2023/08/16 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > 九頭龍山脈、麓付近に通る、山賊街道から少し外れた山中。
周囲が木々に囲まれ、少々目立たぬ、開けた場所があった。
まぁ、そんな場所だからだろう、そこにあったのは、最近襲われたのだろう、横倒しになった荷馬車。

馬も、人の姿も無く、荷馬車の中を覗けば、何かしら、荷物らしき物が残っていれば。
賊の類ではなく、魔物の類に襲われたのだろう、と予想が付くものだろう。

そんな荷馬車の上に、とん、と着地する人影が一つ。

「おやおや、何があるのかと思えば…」

それは、一人の少女。
月夜が照らす、その姿は、狐を模した耳や複数の尻尾、着付けた異国風の着物。
この国の者でもなければ、人でもない事が分かる。

そんな少女は、まずは誰か居ないかと見回すも、見付からなかったか。
とん、と乗っていた荷馬車から、軽く身を舞わせ飛び降りた。
せっかくだから、な感じか、ひょい、と中を覗いてみれば。
そこかしこに散らばった、箱やら何やら。
惨状を見た感じ、中身次第では、壊れたりとかしているっぽいだろう。
が、まぁ、そこは一度見てみれば、と思うのだから。
ちょっと横倒しで入り難いが、足を踏み入れ、もそもそと中を物色し始めた。

今、この状況を見た場合は、偶然やって来て調べている、と思うのだが。
後からやって来た場合は、どう見えるのか…何とも言えないところであるか。

タマモ > 「ふむ…ふむ…
これはダメか、これは…大丈夫そうかのぅ?」

無人となっているだろうはずの荷馬車、その中から聞こえる妙な物音。
まず聞こえるのは、少女の呟きと。
もぞもぞ、ごそごそ、と漁る音だったり。
ぼすっ、と荷馬車の幌の部分に、何か投げ捨てられた感じの音だったり。
そんな音を聞いていれば、やっている事なんてものは、明らかだろう。

ちなみに、少女の物色方法は、直感だ。
手に取ってみて、これだ、と思うものを残しておけば、大体は良いもので。
誰かしら、何かしらの、欲しがったり、役立ったりするのである。

タマモ > あれこれと、荷馬車の中を漁り続け、どれくらいか。

「よし、これで最後じゃな」

そんな声と共に、ばさっ、と何かを広げる音。
そこから、更にことん、ことん、ことん、と何かを置くような、そんな音が続けてゆけば。
最後に、もそもそ、しゅる、と何か縛るような音がして、中からの音は止んだ。

「いやはや、今日は大量だったようじゃのぅ」

そして、そんな声と共に、現れた少女だが。
その背には、大きな風呂敷包みが背負われていた。
これもまた、言うまでもない。
中にあった目ぼしい物を、選別して詰め込んで来たのだ。

「………さて、またこれを、誰かに頼まねばならんが…
まぁ、会えたら、じゃろうなぁ」

己自身では、これをどうこうする気はないらしい。
そんな呟きを零しながら、とん、と地面へと降り立てば。
そのまま、その場を後にして、どこかに行ってしまうのだった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。