2025/05/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にエレン・ローズマリーさんが現れました。
■エレン・ローズマリー >
カジノ経営を見ていると、適度に与え適度にいただく
しかし大勝しすぎる客からはあの手この手でコインをつかむ量を増やさせるほうがいい。
遊んで楽しかった後に残るのは余韻の微熱とお小遣い程度
逆に癒えない火傷を与えられてしまえば ああ、きっともう戻れない。
次を、次を、と求めてしまう 大勝の快楽 惨敗の返上
それらを眺めながら客らは酒で舌を濡らし、勝負事のスリルを楽しむだろう。
「侍らせている愛人らを即座に、惜しみなく売り飛ばしてベッドコインに変えてしまうのは
大物なの? それとも、愚か者?」
多少の損失で済んでいるのか、手元の金が無くなったから差し出したのか
首輪と手錠を付けて売り飛ばされていく中で手元のコインが積まれる様子を眺めるプレイヤー
それをはたから眺めるカードテーブルの、エレンを含めるプレイヤー達
チビリと白桃ワインが注がれた、零れないようにゴツく彫り込まれた杯を傾けながら甘口のそれ
舌と喉を濡らしてから、周囲のプレイヤーにささやく姿。
小柄で、あどけない笑みを浮かべるのに背中の翼と見た目通りではない齢の重ね方はどこか色香を思わせる。
プレイヤーらは徹底的に負けていく将と言うものや、逆にあの女達が商品としてほしいから負けさせ
それが買えない以下の額で帰らせる気なのでは、と言う者もいた。
「綺麗だったものね、彼女達。 私のお店にもいてほしいくらい。」
鬼歯をのぞかせる唇からは本心と笑みを。
そしてカードを二枚ずつ配られる。
エレンと他数名が行うゲームはBJ。
数字と絵札を10として数え、Aを1か11として数える単純な数合わせ。
エレンの手札は―――。
■エレン・ローズマリー > [2d13+0→10+13+(+0)=23]
■エレン・ローズマリー >
一枚は表の10 裏のままの二枚目は絵札のK13 つまり手は20。
杯の中身をコクリコクリと飲みながら、白桃ワインの熱も心地よいままチップを上乗せして終了。
周囲が二枚で終わらせたエレンに視線を投げる。
手札が余程よかったのか、と顎を撫でながら聞いてきた隣に片目のウィンクを。
半円のテーブルの椅子には高さを合わせるクッションもあるためか、頬杖をついてのんびり周囲を待つ。
周囲と競い合うのも楽しいものの、やはりディーラーの手札次第なところもあるせいか。
エレンの二枚だけで終わらせた手を警戒し、数人が勝負を降りた中でディーラーの手札もまた、始めることになるだろう。
ベレー帽と肩出しゴシックのエレンは、翼をゆっくりパタパタと揺らめかせながら事の次第を見守る方に移っていく。
ふと聞こえた、先ほど眺めていた方向からのテーブルを両の手で叩いて嘆く声。
嗚呼、負けてしまったのか、と先ほどの商品にされてしまった相手の愛人二人を考えながら
誰かが不幸だから誰かが幸福になれる、というよくある流れに、エレンは負けるつもりもないものの
もしディーラーがブラックジャックを出してしまえばそれはそれで仕方ない負け方だと
もうどちらでもいい気分でいた。
「フフッ。」
■ディーラー >
プレイヤーの動きが終わった後で、ディーラーは自身の二枚のカード
一枚は表 一枚は裏の手
それらが示すもの次第で、次の手が増えていくか減っていくか。 [2d13+0→5+6+(+0)=11]
■ディーラー > ディーラーの手はもう一枚増やされ、それは合計11を示す。
嗚呼、次絵札か10が来てしまえば、負けるのかと察したエレンは片方の眉を持ち上げて笑みをディーラーに向ける。
ディーラーはその視線を受けて刹那だけ目を合わせると、更に一枚抜き出すだろうか。 [1d13+0→13+(+0)=13]
■エレン・ローズマリー >
「ふふふ、あはははっ。」
周囲はおおっと笑顔と共にディーラーの手を見た。
エレンは20 負けてもこれなら仕方ないとフラグめいた手で終了させていたものの
ディーラーが引いた数はまさかのキングの13 いわば絵札。
つまり10として数えられることでそれは見事な3枚札によるBJを形成していた。
エレンはディーラーに負け惜しみどころかイカサマをしていないのを見れていたのか、
白いレースで包まれた手で拍手を送る。
それはもちろん、ディーラーに向けての称賛だ。
「ずるいわ あの子の運を吸っていたのは私ではなく貴方だったなんて。」
誰かが不幸であるならば誰かが幸福である。
間近で眺めればよりそれは濃く感じらえれる。
エレンであったかもしれなかった しかし幸運の女神が与えたのはディーラーにだった。
杯の中身を飲み干し、手元で増やして乗せた賭け金は回収される。
周りも、その21と20の対決で場が温まったのか、笑顔を浮かべてこれだからBJは、と微熱を浮かべて
そしてその場が続けられるだろう。
もちろんエレンも、楽しいからと続けてカードを配られることになっていくのだった。
「次のワインをくださる?」
そして喉が渇いてしまうだろうから、と次の白桃ワインを伺っていたスタッフに頼むと
チップとしてゴルドをカランッと空の杯の中で納めて渡した。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からエレン・ローズマリーさんが去りました。