2024/05/02 のログ
■アーク > 良くないと言われればどうすればいいのだろうと形のいい眉根を寄せ、困った表情を浮かべつつ僅かに離れた場所に腰掛ける相手を眺めつつ。
「セナさん。 その時にはもう急いで逃げるよ? びゅーって。こう見えて速いし。足止めの方法もあるし。
えっとね、錬金術師はお薬を作ったり、いろいろ。 後はお守りも作ったりしてるの。
価値はあるよー。よく効く傷薬とかポーションだったり、別の薬草なら睡眠薬とかになるの。
んーー 茂みの陰とか、月明りが差し込む木の根元とかだけど…後で見せてあげますね?」
身振り手振りで伝えようかとも思ったが難易度が高くあっさり断念。
相手の見ている前でチャプンっと湯につかりふわぁぁっと気の抜けた吐息を漏らしつつリラックス、相手の前に無防備な姿をさらして。
湯から頭を出したままチャプチャプと漂い相手の傍へ。ツンツンしながらも自分を気遣ってくれるその言葉と、久しぶりの人との会話になんだかうれしくて嬉しそうに口の端を上げて小さく笑みを浮かべながら応え。
「ん。 気付いたらここの傍だったから…。寝る場所は特に確保してなかったけど…セナさんはどうするの?僕と一緒じゃいや?」
この先に寝る場所があると教えてもらえば、そこに相手がいないような気がして僅かに寂しそうに、相手を心配する様に相手を見上げて。
■セナ > 「……そ。精々気をつけてお仕事頑張ンなさいな。
ここらって結構危ないみたいだし……まぁ、その分良いもンも有るから
あんたが採集にここを選ぶのも分からない事は無いけどね。あたしも似た様な目的だった訳だし」
少年の対応と態度を見るに、存外単独での採集には慣れているのだろう。
続く薬草に関しての情報には興味深そうに耳を傾け、『なるほど』とやや上機嫌に笑みを浮かべた。
「……はぁ? あー……嫌とかそういう訳じゃないけど……。
ガキのお守りは基本的にパスしてんのよ。面倒ったら無いんだもの」
近くへと寄り、笑みを浮かべる少年の態度に少しバツが悪そうにして
『いや?』と寂しげに傾げるその頭をぶっきらぼうにも一撫でしてやれば、装備を着込んで立ち上がる。
「ま……そうね。ギルドからは採集関係の依頼も結構出てるし、
今度良さげな依頼を見掛けたらその時は……あんたの手腕を借りるとしましょうか。
そン時は……"寂しくない依頼"を一緒にこなしてあげるわよ、アーク。
名前、覚えとくわ。あぁそれと……はいこれ。薬草の情報の礼とオマケ。
あたしに用事があれば、そこであたしの名前を出せば紹介が通るわ。また会いましょ、それじゃ」
装いを纏めれば軽く少年へと笑い掛け手を振り、少女はその場を去っていく。
去り際に少年へ投げ渡したのは、魔物避けの加護の付いた御守りと
少女が登録しているギルドの住所が刻まれた硬い木片。
それに再開を願う気持ちが込められていると気付くかは、少年次第――
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/天然温泉」からセナさんが去りました。
■アーク > 「ん。セナさんもね?」
等と答えつつも、相手がやや上機嫌な笑みを見せれば小さく笑みを浮かべて。
一緒にお泊りできるかと思えば交わされて寂し気な表情を見せた所でぶっきらぼうながらも一撫でして装備を着込んで立ち上がる相手。
「その時には一杯頼りにしてね?
ふふ。 うん。その時を楽しみにしてるね? あちこちのギルドに顔を出してるから。
っと。ありがとうセナさん。 またね。」
さっぱりと装いをまとめる相手を湯の中で見上げ見送っていると放られた木片とお守り。
指先でツンっと突いてから、一度大事そうに握って相手の無事を祈ってから、魔法で自身の背負い籠の中に移動させて一人体を温泉で温めて。
湯から上がれば相手が教えてくれた小屋へと向かうのだろう。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/天然温泉」からアークさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/麓の温泉宿」にサウロさんが現れました。
■サウロ > (九頭竜山脈の麓、街道にほど近い宿場町の中にある温泉宿の一つ。
ダイラスからバフートへと上がっていく街道沿いにもある為、行きかう旅人が宿泊する者が多い。
何故か常より人の往来があると言う従業員の話を聞くに、どうやらかの奴隷市場都市で、
それなりの規模のフリーマーケットが開かれているのだとか。
ダイラス、ハイブラゼールに滞在していた間も何度かそんな話を聞いていたことを思い出す。
それを目的にしているかは定かではないが、物見遊山で向かう人もいるのだろうと。
あの治外法権の悪徳都市に一般人が向かうのは危険に思えるが、どうやらギルドで護衛の依頼もあるのだとか。
そんな話題を、黒髪のミレー族たる相棒に振れば、彼は呆れたように肩をすくめていた。)
『もともと掘り出しモンもあるところで、貴族も冒険者も溢れかえってる。
俺らも何度か行ってんじゃん。まあ、胸糞悪い都市ではあるけどさ』
「それはそうだが……本来奴隷とは、そういう形式で売買するものではない筈だ」
『その是非を俺たちがどうこうできるわけじゃねえけど、さてはてどこの誰が言い出したんだか。
案外、奴隷が溢れかえりすぎて困ってんじゃねぇの?』
(どっちにしろ"待ち合わせ"はバフートだろ、なんてそんな話をする二人の騎士。
現在は宿に併設されている食事処で、満員に近い賑やかな喧騒の中で夕飯を食べているところ。
顎に手を当てながら、何度も足を運んだことがある奴隷市場都市のことを思い浮かべる。
今後の旅路で、未知の土地を案内してくれる予定の案内人がそこにいる。
危険性が高い都市であることに違いはないが、そんな時期と被るとは予想していなかった。
深皿に盛られた野菜と肉のトマトシチューをスプーンで混ぜつつ、一口掬って口に運ぶ。
野菜の甘味がにじみ出て、トマトの酸味が軽やかなシチューは温かく、鶏肉がほろほろと解けていく。
大ぶりの豆も入っていて食べごたえがある一品に、時折硬いパンをちぎって浸し、合間に食んでいた。)
■サウロ > (相変わらず山盛りを食べる相棒に苦笑しながら、その後も他愛もないものから重要なものまで会話を重ねていく。
そんな二人の若い青年が食事処を後にする頃にも、まだまだ賑わいを見せていただろうか――――。)
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/麓の温泉宿」からサウロさんが去りました。