうか、割と普通だからひとからげな素材かなぁ」

 シンプルな恨みだと出力弱いから強い火で浄化されてしまうのだ。
 その辺りばかりはドヴェルガーの昏い炎でも消えてしまうし彼等もあーって言っちゃう。
 やはり有象無象より、一人の見るだけで感じ取れるような薄暗い心の闇を生み出すものこそ、
 意図して紡がれる呪いを遥かに凌駕するものとなりえるのだ。

「いいねぇ♡ というか本来の姿だとフェラもあんまされたことないだろう?
 たまには味わっていきない♡

 ……ん? 誰か来そうだね。奥の方に洞窟あるからそっちのほうに……。
 あ、ちょいまって。」

 というと、背負い袋から一抱えある宝箱を取り出し、フタを開くと
 ポーションやら薬草やらちょっとした相場の指輪を詰め込んでしまいこむと、
 軟体質の指でフィンガースナップを打ち鳴らし、なんともな音を響かせる。

 そうすると、淡い光を宝箱が帯びて、その場に据えられて。

「近づいてくるのは前に払いすぎなぐらい払って仲間助けたお人よしでねぇ。
 もらい過ぎた分は置いてかないとね。
 さて、行こうかバロン殿」

 そういうと商品に水滴が張り付いて浮かび上がり、しゃらりしゃらりと背負い袋に飛び込んでいく。
 そしてビロードの絨毯を丸めて畳むと袋の口に乗せて縛り付けて背負い、
 共に連れ立って、森の中へ消えていくだろう

ご案内:「無名遺跡」からエスクレンタさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からバロンさんが去りました。