2025/05/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 高級娼館「ファタール」」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > 娼館と言う物は、人手不足にはなりにくい。
其れは、大抵の場合、娼婦として働かなければならなくなる人間が後を絶たないからだ
仕事を選ぶ自由は存在する、だが、選ぶ事が出来ぬ者だって存在する
故に娼館の側は、人を選ぶ立場、となる事が多い物だ。

――ファタール、己が経営する高級娼館。
其の敷地内で今、行われて居るのまた、従業員の募集だ。
娼婦から用心棒、厨房人員や雑務担当など、幅広くかけられた募集に
されど実際、応じて足を運んで来る物は、少なくは無いが、然程多くも無い。

高級娼館である、と言う前提で、自分には無理だと初めから諦める者も多く
自らの容姿や技量に自信の在る者が、自然と集まり易い傾向に在るのだ
其れは、ファタールと言う名前が持つ、一種の"ブランド"力なのでも在ろう

だが、必ずしも全ての人員が雇い入れられるという訳では無い。
中には、如何に容姿が優れていようとも、技術が在ろうとも、雇用から弾かれる者も存在する。
其れが、高級娼館ならではの厳しい審査基準である、なぞと勝手に考える者も多い、が
実際は、そう言う話ではなく。

「…………ふむ、良いね。」

屋上から、庭で行われて居る其の光景を眺めながら、つぶやいた声。
今宵は、新規に雇い入れた娘達の数が、普段よりも多くなっている。
この調子ならば、王都の支店へと派遣出来る従業員も確保出来るだろう
彼方も彼方で、まだ店舗が拡大して居る途上だ、人は多いに越した事は無い

勿論、誰でも良いと言う訳では無いのだが。

ルヴィエラ > ふと、館内から娘達に呼ばれる。
如何やら人員の割り振りについて相談が在るらしい
ふむ、と少しばかり考えた後、手すりから身体を起こせば、其方に向かい

「資料と名簿を用意しておくれ。 不足してる所を上手く埋めなければね。」

一先ず、そう指示を出してから、館の中へ消えて行く。
さて、新しい従業員への挨拶は、もう少し後の話になろう――

ご案内:「港湾都市ダイラス 高級娼館「ファタール」」からルヴィエラさんが去りました。