2023/08/24 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
タマモ > 無名遺跡、それは己の探求心を満たす、遊戯の場。
時に空振り、時に求めていた以上の成果も得られる。
そうした時の運もあるからこそ、面白い。

まぁ、それはさて置き。

今日の遺跡は、なかなかに面白かった。
振り子のような大鎌から、僅かな傾斜のある通路、その上方から転がされる丸い大岩。
落ちてくる天井に、更には大きな落とし穴。
強行突破はしない、そう決めて突っ込んだところに、これである。

あの手の罠は、一発芸なのだろうか?
それとも、後々に、何らかの手段で再びセットされるとか…?
奥のお宝を拝見した後、その帰り道にでも見てみようと、そう思いながら。
少女は、それっぽい扉の前に立っていた。

実はこの遺跡、ところどころに記された警告を読んでいたならば、大体の罠は回避出来た。
しかも、無理矢理に突破するよりも、大幅な時間短縮が出来るおまけ付きである。
しかし、文字を読む気もない少女だからこその…
なのだが、結局は、そのすべてを突破してしまう。
こればかりは、相手が悪かった、と言うべきなのだろうか。

「さて、今日は何が拝めるんじゃろうかのぅ?」

その扉の先は、すでに廃れて朽ち果てた部屋で、壁も割れ、地下水やら何やらで自然に近い状態になってしまっている。
今や、何かしらの素材を採取する為の場所、となっているのだが。

それを知らず、先の期待に胸を躍らせ、いつものように両手を扉に。
すぱーんっ!豪快に、その扉を開放する少女であった。

タマモ > 開かれた扉の先、その光景は、なかなかに神秘的なものだった。

何かの樹木の大きな根が片隅を占領し、そこから流れる地下水が、床だった場所に小さな泉を作り上げている。
更にその周辺に、色とりどりの植物が花を咲かせ、天井の割れた隙間から差す月明かりに照らされていた。
そこに、薄く白い輝きを発する何かが漂い、よりこの部屋を明るく照らす。
これが遺跡の中でなく、人里離れた森林などだったら、妖精とか出そうな雰囲気だ。
………まぁ、遺跡の中でも、出るかもしれないが。

「ふむ…」

そんな光景を前にして、扉から一歩、中に入り、思案する。
右を見て、左を見て、奥を見て。

「あー…こう言ったのは、詳しくないんじゃがなぁ…」

そんな光景を前に、どちらかと言えば、こう言った場所に何があるだろうか、と考える。
時折、採集の手伝いをさせられるが、その場限りで資料を見て集めたりしているのだ。
そうした資料やらがなければ、少女には細かくは分からない。
やった事があっても、覚える気がない。

床に広がる泉に視線を向けながら、あの泉、釣り糸を垂らせば何か釣れるだろうか?
そんな事さえも、考えている始末だった。

タマモ > そこにあるのが、非常に価値がある、稀少な植物。
そうしたものであれば、少女の直感に引っ掛かる。
だが、ここにあるのは、ここに来る事が出来れば、誰でも手に出来るものばかり。
ゆえに、少女にとっては、ここは何もない場所、なのだ。

とん、と床を蹴り、泉に浸される根の上に立つ。
そこから泉の中を、上から覗き込む。
うん、なかなかに綺麗に澄んだ泉だ、深くまで良く見える。

…いや、だからこそか、そこでは何も釣れない事に気付いてしまう。

「むむむ…致し方あるまいか、こう何もなくてはのぅ。
とは言え、ここはなかなかに涼しい。
もう少しゆっくりとしてから、戻る、で良いじゃろうか?」

軽く腕を組み、少し思案した後、そう答えを出す。
実際、呟いた通りに、この場所は水辺ともあって、それなりに涼しいのだ。
よいせ、といい感じに突出した根の部分に腰掛ければ、寛ぐ事に決めた。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にユーゴさんが現れました。
ユーゴ > 訪れる度に形を変える遺跡――その浅層。
幾度訪れたかも分からぬそこへ、再び脚を踏み入れていた。

一定間隔でランプの据えられた、仄暗い、幅の狭い廊下。
明らかに『誰か』に整えられているそこを、足音少なく進んでいく。
時折、硬く閉ざされた扉や朽ちて中が見える扉が据えられているのを横目に、
探索魔法で製図したマップを埋めていく。
訪れる度に有り様を変える場所なのだから、次に訪れた時には、
然程意味をなさない物にはなってしまうのだが。

ユーゴ > 時折、扉向こうの様子を確認しながら遺跡の奥へと進んで行く――――。
ご案内:「無名遺跡」からユーゴさんが去りました。