2023/08/30 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にドロレスさんが現れました。
ドロレス > 城塞都市アスピダに繋がる道の一つ。
王国各地に襲撃を仕掛け、また戻ってくる血の旅団の通り道であり、
それ故に王国軍と血の旅団との激しい戦いが度々繰り広げられる。
今日もまた、王国の鎧兜に身を固めた騎士達が馬に乗り、血の旅団へと襲撃をかける。
普通の盗賊集団であれば、それで決着がつくはずなのだが…。

「ほら、来たぞ!槍構えろ槍!!」

血の旅団の兵士達は王国軍の兵士に負けず劣らずの鎧兜に身を固め、
長大なパイクを構え隙なく方陣を組んでいた。
彼らの主力は傭兵。戦いのプロフェッショナルだ。
そして中心で剣を振りかざしながら号令を発している女こそ、この場の傭兵の隊長。
悪名高きドロレス・サラザールである。

「ったく、なんで退却命令なんか…」

彼女と傭兵隊は血の旅団の一員として、王国各地を襲撃し略奪を楽しんでいたのだが、
此度、上層部は何かを察したかのように兵をアスピダに集めだした。
各地の兵力をスムーズに撤退させるには、この道を守る必要があり、
その為度々ここは戦場になっていたのである。

「一歩も引くんじゃねぇぞ!ほら突け!!」

騎士達が鋭い槍衾を目前に戸惑った瞬間、ドロレスの号令のもと傭兵は一斉にパイクを突き出す。
幾人かの騎士が直撃し、地面へと叩き落される。
たった一人二人でも、その価値はこちらの傭兵の数十倍。
大きな損失に生き残りが浮足立つ。

「よし今だ!行ってやれ機兵!!!!」

そこを逃さず、ドロレスは更なる号令を発する。
部下の傭兵の一人がラッパを吹けば、それに呼応するような唸り声。
ぞっとするようなそれに味方の傭兵たちすら顔をしかめる。
そして陣から現れたのは、大きな人影。
彼らは猛然と騎士達に突進すると、次々にそれをなぎ倒しはじめた。

「やるじゃんエイコ~ン♪」

最近投入された血の旅団の新兵器。当初は泥の兵士だとか機兵だとか呼ばれていた。
王国側がエイコーンなんて洒落た名前で呼び始めてからは血の旅団でもその名で呼ばれ始めている。
それをドロレスはいたく気に入っていた。

「ほら、追撃だよ追撃!一人も逃すんじゃないよ!!」

機兵に負けぬよう、ドロレスも人間の兵士に号令をかける。
血に飢えた旅団の兵士達が、王国騎士に襲い掛かる!

ドロレス > 「はん、他愛ないなぁ王国の騎士様たちも…」

凄惨な戦いは血の旅団の勝利に終わる。
あちこちに転がる騎士の亡骸から、鎧や金目のものを剥ぎ取っていく旅団員たち。
ドロレスは弱々しく命乞いする騎士の兜の隙間にさっくり剣を突き刺すと、溜息をつく。

「まぁ…お前らに雇われてた頃は金の為に従ってたのが、
こうして堂々と殺せるようになったのは気分がいいや」

あらかた略奪と、こちらの死者の埋葬が終わると、
戦利品を馬車に積み込んだ血の旅団は、意気揚々とアスピダへと帰還していった。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からドロレスさんが去りました。